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SUPERNATURALー不可思議な現象 第3話
僕は高校1年生の時、シンクロニシティ(共時性)を体験した。
ある日、僕は夢を見た。
僕は森の中にいて、秋だったのか周りの地面は落ち葉で埋め尽くされていて、そこに仰向けに寝そべっていた。
僕の上には枯れ葉が沢山付いた木の枝が何本もあり、枯れ葉の間からちょっと眩しい木漏れ日が差していた。
その光景を見ていると、そこから少しづつ枯れ葉が僕の上に落ち出してきて、その落ちてくる量は段々増え始め、やがて大量の枯れ葉が僕の上に降り注いだ。
その量は何も目の前が見えなくなるほどだった。
埋もれてしまう……。
そう思った瞬間、目が覚めた。
しかし、僕はビルの上から落ちる夢やもっと変な夢も結構見ていたし、特に変わった夢だとは思わなかった。
僕は高校へはバスとJRで最寄りの駅まで行き、駅から約30分歩いた先に高校があり、地元の男子の同級生6人でバスやJRや徒歩の際、いつも一緒に通っていた。
僕は仲間の中で家に遊びに行ったことがある友達は3人いて、その3人や他の同級生とも仲が悪い訳ではなかったが、僕はその当時控えめな性格で友達付き合いも悪く、一番大人しかった。
僕がその日に見た夢は大して変わった夢ではなかったが、何故か気になりJRの中や仲間と歩いている最中その事を考えていた。
その時、仲間の一人がその日見た夢について話し出した。
彼は明るい性格の男だったが、僕と話したことは殆んどなくて、前の日も話した覚えはなかった。
彼が話した夢の内容は僕の見た夢と変わらなかった。
彼が話した内容は落ち葉が大量に落ちてきて埋もれそうになって目が覚めたといった漠然とした内容だったが、夢そのものが漠然としたものだったし、まったく僕の見た夢と違いはなかったと言っても良かった。
僕は彼が話し終えた後、一瞬自分も全く同じ夢を見たと言おうと思ったが、言えなかった。
言ったとしても信じてくれるか分からないし、その場の雰囲気から突拍子もない事を言い出したと思われたくなかったので、とても言えなかった。
その事は別の機会に話せるような事ではなかったので、結局、言わず仕舞いだった。
同じ学校に一緒に通学する二人の人間が同じ日にまったく同じ夢を見る確率は極めて低い筈だ。
未だにその事を度々思い出すが、不可思議としか考えられない。