自己ベスト7200位から1ヶ月で1000位台に到達するためにやったこと【SVシングルS16 最高レート1917】
はじめまして。
「らぴさん🐤」という名前でTwitter(自称X)やYouTubeの片隅でひっそりと活動しています。(→Twitter)
S15シングル最終7247位(最終・最高レート1720)から1ヶ月で自己最高レートを200近く更新(最高レート1917)できたので、今期の取り組みを公開します。
ここから勝ったり負けたりを繰り返したのち、最終的に運負けを含む3連敗を喫してレート1867まで溶かしてしまいましたが、レート1917までは7連勝で到達しており、その時点で最終3桁を見据えられる勝率だったので、臆さずそのまま潜り続けた判断は正しかったと思っており後悔はないです(と自分に言い聞かせて、零度パオに運負けしてレートを吸われた最終戦のことを忘れようとしている)。
なお、どうやって勝とうか自分で考えている時間がポケモンバトルに従事する時間のなかで一番楽しいと思っているので、マイナー厨というほどではありませんが、「オリジナリティある勝ち方」を志向しています。
この嗜好が前期まで10000位付近で停滞していた理由と深く関係している気がしますし、同じような理由で、同じような順位で停滞している人も多いと思います。この記事がそういった方々の一助になれば幸いです。
課題を単純化する
前期までの自分が長らく陥っていたので想像がつくのですが、4~5桁で停滞する人の多くに共通する原因が「勝ち負けの理由を言語化できない」ということです。
なぜ勝ったか、なぜ負けたかが曖昧なので、ただ数をこなすだけになりがちで、成長の速度が緩やかになります。
言語化できるようになると、一戦一戦からフィードバックを得て、構築やプレイングの改善ができるようになります。
そこで、まずは「何がわからんのかわからん」状態からの脱却を目指します。
ポケモンバトルには構築、選出、プレイングなど様々な要素がありますが、その中から何が悪かったのかを切り分けて考えられるようにします。
それができたら苦労せんねん! 前期までの私に言われそうです。
そんな複雑なもんを簡単に切り分けられたら苦労せんねん、と。
今期はここで発想をひとつ転換しました。
複雑すぎてわからないなら単純化すればいい。
『ドチャクソ単純な戦術を1本立てて、それに依存することにした』
のです。
単純な戦術を軸として自由度を制限することで、少なくとも「何がわからんのかわからん」から脱却し、理解が促進できる……はずです。(見切り発車)
結論から言うと、この目論見は正しかったと言えます。
基本戦術を立案する
いくら勉強のためにドチャクソ単純な戦術を使うと言っても、ある程度は勝てなければ話になりません。
そのため、ドチャクソ単純でありながら、環境に多い構築の半数弱くらいには勝てる戦術、言い方を変えれば『勝ち馬』を探します。
それができたら苦労せんねん!と再び言いたくなるでしょうが、これはその通りです。
このプロセスでは、運良く勝ち馬っぽいものを見つけられるまで泥臭く努力しました。
まず、以前に結果を残した方々の構築記事のうち、戦術が単純そうなものを読み漁ります。
挙げるとキリがないですが、読んだ構築記事のなかで実践が簡単そうに思えた戦術は片っ端から試しました。(私は展開構築系に比較的馴染みがあるので展開構築系の比重を多めに探しましたが、対面構築に慣れ親しんだ方は対面系の構築の記事を多めに読めばいいと思います。)
戦術を試す段階ではレンタル構築もガンガン使っていくのが賢いです。私はプレイ時間の暴力でゲーム内リソースだけは潤沢に持っているので自分で育成しましたが、たぶんあのイルカたちは未来永劫ボックスで眠ることになります。ごめん。
