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スライスを使う場面【水曜日のnote58】

私はラリー力の向上を、大学生の時に特に力を入れて取り組んでいました。

その中で外せないのがスライスの使い所。

今回は私が意識しているスライスについて、どの場面で使うか、その理由なども解説していきます。

不利な状況で

相手のショットが良くて自分に時間が無い時や、自分のバランスが悪くて対応が不十分な時など、自分にとって不利な状況でスライスを使います。

不利な状況にも関わらず普通にフラットやスピンで返してしまうと、相手に早くボールが届いてしまい、そのまま早く返されて、自分の時間が無くなってしまい、さらに不利な状況になってしまいます。

不利な状況になったら、自分の時間を作るためにもスライスを使って滞空時間の長いショットを打ち、ポジションやバランスを戻す事に時間を使うようにします。

ペースを落とす

ラリーが一定のペースだと、お互いに打ちやすくミスの出ない状況になりやすいです。

そこで自分からペースを落とすためにスライスを使い、相手が少し嫌がるようなペースチェンジをしてみます。

それがきっかけで相手がミスをしたり、相手からチャンスボールを引き出したりする事ができます。

低い打点で打たせる

だいたい同じ打点で打てていればミスが少なくラリーが繋がりやすくなります。

そこで、自分がスライスを使う事によって相手の打点を低くし、相手のミスやチャンスボールを引き出す事に繋がりやすくなります。

ここでのポイントは、ネットの近くを通る低い軌道のスライスを打つ事です。

高さを抑えて低いスライスになるように注意しながら打ちましょう。

風に乗せる

風がある日にはスライスがとても有効です。

風上からは風に乗って勢いを増して重いスライスになりますし、風下からは強く打っても威力が風で吸収され、バウンドが止まるようなスライスになります。

スライスは風に乗りやすいので、風を計算する事が出来るのであれば、むしろ積極的に使った方が良いのかもしれません。

スライスが役に立った事例

私が大学生の頃に山梨県の甲府で行われたフューチャーズ(国際大会)に出場しました。

予選1回戦はベルギーの選手で、少しでも甘いショットを打てば、とてもパワフルなフォアハンドを打ち込んできました。

頑張って戦ったものの1セット目は4-6で落としてしまいましたが、2セット目は戦い方を変えたら6-4で取り、ファイナルセットは6-0で取り、勝つ事が出来ました。

何を変えたかと言うと、相手のフォア側に、遅くて低いスライスを打ちました。しかも浅く。

パワーはありましたが、低い打点からはパワーのあるショットはなかなか難しく、さらに遅く、浅くコントロールする事でもっと低い打点になり、相手はそれを持ち上げようとして無理にスイングしました。

これだ!と思った私は、しつこくやり続けました。

案の定相手はミスを量産し、私のマッチポイントで相手はイライラしていたのか、ボールを遠くの畑の方にぶっ飛ばしてゲームセットでした。笑

まとめ

スライスは色んな場面で使える万能なショットだと思います。

私のベルギーの選手との試合のように、普通に戦っても勝てない時なんかは、勇気を出してスライスを使ってみると、流れを掴む事も出来るかもしれません。

色々と試行錯誤しながら、スライスを使ってみてください!


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土居諒太 テニスコーチ
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