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教師の語り その6 〜思い込み〜

 あるところに交通事故で記憶喪失になってしまった女性がいました。
 彼女は、自分のことも、家族のことも、社会的常識なども、全部忘れてしまいました。しかし、もうひとつ重大な事も忘れてしまったのです。
 それは、自分が歩けないこと。

 彼女は子どもの頃から足が悪く、それまで24時間ヘルパーさんがついての車椅子生活を送っていました。
 ところが、記憶喪失になり、自分が歩けないということまで忘れてしまったため、車椅子なしで歩けるようになったそうです。

 私たちは、これまでに積み上げてきた数々の思い込みによって形成されているのかもしれませんね。

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