ストリングの切れ方「ナイロンマルチ編」【水曜日のnote109】
今回はナイロンマルチのストリングの切れ方について解説したいと思います。
前回の記事ではポリストリングの切れ方について書きましたので、こちらも併せてお読みください!
ナイロンマルチとは?
ナイロンと広く呼ばれているものですが、ナチュラルガットの代用品としてのストリングの事を指します。
性能はナチュラルガットに近付くようにメーカー各社はしのぎを削っていますが、ナチュラルガットを超えることができていないようです。
そしてマルチというのは、1000本以上もの細かい繊維を束ねたような構造のストリングの事を言います。
モノという単一構造のものもありますが、マルチよりも打球感が硬く、ボールをしっかり打ちたい方には好まれています。
ナイロンマルチはモノよりも打球感が柔らかく、腕や肘にも優しく、ナチュラルガットに近い性能を味わうことができるストリングです。
マルチも同じ場所が切れる
ポリ編の時も解説しましたが、私は基本的に切れる場所は同じです。
縦は真ん中から左に2本くらい、横は上から7〜9本目くらいの場所が基準です。
しかしマルチの場合は、横が切れることが多いです。
マルチは横が切れる
マルチを使うと、ポリと比べて縦の引っかかりが弱く、スピンがかかりづらくなります。
そのため基本的にスピン量の少ないショットを打つことが多くなります。
すると縦のストリングが動く量は減り、横のストリングが受け止め続けます。
受け止め続けると、マルチの細かい繊維が少しずつ切れていき、綿のような見た目になっていきます。
細かい繊維が切れていけば、やがてストリング全体が切れてしまうという仕組みで、横のストリングが切れてしまいます。
マルチでもしっかりスピンをかければ縦が切れますが、基本的には横書きれるものだと思っていいと思います。
例外!?
Tecnifibreはマルチストリングを得意とするメーカーで、中にはこんな商品もあります。
ポリフュージョンと言って、ポリの繊維をマルチ構造の中に混ぜ込むという、1本でポリとナイロンのハイブリッドとなっているものです。
ポリが50%含まれているこちらは、TRIAX(トライアックス)というものです。
これを打った時に、マルチだから横が切れるだろうと思っていましたが、、、
なんと縦が切れました!
写真の通り、横のストリングは綿のような状態になっていますが、縦が切れています。
特別にスピンをたくさんかけたわけではなくいつも通り使っていましたが、
もしかしたらポリ繊維が少し影響しているのかもしれませんね🤔
まとめ
ナイロンマルチでも切れる場所は同じで、ポリは縦が切れるのに対し、ナイロンマルチは横が切れました。
ストリングの特性からボールの当て方や打ち方が変わり、ストリングの消耗のしかたが変わるものなんですね。
トライアックスの例外はありましたが、皆さんも色んな種類のストリングを打ってみて、どれが一番自分のプレーを邪魔せず使えるのか、探してみましょう!