(それと、余談ですが、「選出固定、全ての試合の勝ち負けパターンを1枚のフローチャート画像で表せる」という、ドチャクソ単純にもほどがある大好きな構築記事があるので、ここであわせて紹介させていただきます。興味があればこの記事のあとにでも読んでみてください。)
これらの構築記事を読み漁って試しながら、自分でも勝ち馬を考えつつ、今期の環境で勝率が稼げそうなものを探していきます。
イエカシラおよびトノイルカに共通することとして、「場を整えて超火力のエースを降臨させ、相手が受けられない状態を作ってそのまま全抜きする」が基本戦術です(展開構築の基本的な考え方だと思います)。
この「相手が受けられない」という条件を満たすほどの火力を出せるエースポケモンを、テツノカシラやイルカマン以外にも探します。(色々試しましたが、長く握ったもののみ抜粋して紹介します。)
候補①: 剣舞いのちのたま悪ウーラオス
ランクマやってれば誰でもご存知、火力の鬼・ウーラオスです。
剣舞を積んで悪テラスまで切ることで、H252振りカイリューがマルチスケイルの上から高乱数で吹っ飛ぶ程度のアホ火力が出ます。
「ハラバリーでひかりのかべ/リフレクターを張って下からボルチェン、剣舞を積む」という戦術でしばらく握っていて、相手を一撃で吹っ飛ばしているときは気持ちよかったのですが、ハバタクカミのムーンフォースを嫌って『ふいうち』を押したターンに相手にみがわりを残されて(・_・)←こんな顔になったり、上記の画像のようにほぼ倒せるはずのカイリューがフェアリーテラスを切ってきて止まったりと、環境1位と2位のポケモンに対して安心して動けないことが多く、基本戦術として使うにはストレスが多かったので諦めました。
候補②: トリル噴火コータス
実は理論上の火力指数においては赫月ガチグマのノマテラ珠ブラッドムーンの1.3倍以上になる火力を毎ターン叩き出せるアホパワーポケモン。
ステロ込みであれば、H振りまでのカイリューが半減噴火で飛びます。
𝙊𝙃…チカラこそ𝙋𝙊𝙒𝙀𝙍…
結論から言うと、今期はコータスとともにレート1917を達成しました。
以後、コータスを前提に記事を続けていきます。
エースのポケモンを1匹決めただけですが、すでに課題設定がかなり単純になりました。
少なくとも次に何を考えたらいいかは明確です。「コータスという最強のパワーを通す」ために必要なことを考えればいいのです。
コータスがフルパワー噴火で全抜きするためにはトリックルームが必要で、相手のタスキやがんじょう、マルチスケイルで止まらないようにするためにステルスロックも必要です。
ステロ要員とトリル要員を選定するだけで基本選出の3匹が決定します。
記事の本題にはあまり関係ないので選定段階は軽く流しますが、
ステロ要員(初手要員)に関しては
メインウェポンが『ふんか』である関係上HPは少しも減ってほしくないので、相手のステロ撒きを妨害できる『ちょうはつ』持ちであること
逆にこちらが『ちょうはつ』されてステロを撒けないのもしょーもないので、『ちょうはつ』をあまり誘発しないこと
の2点を考慮、
そしてトリル要員(二番手)に関しては
トリルは後攻わざ(優先度マイナス7)なので、相手の攻撃を最低限一発耐えながらトリルできること
トリルの持続は発動ターンを含めて5ターンしかない(「トリル→次ターンで退場→ふんか→ふんか→ふんか」の最速コースでないと相手を3匹倒せない)ため、自主退場わざを持っていること
明らかにトリックルームを狙っていることがバレるとこれも『ちょうはつ』などの妨害を誘発してしまうので、なるべくトリックルームを狙っているのがバレにくいこと
の3点を主に考慮し、基本選出の並びを決定。
化身ランドロスでステルスロック!
イエッサン♂でトリックルーム!
コータスでふんか×3! 相手はしぬ!
