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【第18話】 タダのものはタワーマンションよりも高い!?

こんにちは、 未来人Jです!

前回は「融資」について話しました。

今回は「区分所有建物」について話します。

区分所有建物とは、1つの建物を

2人以上が所有する建物です。

代表例はマンション。

とても古い商業ビルでも、

区分所有建物になっているものがあります。

中には、400人以上が

所有者になっている物件もあります。

先日、ニュースで、

「老朽化マンションの建替えが困難に!」

「積立金が足らず、大規模修繕ができない!?」

という報道を見ました。

” みんなで一緒に所有することは難しい… ”

と、改めて感じました。

昔から、親の実家を相続する際には、

「後々揉めると手続きが面倒だから、

 共有ではなく単独所有にした方がよい。」

と専門家はアドバイスしてきました。

小さい戸建てで、少数の家族間の共有すら、

「後々揉めると面倒だから、単独所有」

と言われていたのです。

大きい建物で、多数の他人間での共有が、

揉めないわけがありません。

現代の区分所有建物は、

その事を再認識させてくれました。

しかし、区分所有建物は存在しているし、

話がまとまらない問題も発生しているので、

前を向いて問題解決するしかないですね。

未来では、区分所有建物が

どんどん老朽化していき、

建替えないと安全の保障ができない建物も

どんどん出てきました。

でも、なかなか建て替えられません。

建て替えるには、自分が所有する部分の

建替費用を負担しなければならないからです。

みんながみんなお金持ちではありません。

10年前はお金持ちでも、

今はそうじゃない人はたくさんいます。

何百人も共有者がいたら、中には、

そういう人もいるでしょう。

「建て替えるお金なんてない!」

現在でも、区分所有者の集まりで、

大多数の賛成があれば、建替えができますが、

大多数の賛成を得ることは難しいです。

「お金に苦しい人は、建物を売ればいいのに」

と思いますが、ことはそう簡単ではなく…

不動産は資産という意識が高いので、

誰も買ったときより安く売りたくありません。

大幅に安くなっていたら、なおさらです。

3000万円で買った建物が、

1500万円でしか売れない世界では、

3000万円で買ったから3000万円の価値がある

建物として自分で持ち続けます。

1500万円で売らない限り、

3000万円の建物として、

自分の心に存在し続けるからです。

車は安くなっても売る人が多いですが、

不動産はそうじゃない人が多いのです。

そんな中、DOARAが区分所有建物の

問題解決に一役買いました。

全員がハッピーにはなりませんでしたが。

DHDは、住環境がひととおり整備された

AICOに多数の賃貸マンションを

建築しました。

買えば3000万円~1億円ぐらいするグレードの

部屋をそれぞれ用意しました。

次に、既存の区分所有建物が並ぶ地域を

開発エリアに指定して、その地域に住む

住人に対して、AICOに移住するよう

お願いに周りました。

条件は、

「所有建物をDHDに譲渡するかわりに、

 AICOの賃貸マンションに

 生涯無償で居住できること」

まずは、生活に支障が出始めた高齢者から

AICOへの移住が始まり、そして、どんどんと

他の人たちもAICOに移住をしていきました。

残されたのは、その場所に思い入れがあり、

その場所から離れたくない人や、そもそも、

条件に不満がある人たちです。

区分所有建物に関する法律では、

区分所有者の5分の4以上の賛成と

議決権の5分の4以上の賛成があれば、

建て替えができます。

なので、DHDは最初から、

議決権の5分の4以上を支配できる

全体の5分の4以上の部屋の獲得を

目標とし、目標達成した時点で、

建替決議を行うことで、

残っていた人から

建物所有権を取得しました。

そのような形で、

開発エリアの指定を繰り返し行い、

区分所有建物の解消と地域開発を

行っています。

「新しい賃貸マンションに

 無償で住み続けることができるなら、

 いい話じゃないか。

 借家人は法律で守られてるし、

 DHDは優良企業だな! 」

と思います?

DHDはしたたかです。

法律で守られているのは

お金を払って借りている人たちだけ。

賃貸借契約は借家法で守られます。

無償は使用貸借契約。

借家法の保護はありません。

契約者が亡くなれば、

使用貸借契約は終了します。

すぐに出ていかなければなりません。

それがいやなら、

引き続き居住できるように

DHDと話し合いをする必要があります。

すでに話し合いを終えた方々は、

無償ではなく、有償になっています。

安全を保障できない老朽化建物の数も

少なくなり、社会全体としては、

良くなったと思います。

ただ、その陰には様々な事情も

隠れています。

少し暗い話になりかけたので、

今日はこの辺で。

法律の話が出たので、

次回は「相続」の話をします!

お楽しみに!

注意 この記事はフィクションです。

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