もっと早くに歴史を知りたかった人
お久しぶりです。
一回立ち止まると延々と座してしまう人とはわたくしです。
前回から幾星霜の月日が流れましたが、現状が現状であり、弊社の方も絶賛自粛中な故、たいへん暇でした。
どんな余暇を過ごしたかと言えば、まあひたすらに自堕落を重ねていたわけですが、そんな中光るコンテンツを見つけました。
オンライン授業とな?
というわけで、今回はオンライン授業について。
まぁ結局きっかけは拙僧の大好きなVLiverなのですが、郡道美玲さんという高校教師の方がいらっしゃいまして、Youtubeで日本史の講義を公開してます。
↑全人類は見てみよう
さて、ではでは何故このオンライン授業が非常に助かったのか。どういった経緯があったか、・オンライン授業の良いところ、・自分が学ぶ理由、・歴史への興味のきっかけ、の順に綴ろうと思います。
大人になったら今更学べない
大半の大学卒の人間はこう思うでしょう(個人の意見です)。自分の専門科目以外大してわからない、と。拙僧、機械系の学科で制御分野の研究をしていたので、五教科でいうところの国語と社会が壊滅的で、さらに言えば理科の範囲でも物理以外はからっきしです。ぶっちゃけ義務教育の範囲も相当怪しいです。
ですが、今更アラサーを迎えようとしている人間が小学・中学の教科書を引っ張り出して通勤中や休憩時間に紐解くかと言われれば、そんなことはできないでしょう。では、本屋にいって参考書を自分に適した参考書を買おう。いや、種類がありすぎてどれがいいのかわからない。自分の知識レベルにあった本がわからない。お試しで買うにもちょっと値段が高い気もする。むむむ......
でも大丈夫、オンライン授業があるから。義務教育範囲の講義でも、堂々と受講できるのです。オンラインだから。誰が受けても良いのだから。公に公開されてるのだから、言ってみればちょっとした図書館ですよね。老若男女誰が見たって咎められない。しかも周りの目がない。おじさんが絵本を読んでも、少年が六法を開いていても何も気にする必要がない。レベルが合わなければ別の授業に乗り換える。無料だから、どんな内容でも、何回受けても、どんなところで聞いていても大丈夫。お試しでいろんなところを見れる。手近でかつ有益なコンテンツだと思いますね。(だからと言って、本来あるべき授業に有償の価値がないかと言われればそれは否。発信者の善意で成り立っていることを十分承知してください。教壇に立つ以外にも、資料作ったり採点したり、行事のあれこれやPTAの云々で、見えないところで教師ってのはお仕事してるのだからな。)
郡道先生の場合は現職の教師でもあるので、普通にいい授業だと思います。義務教育の範囲に焦点を当てているので、基礎から学びたい私にピッタリ。テスト対策に要点をまとめているので、何を覚えればいいかわかりやすい。興味を引くような話題構成、例えば貴族の年収とか。雑談を交えるタイプの授業って、雑談が気になるからちゃんと授業を聞いちゃうんですよね。あとは超絶美人な女教師の授業なんて大歓喜ですよね(笑)。人はもっと早くに聞きたかったというかもしれませんが、ぶっちゃけ十代だった私に見せても効果はないでしょう。だって現役学生の彼らにとって授業は義務であり、趣味ではありません。現状の僕は余暇の時間をこの配信に割り当てているわけですが、それって趣味だから。自分が、勉強をしたいという意欲をもって臨んでるから効果があるのであり、義務であり強制的にその場に立つ彼らには馬に念仏なわけですよ。
問題は、それだけ意欲を持てるか。勉強するっておもしれーってなれるか。ではでは、元理系の私、何故今更日本史なんて縁もゆかりもないことに興味を持ったのか。今更勉強しようという意欲がわいたのか。その事について。
考察のための知識
私、自称多趣味を名乗っておりまして、映画みたり、舞台をみたり、本読んだり、ゲームしたり(あれ、こう書くといたって普通じゃね?)。その中で、特に芝居とか、ゲームとかアニメには「あ~これは○○のオマージュね」みたいな要素が盛り込まれています。有名なのはみんな大好き「新世紀エヴァンゲリオン」。人類補完計画とか使徒とか、キリスト世界の概念がかなり盛り込まれていますね。この人類補完計画ってやつ、理解するのに自分は偉く勉強しました。神話とか心理学とか、エヴァを最初に見たのは小学生の時でしたが、きちんと理解できたのはそっから十数年後の話になります。僕の好きなゲームに「ゼノギアス」という名作があるのですが、こちらもシナリオは聖書の要素が、人物構成には心理学、世界設定には宇宙論とか進化論が盛りに盛られてます。映画にしても、かの有名な「バック トゥ ザ フューチャー」、SFの鉄板ですが、扱ってる内容はタイムトラベル。昨今の科学論を勉強すれば、このタイムトラベル技術は正しいのか、過去の改ざんが入った場合、本当に元の世界は変わるのか、そもそも世界改変は不可能なのではないか、みたいな切り口から突っ込めます。そんな感じで一つの作品に対して多角度からの考察を広げる場合にはそれに伴った知識が必要です。
でも今の話、歴史の「れ」の字も出なかったよね。では本題、歴史を知るのはね......