基本戦術が完成しました。
狙っている戦術が明確なので、必要な要素もおのずと明確になり、机上論の段階でも構築作成を迷いなくガンガン進めることができます。
基本戦術を秘匿する
作戦が単純明快なのは良いのですが、相手から見てもバレバレだと困ります。
なんの脈絡もなくイエッサンとコータスが構築に入っていたら相手を勘ぐらせてしまうでしょうし、トリル噴火狙いに気づかれることもあるでしょう。
そこで先ほども登場した、レギュレーションFの有名な並びであるイエカシラを偽装します。構築にテツノカシラを加え、イエッサン♂はテツノカシラの前座として構築に入っているのだと誤認してもらいます。
同様に、コータスも晴れパの始動要員として有名であるため、晴れパのエースに見えるポケモンを構築に加え、晴れパを偽装します。
正直現段階では誰でもよいのですが、構築に入れる以上は出せたほうが絶対にいいですから、「晴れパのエースに見える」「晴れパでなくても強い」を満たしているポケモンを探します。
Pokémon HOMEで公開されている採用率のデータを上から眺めて晴れパのエースっぽいポケモンを探し、最初に目があったウガツホムラ(当時43位)が適任に見えたので採用しました。
ウガツホムラの強い使い方として「別のポケモンでどくびしを撒き、りゅうのまい+ワイドブレイカー+あさのひざしで耐久する」というものがあるとYouTubeなどで聞きかじっており、噴火コータスと得意・苦手分野が全然違って役割が分担できそうな雰囲気を感じたので、それをそのまま パクr 参考にし、パワーの高いどくびし要員を1匹見繕えば、6匹の並びの完成です。
パワーの高いどくびし要員ねえ。
オオニューラとかじゃん?
うん、オオニューラ。
……オオニューラ?
なんか期せずして、レギュFで新規に出てきた並びとして最も有名と言っても過言ではないイエカシラオオニューラが揃いました。(本当にたまたま)
これはもう誰がどう見てもイエカシラオオニューラ+晴れパ構築です。
まさかこの並びをパッと見てイエッサンコータスとオオニューラホムラがそれぞれ相棒だとは思わないでしょう。思ったとしても相当な逆張りです。
これでおそらく相手はこちらの狙いをギリギリまで察知できなくなるので、トリルされてから気づいてももう遅い、という勝ち方が狙えるようになります。偽装構築ってやつです(※)。
偽装構築の形に頼ることで、強い人の構築記事でよく見る「◯◯が重いので~」のようなことを考えずにコータスからスタートして順番に考えるだけで6匹の並びを決めることができました。奇跡の噛み合いを運で手繰り寄せただけな気もしますが、運を手繰り寄せるための構築作成の試行回数は積んでいるので努力です。
実戦からフィードバックを得る
さて、戦術も用意でき、6匹の並びも完成しました。
とりあえずひたすら基本戦術で戦い、戦術が十分なパワーを持っているか測っていきます。
そう、基本戦術で勝てなさそうな相手にもとりあえず基本戦術で突っ込みます。
複雑怪奇なポケモンバトルから、選出という概念を排除し、またひとつ課題を単純化します。
1戦ごとに対戦記録をつけ、
基本戦術で今期の環境を十分に戦っていけそうか?
基本戦術で勝てない相手への回答はあるか(構築内の別の戦術で勝てそうか)?
の2点に注目しながら分析していきます。
狙いが単純なので、失敗の原因が簡単に言語化できます。
[敗因] グライオンに「まもる」でトリルターンを枯らされて負け
→「基本戦術を出したくない相手リスト」にグライオンを追加。基本的には裏選出を出す。後から気づいたことだが、グライオンが入りがちなタイプの構築には普通にイエカシラを出すと結構通る。
[懸念点] 水ポンがテラスを切ってきたらコータスで倒せない
→「基本戦術を出したくない相手リスト」に水ポンを追加。どくびしを踏んでくれるので、基本的にはどくびし軸を選出する。
[懸念点] ヘイラッシャに「まもる」があったらトリルを枯らされる
→「基本戦術を出したくない相手リスト」にヘイラッシャを追加。ランドロスの『だいちのちから』や、イエッサンやテツノカシラの『ワイドフォース』のダメージの通りが良いので、どくびしまたはイエカシラ選出をしつつ殴り勝つ。
[懸念点] 初手ランドロスがパオと対面したとき、水テラスで突っ張るとコータスに炎テラスが残らず、火力が落ちる
