【桜井】アイデアノート
Mr.Childrenのほとんどの楽曲の作詞作曲をしている桜井和寿さんは、アイディアを書き留めておくノートを持っているそうです。
それをテレビで公開したこともありました(2010)
・今日はアイディア帳というかネタ帳を持ってきてくれたということで、ちょっと見せて。
桜井
「ものすごい汚いんですけど」
・いえ、あー凄いね。凄い!あーとにかく書き殴ってる感じ。もうこの辺滲んじゃってる。
桜井
「言葉を考えるときにとにかくもやもやっていうのをすごく大事にしてるんです。だから、モヤモヤが"うーっ"ていう感情であれば強く書くし、大きく書くしみたいな。」
・確かにこの辺、もやもや感が現れてるような。意外と字がきたないね。
桜井
「すっごく汚いんです(笑)」
・この辺本人にしかわからない。
桜井
「わからないですね(笑)もの凄い衝動的なライティングだと思います。
・このようにインスピレーションを書き殴ったメモがあって、このめもがどのような過程を経て一つの歌詞になっていくんですか
桜井
「ひとつはメロディがなく、アイディアだけを書きとめておく、ネタ帳的な役割。コンピューターに打つまでは、できるだけこうやって字で書きたいと思っていて。間違ってもアイディアを残しておける。パソコンとかだと訂正して、消えてなくなっちゃうんだけど、残しておいたものが、後々すごく大事な役割をすることがあったりするので。あとは、自分の感情のもやもやだったり、がーっていうものを、文字ごと気分ごとメモしておけるのが・・・ですね。」
降りてきたメロディーはボイスレコーダーに、歌詞のアイディアはこのノートに残しておくようです。
桜井さんは、お風呂に入っていたり、トイレに入っていたり、運動したりしていて、無意識になったときに曲や詩が生まれることが多いようなんですね。
あと、水周りでアイディアが浮かびやすいようなので、汚れやすいのかもしれません。
innocent worldのケースでは、家へ帰る車の中で、ノートに「少しだけ疲れたなぁ」とモヤモヤを書いた瞬間、一気に歌詞のイメージが「降りてきた」というんですよねー。
夜中に突然目を覚まし、「白黒つけるというけど、白と黒以外にも綺麗な色がたくさんあることみんな知ってるはずなのになぁ」という思いを書き留めた次の日に、
オリンピック放送のテーマ曲の依頼が来ていて、あのアイディアつかえそうとなったというエピソードもありますね。
日常にどんな歌詞のアイディアがあるかわからないから、とりあえず些細なことでも書き留めておくようですね。
アイディアだけでなく、文字の強さや大きさでそのときの感情をも記録しておくという考えは、すごい。
その衝動的なライティングが、人の内面をうまく言葉で表してくれるミスチルの歌詞の世界観に繋がっていくんでしょうね。
■関連記事■
▶︎【桜井】作詞について
▶︎【桜井】作詞において大切にしていること
▶︎【桜井】詩や曲が生まれるシチュエーション
▶︎【桜井】韻について語る ~GAKU-MC&佐野元春も評価
▶︎【桜井】歌詞は心の奥深くにある思い ~主張やメッセージではない