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M.R.LABO業務紹介:イベントの企画・制作・運営[2]展示会編-2
前回の記事は、どちらかというとビジネス・イベントの裏側的な内容だったのですが、今回は展示会出展に向けて社内でプロジェクト・チームを作り、私がファシリテーションをすることで高い評価を得た事例をご紹介します。
マンネリ化して成果が出ない展示会ブース
話の発端は、とある電子機器メーカーから「2年に1度開催される業界の展示会にブースを出しているが、毎回ほとんど成果が出ていないので、今年は何とかしたい」という相談をいただいたことからでした。
聞けば、”なんとなく”出展している状態が続いており、ブースでいただいた名刺の管理すらできていない(各営業が持ったままで活用されていない)とのこと。「なんとかしたい」と言ってきたのは、実は営業ではなく製品開発部門の担当者で、今年は斬新な新製品が出ることもあり、営業を巻き込んで成果を上げたいという思いからでした。
そこで私は、「営業を主体としたプロジェクト・チームを作り、そこで議論を重ねていきながら、営業のモチベーションも上げていきましょう!」と提案。展示会までの3ヵ月間、月2回のミーティングを行うなかで、展示会出展の意義を考え、自らの手で出展計画づくりを行うことで「展示会を自分たちのものにする」ように仕向けたのです。
プロジェクト・チームによる出展計画づくり
チーム・ミーティングは、展示会開催日まで全部で6回行いました。各回の主なテーマと内容は下記のとおりです。
#1:目標の設定と取り組み意識の向上
→ワークショップ形式で、「展示会でやるべきこと」について全員が意見
を出して討議。そのなかから重要なものを選び出し今回の目標とした。
#2:ターゲットの確認と集客作戦を立案
→設定した「目標」に基づき、ターゲットを再確認。ターゲットに来ても
らうためのアイデアを出し合い、集客作戦を練った。
#3:ブース・レイアウトと展示&デモ方法をプラン
→全員でレイアウト案を紙に書き出し、展示商品とそのデモ方法を含めて
理想的な展示ブースとするため、腹落ちするまで討議して決定した。
#4:準備作業状況の報告と確認および調整作業
→中間時点において、各担当から準備状況の報告を受けて全員で共有。今
後に向けて、進捗状況に合わせて作業分担などを再調整した。
#5:ブースで収集すべき情報の確認と運営方法を検討
→現場のブースで収集すべき情報の類型化と、それらを踏まえたブースで
の来場者対応について検討・協議した。
#6:商品デモ方法と説明内容の確認・共有/目標値の設定
→新商品のデモと説明内容について学習し共有。「目標」に立ち戻り、獲
得すべき成果数値を具体的に設定した。
これらのミーティングは、1回あたり2時間から3時間をかけて行われましたが、「全員が1回は発言すること」など一定のルールを作って行いましたので、いきおいミーティングでのコミュニケーションが活発になりました。
なお、ミーティングの内容はその都度レポートにまとめて会社幹部とともにスタッフ全員に報告。これによって各回の決定事項が明確になるとともに、残された課題も示されるため、次回までに自分は何をすべきなのかが分かり、次回のミーティングへの準備や心構えをすることができます。
限られたミーティング時間を有効に使うためにも必要不可欠な手段だと考えています。
外部スタッフによるチーム・ビルディングの意味
こうして準備万端で展示会当日を迎え、スタッフ全員がイキイキとそれぞれの役割をこなす、活気あふれるブースとなりました。何よりも、自分達で考えて決めたことを実行するわけですから、イベントに向き合う姿勢が違ってくるからです。
後日談として、この翌々年に行われた展示会ブースにも、同じようにプロジェクト・チームを作って臨んだそうですが…「残念ながら、前回のようにはチームがまとまらなかった」と担当者からの弁。どうやら”なれ合い”状態が生まれたことに原因があったようですが、逆に言えば、前回は外部の人間がファシリテーションすることで緊張感が生まれていたからだと思います。
こういったケースを私は何度も経験してきています。ある程度ファシリテーションの訓練を受けた内部スタッフがいたとしても、大抵の場合その人は兼任であり、同時に内部事情が分かっているだけに、ある種の”ゆるみ”が生じやすいのです。(営業担当が欠席すると「忙しいから仕方ないよね」と承諾してしまうなど)
とはいえ、常に外部スタッフを立てることも難しいと思いますので、せめてチームリーダーのサポート役や相談役として外部の専門家を置くなど、コストのかからない工夫をしてもらえればと思っています。
M.R.LABOでは、こういったイベントはもちろん、その他新規事業開拓などのプロジェクト・チームのファシリテーションをはじめとした様々なサポートを行っています。もし、そういったニーズをお持ちの方がいらっしゃるようでしたら、M.R.LABOまでお気軽にご相談ください。連絡はメールにて、mail※000※@mr-labo.com(メール送信時、※000※は削除してください)まで。