→コータスは鉢巻かみくだく以外なら2耐えするので、基本戦術とは異なるが、コータスを後出しできる(コータスの減ったHPは、イエッサンの自主退場わざが『いやしのねがい』である関係で取り戻せる)。
[敗因] 水ウーラと初手対面、スカーフ水流連打で化身ランドが落ちる
→前述の初手パオの悩みと合わせて、そもそもコータスを初手から投げることで解決できないか?という発想が生まれる(みず弱点だが『ひでり』で半減するので実質等倍)。それに合わせて、メガネではあるが、コータス自身に『ステルスロック』を覚えさせることを思いつく。
[敗因] 眼鏡カミのテラスムーンフォースでイエッサンが落ち、トリルが不発する
→前述のコータスを投げることによる水ウーラ対策でB方面に余裕ができているので、イエッサンのBを削って、臆病メガネカミのテラスムンフォ耐えまでDを振る。
[敗因] 意地カイリューのスケイルショット5発でイエッサンが落ち、トリルが不発する
→Bを削りすぎて起きてしまった事態。臆病メガネカミのテラスムンフォの「ほぼ耐え」ラインまでDを削り、Bに少し戻す。
[敗因] 竜舞ブエナトドロクツキ
→割とガチで無理(構築の天敵)
→少しくらい天敵が居てもなんとかなります。まあ天敵だらけだったら戦術の選定のやり直しが必要。
このように、ダメージ計算機やポケモンのわざデータとにらめっこしながらひとつずつ対策を考え、ポケモンの型や選出、プレイングを少しずつ調整していきます。
対策と言っても「絶対勝てるようにする」ではなく、「こうやったら勝機がある」程度でもOKです。
基本戦術である程度の勝率を担保し、それが通らない相手には負け試合になるところ、別の戦術を用いて何割か拾えれば十分、という考え方。ランクマは基本的には勝ち越していればレートが上がっていくゲームなので。
なお、最終的な「基本戦術を出したくない相手リスト」はこんな感じ。
これらのポケモンがいるとコータスが止まり、コータスが止まると基本選出はほぼ負けなので、基本的に別の選出をすることになります。最終的にはどくびし選出のほうが選出回数が少し多いくらいに落ち着きました。
(コータス選出は「勝てそうな相手にしか出さない」、どくびし選出は「コータスで勝てない試合を拾いに行く」と構築内の立ち位置が違うので、どくびし選出が多くなるのは想定内です。)
コータスのことだけを考えるところから出発して、コータス軸の懸念点や敗因を明らかにし、改善を試みる。
コータス軸を思いついてから「何がわからんのかわからん」を発生させずに改善を続けることができたので、取り組みは間違っていなかったと思います。
なお、どくびし選出については目指す勝ち方が単純ではないことと、コータス選出の苦手ほぼ全てに対して繰り出す関係上、どくびし選出自身の苦手(≒構築全体が不利を取っている相手)にも立ち向かわねばならないこととが合わさってプレイングの反省が行いにくい部分はありましたが、選出自体は同じ3匹のまま延々繰り返しているので、パターン化された知見(オオニューラを初手に出してブリジュラスと対面したらとりあえず『ねこだまし』して、『じきゅうりょく』の発動を見たら化身ランドロスに引けばいい、など)の蓄積は速かったと思います。
少なくとも前期までのように「プレイングより選出が悪かったのでは?」と問題を切り分けられずに悩むことがなかったのは大きいです。
祈 る
構築やプレイングを磨いたら最終フェーズです。
自慢の構築が最終日付近まで環境に刺さり続け、目標レートに連れて行ってくれることを祈りましょう。
逆に、構築やプレイングを磨く過程で、戦術の軸が弱いな、目標レートに連れて行ってくれる気がしないな、とどうしても感じてしまったら、潔く手放して他の軸を探究しましょう。
数多の軸を試しては手放してきましたが、今期の私の場合は運良く、3月12日に出会って最終日まで握り続けたコータスが、今期の目標レート1800を大きく超えて1900台の景色まで見せてくれました。
コータスほんまありがとう。
【偽装展開イエッカメ】
最後に構築記事の真似事をして記事を終わります。やってみたかったんです。 以下常体。
イエッサン@グランドコート
サイコメイカー [テラス: フェアリー]
