星めぐりの物語 (III) 土星 成熟した友人サターン
西洋占星術では、天体はそれぞれ性質や意味を持っています。この星めぐりの物語は、惑星が巡っていくときのイメージを綴っています。
今回は、土星♄(サターン)について綴っていきます。
努力をしながら機が熟するまで待つことを教えてくれる友人 サターン
サターンには、“プラネット”と呼ばれる10人の仲間がいて、それぞれ違う性質をもつ友人たちが支配する12の”ハウス“を旅している。ハウスを支配する友人達はとても個性豊かで、それぞれの部屋はそれぞれの友人の性質に彩られている。
サターンは少し年を取った旅人だ。ゆっくりと2-3年くらいずつ友人のハウスを訪れる。サターンが訪れる時、友人達もサターンとゆっくりした時間を過ごす。それは更なる成熟のためによく考える時間を持つ時だとハウスを支配する友人達は承知している。何事もただ転がり続けているだけでは深みが生まれない。時には立ち止まり、次はどこにいくのかゆっくり考える時間が必要だ。サターンは焦らない。ただそこにいて部屋の支配人の様子を眺めている。
サターンは、ハウスの支配人に「努力を続けながら、機が熟するまで待つこと」を教えてくれる。
2020年12月からサターンは、クールで精神性を大事にする友人アクエリアスが支配するハウスに滞在していた。2023年3月、サターンはアクエリアスの支配するハウスを離れ、霊性が高く、目に見えないことを大事にするパイシスの支配する12室目部屋を訪れる。ここは、12のハウスの最後の部屋だ。
パイシスのハウスは、柔らかな薄絹が巡らされているようで、見えるようで見えないような感じのするハウスだ。そこで、サターンはこれまでの星巡りの旅の中で気が付かないうちにため込んでしまったものを手放す。パイシスの霊性の高さは、成熟したサターンを癒す。サターンにとっても癒しの時間は必要だ。この部屋で、サターンはこれまでの30年近い旅を振り返り、自分の内面をさらに見つめる。自分の精神の確立がとても重要な時期となる。
今回、パイシスのハウスをホームとするウラヌスが少し前から滞在している。ウラヌスと過ごす時間は、新しいインスピレーションを与えてくれる時間となるだろう。
土星が動くとき
土星は30年弱くらいの年月をかけて12星座のサインをめぐっていきます。1つの星座に約2.5年滞在します。土星が滞在する期間は成長までの気づきを与えてくれる期間になります。
2023年3月から2025年5月まで、土星は12室魚座に滞在します。
癒しと浄化をテーマに自分の内面を見つめ、新たな成長を遂げてゆく期間とになります。