歴史を知るため、世界と人を学ぶ
僕の場合は「戦争」への理解、です。「プライベート・ライアン」、「フルメタル・ジャケット」、「地獄の黙示録」、最近では「1917 命をかけた伝令」なんかが有名ですね。第一次大戦から近代兵器が投入されるようになり、続く第二次大戦、ベトナム戦争なんかはその凄惨さ故、色々な戦争映画の題材になってますね。でもね、これらの作品群を見るときに、私の心には何か突っかかるのです。そもそもなんで戦争なんてしてるのだろう。前述の通り、義務教育レベルの知識が抜け落ちた私はそこがわからないのです。戦争の凄惨さは十二分に描写されても、何故こんな地獄を開いてしまったのかがわからんのです。
結局これを理解しようと思うえば世界史を学ぶ必要があるのですが、問題はここ。世界史の教科書を紐解いても、よくわからんのです。なぜってそこには歴史しか書いてないから。戦争が起きる理由って、資源問題とか民族間の考え、政治的ないざこざがあったりなんですけど、これって地理的な問題とか宗教、経済の問題があるんですよね。朝鮮半島のとあるところがわかりやすいです。なんであんなに強気かって、それ以外に交渉材料がないんです。国土が小さく、近海も中国や日本に近いあそこ、資源がないんです。例えば、何をするにも電機は必要。それを火力で賄うなら、自国で採掘できる石炭や原油では圧倒的に無理があるから余所から買うわけですが、そんな需要しかない国に好条件で売りつけるのは商人として当然でしょう。だからあの国は、ほかの国と対等に並ぶには、核開発するだけの科学力があるんだぞ!って威張らないといけないんですね。さらにもっとたどれば、かの地域は古くから隣国からの侵略の手にあってるわけで、独立した昨今ではその辺の愛国心というか、自立心が高いわけで、いつまでも支配される側ではないという心持が少なからずあると思うのです。そういったバックボーンが各々の国家にあって、その背景があって初めて戦争が起こるわけです。0から突発的に生じるのではなく、ジリジリと積み重なった何かが崩れた瞬間、その地獄が開かれるわけなんですね。
もっとわかりやすい説明をすれば「機動戦士ガンダム」を理解するには宇宙世紀0079年までに何があったかを理解する必要があるのです。ジオン独立戦争はある日突然始まったのではなく、宇宙世紀が始まって79年間つもりに積もった何かが弾けて始まった。その積もった何かは、宇宙と地球という地理関係だったり、ジオニズムというその土地故に生み出された思想であったり、ザビ家という人間の野心であったり、それらをふまえて自分は初めて「機動戦士ガンダム」を八割程度は理解したと思います(見るたびに新たな発見があるので、すべてを理解するには程遠いです)。
まとめ
つまるところ、僕は戦争を理解するために歴史の知識を求めました。あとFateきっかけで各国の歴史、神話、宗教なんかを勉強するようになりました。きっかけは何だっていいんです。邪な気持でも学ぶ姿勢がそこにあるのなら。その火種にきちんと着火して薪をくべてくれたのが、今回のオンライン授業なわけですね。勉強しようと思って参考書さがしても、いざ本屋に行くと数がありすぎてどれにすればいいかわからんのですよね。そんなに安いものじゃないし、買うのに失敗したくない。そんな中、無料で公開してくれるのは非常にありがたいです。
今回は自分がもとから好きだったコンテンツから、元から興味のある分野が発信されたわけで非常に運がよかったわけですが、これが何か新しい知見を得るきっかけになっていただければなと。
それでは、次はいつ更新するかはわかりませんが、気が向き次第こうやって日々を綴れればと考えてます。