ワイドフォース / アンコール / いやしのねがい / トリックルーム
おだやかH252 B180 D76(167-x-98-125-137↑-115)
トリル始動であり、サイコフィールド始動であり、自主退場わざがあり、なんか火力もそこそこ出る神のポケモン。
イエカシラのおかげでこのポケモンのアンコールは有名なので、相手の警戒を誘って補助技を牽制してくれたように思う。
また、厄介な補助技(カイリューの『はねやすめ』など)を相手が選択してきた場合、実際にアンコールしてゴチャつかせたりするのにも使えた。
あくタイプへの打点が全くないが、基本的な仕事はトリックルームからの自主退場なのであまり問題にならない。
HB: A特化カイリューのスケショだいたい耐え
HD: 臆病眼鏡カミのフェアリーテラスムンフォだいたい耐え
テツノカシラ@ブーストエナジー
クォークチャージ [テラス: みず]
タキオンカッター / ワイドフォース / めいそう / みがわり
おくびょうH124 B12 C140 D4 S228(181-78-122-160-129-161↑)
置物。イエッサンと並べて置いておくだけで構築の見た目がイエカシラになる。
置物すぎてS14の14位の方の調整そのまま(強かったです)。
コータス軸とどくびし軸のどちらの通りも悪いがイエカシラは通る、と判断したパターンのときだけ稀に選出した(コータス軸で200戦ほどやって選出回数は10回)。
基本的にはただの速い積みエースなので、練度がない状態でも仕事をしてくれて助かった。
補完要員なので、コータスが止まりがちなほのおタイプやみずタイプのポケモンに強気に出していけるようにテラスタイプはみず。
オオニューラ@オボンのみ
かるわざ [テラス: ゴースト]
フェイタルクロー / インファイト / ねこだまし / どくびし
いじっぱりH164 A100 B12 D4 S228(176-179↑-82-x-101-169)
対面性能が高いどくびし要員。
バンビーさんがどくびしウガツホムラの動画でタスキどくしゅオオニューラを使いながらしきりに「でもオボンかるわざのほうが強い」と言っていたのでオボンかるわざで採用。(強かった)
初手に投げることが多いので、ほぼ無料で相手の1ターン目の行動を偵察でき、2回目以降の登場時にどくダメージを稼いだりできる『ねこだまし』。
シャドークローが無いことによりサーフゴーに対してどくびしを撒く以外のことが何もできないが、どくびし軸の相方であるウガツホムラと化身ランドロスがどちらもサーフゴーに強いので無問題。
H: カタストロフィでオボンが発動するように偶数
HB: A特化パオのつらら耐え
HD: 臆病眼鏡カミのムンフォ耐え
S: かるわざなしで最速101族抜き(イーユイなど意識)
A: 余り
コータス@こだわりメガネ
ひでり [テラス: ほのお]
ふんか / ふんえん / オーバーヒート / ステルスロック
れいせいH212 B44 C252(172-x-166-150↑-90-22)
構築の圧倒的エース。基本的に『ふんか』しかしない。
元々はみずタイプへの打点として『ソーラービーム』、どうにもならなくなったときにポチッと押せる『じわれ』を覚えさせていたが、そもそもふんかで倒せない相手に繰り出さないので、最終的に初手出しや受け出しで仕事ができる『ふんえん』『オーバーヒート』に落ち着いた。
ちなみにフルパワー噴火の火力がどのくらいアホかを端的に表すと、H252 D4振りヘイラッシャがステロ込み高乱数で吹き飛ぶ(85.9%~101.5%)。
HB: 晴れ下でA特化鉢巻水ウーラの水テラスすいりゅうれんだをほぼ耐え
HD: 眼鏡カミのシャドボ耐え
ウガツホムラ@おんみつマント
こだいかっせい [テラス: みず]
ヒートスタンプ / ワイドブレイカー / りゅうのまい / あさのひざし
わんぱくH252 A4 B28 D4 S220(212-136-159↑-x-114-139)
どくびし軸のエース。
素の火力は無いが、耐久と竜舞と回復を兼ね備えているので、赫月ガチグマや『でんじは』に対して繰り出さなければなんだかんだ最終的にダメージレースで勝っている(素の数値が高いので、赫月ガチグマやメガネ持ちを除けば特殊わざに対しても結構耐久できる)。
