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【裏ワザ】1円のiPhoneに乗り換える。スマホロンダリング術について

「え、最新のiPhoneが1円で買えるんですか?」
数年前、家電量販店でこの言葉を耳にしたとき、私は心の底から驚いた。

この記事では、毎年のように1円や2円のiPhoneに乗り換えている、ドケチな筆者ならではの体験談をお伝えします。私の周りには、本体代をしっかりと払っている人の方が少ないくらい布教活動をしているので、その方法を皆さんにもお伝えしようと思います。

iPhoneが1円?

そんなことが本当にあるのか。これまで、本体代金を毎月4〜5000円払っていたのでにわかに信じがたい言葉だった。
嘘か本当かわからず半信半疑だったが、「とりあえず聞いてみよう」と思い、店員さんに声をかけた。このときの私には、その“1円”が持つ重みも、背後に潜むカラクリも全く見えていなかったのだ。


「1円」という魔法の言葉の真実

店員さんが説明してくれたのは、キャンペーンの詳細だった。その内容はざっくり言うと、大手通信キャリア(SoftBank、docomo、au)に乗り換えることで、iPhoneの本体代金を大幅に割引し、月々の支払いが「ほぼゼロ」に近づく仕組みだ。さらに、本体を返却することで、端末の残債が免除されるというものだった。

この時点で、「なんか怪しいな」と思ったのが正直な感想。「本当にお得なのか」「途中で何かトラブルが起きないのか」「解約できないのではないか」など、不安ばかりが頭をよぎった。

そこで、私は一旦その場を離れ、自分で徹底的に調べることにした。

街中でよく見かける広告の例

「1円」の裏にはカラクリが3つある

徹底的に情報を集めてわかったことは、以下の3つだ。

1. 実質的には分割払い
iPhoneは本体価格が10万円以上する高額商品。これを月々の分割払い(48回払い)にすることで、負担額が目に見えて減るのだ。そして、キャンペーン割引や、本体代金を均等に48回で按分するのではなく、24ヶ月目以降の支払いの割合を増やすことによって、実際の支払いが月額1円程度になる仕組みだ。

iPhoneの本体代金を13万円としたときのイメージ図。


2. 端末返却プログラムが重要
多くのキャリアが提供しているのが「端末返却プログラム」。これは、購入したiPhoneを返却することで、残りの支払いを免除してもらえるという仕組みだ。例えば、24ヶ月間使った後にiPhoneを返却すれば、残債(残りの本体代金)がなくなるというもの。これにより、月々の実質負担額を1円に抑えられるのだ。

返却のイメージ図。
理想は24ヶ月目で返却して新たなiPhoneに乗換える。

3. 高額な通信プランとのセット割引
端末価格の割引は、特定の通信プランへの加入が条件になっている。例えば、「ギガ無制限で月額6,500円以上のプラン」など高額なプランを選ぶ必要がある場合が多い。そのため、「端末代は安くても通信料金で回収する」というキャリア側のビジネスモデルが背景に見てとれる。

通信契約と、iPhone本体の契約を合わせたイメージ図。



リアルな交渉の現場で学んだ5つのこと

情報を集めた私は再び家電量販店に足を運び、店員さんとじっくり話した。このとき、重要だと感じたのは「相手(お店)の事情を知ること」だ。

店員さんは親切に説明してくれたが、やはり商売。私が契約することで得られるインセンティブ(報酬)があるため、「少しでも高額なプランや多くのオプションを選ばせよう」という空気を感じた。

これから記載する5つのポイントを知らないと損をするので覚えておいてほしい。実体験から学んだ”交渉のポイント”と”カラクリ”は以下のとおりだ。

1.どの店員さんに声をかけるか
家電量販店の店員さんは2パターン存在する。"各キャリアの専門の店員"か、"家電量販店からスマホの販売委託を受けている全てのキャリアを案内してくれる店員"かだ。

狙うのはもちろん後者だ。後者の店員は全キャリアを案内できるので一番お得で、自分にあったプランを提案してくれる。後者の店員としては、どこかのキャリアで契約が取れれば問題ないので買い手に寄り添った提案をしてくれる。