ちなみにこのポケモンは590kgあるので、『ヒートスタンプ』でだいたいの相手に威力100以上出る。(たとえば120kgのドドゲザンに対しても威力100出る)
H: ぶっぱ
S: +1で最速136族抜き抜き
B: 余り
化身ランドロス@いのちのたま
ちからずく [テラス: みず]
だいちのちから / サイコキネシス / ちょうはつ / ステルスロック
おくびょうH212 C44 S252(191-x-110-141-100-168↑)
コータス選出のステロ要員であり、どくびし選出の特殊火力であり、でんじは避けであり、じめん避けであり、グライオン絶対とめるマンであり、炎渦カイリューとめるマンである。PT最大の功労者。
Pokémon HOMEによれば採用率は6匹のうち最も低い123位だが、自分にとってはPTに実りをもたらしてくれた、文字通り豊穣神のポケモン。
200戦近く潜ったコータス軸で、選出しなかったことが6回しかない。
こおりタイプに対する4倍弱点も、パオやテツノツツミに対しては構築の他の部分で割と有利を取っているので、動き方さえ覚えてしまえばあまり気にならなかった。
H: 水テラス込みでA特化パオのつらら+かみくだくを耐えるために振っていたが、戦術の変更で使わなくなった名残。Cに回してもいいかもしれない。
S: 最速。(最速イーユイ抜き)
選出パターン
コータス軸
基本選出①。基本的にはランドロスを初手出ししてステロを撒き、イエッサンでトリルして自主退場し、コータスで噴火する。
水ウーラオスやパオジアンが初手に出てきそうで化身ランドから投げるのが怖いときはコータスから出す。相手の構築が引き先を用意していそうなら交代際にステロを撒き、突っ張ってきそうなら『ふんえん』や『オーバーヒート』で焼き払う。
ステロさえ撒ければコータス軸における化身ランドロスはお役御免なので捨て交換でもなんでも気楽におこなってイエッサンを着地させ、トリックルーム→いやしのねがいでコータスを再降臨させる。(基本的にこの一連の動きに5ターン以上かかるので、「にほんばれ」はコータス再展開時に復活する。)
どくびし軸
基本選出②。オオニューラとランドロスのうち通りのよさそうなほうを先発させ、オオニューラで対面に勝利したり、ウガツホムラとランドロスでサイクルを回したり、ウガツホムラ単体で詰め切ったり、柔軟に立ち回ってダメージレースでの勝利を目指す。
赫月ガチグマ以外のじめん枠にはランドロスの後投げが効くので、オオニューラが先発することが多い。
どくびし軸とは言うが、流れによってはどくびしを撒かずに殴り合って勝ってしまうこともある。
「単純化して理解を深める」から始まったこの構築ではあるが、裏選出として作ったこの選出が柔軟に立ち回れる並びであったことで、シーズンのあいだにポケモンバトルのプレイングスキルがだいぶ磨かれたと思う。
イエカシラ
裏裏選出。「コータスとどくびしどちらの通りも悪いがイエカシラなら通りそう」というときに出す。
残り1匹はオオニューラなりランドロスなり、役割がありそうなほうを柔軟に。(オオニューラでどくびしを撒き、テツノカシラのみがわりでターンを稼いで詰め切ったこともあった)
結果的には200戦のうち10回しか選出しなかったが、シーズン終盤になってコータス・どくびし選出それぞれの弱点を把握できるにつれて、イエカシラを出すか検討する機会は増えていった。
最終日の対戦記録を一部紹介
せっかくなので紹介しておきます。興味がなければ読み飛ばしてください。
おわりに
長々お読みくださってありがとうございました。
正直、シーズンの中旬から握り続けたこの構築が終盤まで環境にある程度刺さり続け、練度が高い状態で最終日を迎えられたことは運によるところも大きく、最高レート1917という数字も自分のなかでは上振れだと思っていますが、構築を握りながら迷わず改善を続ける方法論は自分のなかで確立できたと思っているので、それを公開したこの記事も意味あるものになっていると信じています。
最後に、記事中の画像に登場した自作ツールのURLを貼ってこの記事の結びとさせていただきます。よければ使ってみてください。
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