2. 独自のポイント還元がないか
大手キャリアの店舗に行くと受けられないが、家電量販店(ヨドバシカメラ、ノジマ、エディオンなど)に行くと、そのお店で使えるポイントを還元してくれるケースが多い。

狙い目は、連休の初日イベントをやっている日だ。ポイント還元には上限があり初日の方がその恩恵を受けられる確率が高い。

さらに、なぜイベントをやっている日かというと、イベント=販促ツールであり、お店は客を欲しがっている状況なのだ。
よって販促ツールのひとつであるポイント還元もそのタイミングで行われていることが多い。

3. 月々の支払い総額(端末代+通信費)
通信費は高額プランしか契約できないケースが大半だ。

店員さんは
「最低でも3ヶ月は高額プランを継続してください。そうでないとブラックリストに乗るかもしれません」

と脅してくるが、翌日に、格安な通信契約(楽天、UQ mobile、Y mobile、ahamo等)に乗り換えて問題ない。
むしろ、携帯電話の契約期間の縛りをすることは電気通信事業法の改正により違法になっている。

この場合、月末に契約(乗り換え)し、翌日にさらに格安通信に乗り換えることで、約9,000円近く支出を抑えることができるのもポイントだ。

月末と、月初の契約日の比較図。
契約月は、契約した日から日割り計算。
解約月は、解約した日までの日割りにならない。

4. 契約期間中に解約した場合のペナルティ
上述したように、契約期間中に高額な通信契約から格安な通信契約に乗り換えることは全く問題ない。
しかし、端末代の1円は、iPhone本体を返却(24ヶ月後)するまで払い続ける必要がある。もちろん、24ヶ月より前にiPhone本体を返却すれば1円の支払いもなくなる。

5. 自分の生活スタイルに合ったデータ通信プラン
Wi-Fiが自宅にある人であれば、格安な通信契約(30GBで3000円程度が相場)に即日変更するのがベターだろう。


「1円」の代償:ロンダリングのリスク

契約が完了した後が一番大事だということを忘れないでほしい。その理由は、「安く見えても実際にはそうならない可能性がある」からだ。

それは、上述した通りだが、契約したプランが必要以上に高額だったり、端末返却時に故障や破損があると追加費用(2万円)が発生する可能性があることだ。(擦り傷程度であれば問題ない)

忘れてはいけないのは以下の3つだ。

① 即日、格安通信契約に乗り換えること
② ケースやフィルムで端末を保護すること
③ 2年目に、忘れずに同じ手順で乗り換えること

この3つをクリアすることで初めて、1円iPhoneのロンダリングが成功したと胸を張っていえるだろう。めんどくさがって、”高額なプランのまま”や、”2年後に返却し忘れた”などではキャリアの思う壺だ。


「1円」を追体験してわかった本当の価値

振り返ると、この経験から学んだのは、「お得そうに見えるものほど、裏にカラクリがある」ということだ。しかし、それを正しく理解し、自分に合った選択をすることで、安心して「1円」の恩恵を享受できるようになる。

私は、この体験を通してあらためて「情報を得るだけではなく、裏まで知ることの大切さ」を痛感した。何も知らなければ得することはないし、むしろ損をする可能性がある。大切なのは、情報を集め、相手の立場になって考えることだ。


これから「1円iPhone」に挑戦する方へ

もし、あなたが「1円でiPhoneを手に入れたい!」と考えているなら、是非とも上述した内容をよく読んで、”情報強者”になって、家電量販店に突撃してほしい。

「1円」という言葉には、不思議な魔力がある。私たちの心をつかみ、行動を促してくる。でも、その背後には必ず理由がある。

私がnoteにこの記事を書いたのは、そんな「魔法の言葉」に潜むカラクリを解き明かし、読者のみなさまが安心してお得にiPhoneを手に入れる手助けをしたいと思ったからだ。

読者のみなさまもぜひ、「1円」のカラクリを理解し、自分にぴったりの選択をし、手に入れたiPhoneと、お得になった分のお金で素晴らしい体験をしてほしい。


この記事に関するお問い合わせや、iPhone乗り換えに関するご相談は下記まで。
回答出来る範囲でお答えさせていただきます。


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