色々と死にかけた2020を振り返る
冒頭で正直に述べると、今は1年を振り返っている場合では決してない。
年末の仕事は溜まりに溜まり、仕事に追われているのか、自分が仕事を追っているのかも分からない新手のデッドヒートである。
普段、掃除をしない人間が掃除をするとき、大抵は掃除をしている場合ではない。それと同じ状態だ。
人間が過去を振り返る理由なんて、差し迫る今を直視できないからに過ぎないのだ。
でもきっと、長い間書いていなかったnoteをまた書き始める理由なんて、そんなものでいいのだと思う。
というわけで、社会的にも自分的にも激動だった2020年を振り返りたい。
2020年は自分史上最大の失恋で幕を開けた。
高校一年生の夏から6年半付き合った彼女と話し合いの末、別れることを決意した。アイデンティティの一部を喪失して精神が死にかけた。これは余談だけど、別れた翌日、大事に使っていたMr.Childrenのキーホルダーが千切れた。
1ヶ月くらいウイスキーに浸り、Mr.Childrenの”Not Found”を浴び続けた。かなり堕ちていたので、丸の内サディスティックの弾き語りをInstagramのストーリーズにあげるなどの奇行を繰り返しつつなんとか少し回復した。
その後、更なる回復を望み友達と伊香保温泉に行った時、死を感じさせるほどの謎の腹痛に襲われ、旅先で動けなくなるという災難に見舞われた。
大病を覚悟して恐る恐る医者に行ったら「飲み過ぎですね」の一言で腹痛劇は幕を閉じる。
そしてなんとか精神が回復した矢先、次の宿敵、コロナの登場である。
5万円でFXを始め、運良く1ヶ月で40万円まで増えたところで、コロナショックが直撃。40万円が一瞬にして霧散した。残酷な0という数字をコンピューターは突きつけてくる。
さらにこの頃、彼女ができていたけどコロナで会うのを自粛していたら3週間で振られた。
悪いことってこんなに連続的に起こるのか、と感心していたある日の朝、Google Calendar を確認すると、会社のCEOとCOOとのミーティングが組まれていた。
まさかと思って話を聞いていたら案の定コロナの影響で解雇ということだった。
コロナにより彼女を失い、お金を失い、職を失うという美しい連撃がクリーンヒットした。
これは20代で得たひとつの知見なのだけど、
中途半端に失うと怖い。
全て失うと愉快。
とても愉快だった。
身軽になると、どこまでもいける気がする。
レッドブルを飲むよか全てを失った方が翼は生えるのではないか。
それから、色々と綺麗に失った自分に残された幾ばくかの貯金を握りしめて、コピーライター養成講座を受講しはじめた。
これも知見なのだけど、何かを失ったタイミングというのは、何かを始めるのに絶好のタイミングだ。逃してはいけない。金を注ぎ込め。心を燃やせ。そしてそのための最低限の貯金はしておくべきだと思う。
そんなこんなで未経験からコピーライターになろうと決意し、ポジウィルキャリアというキャリアトレーニングを積んだ結果、無事コピーライターとして転職を果たす、ではなく、起業をすることにした。
起業をしようと一手ずつ打っていった結果、事業が上手く周り始めた、なんてことはなく、株式会社COTENという変な会社で代表の弟子をやることになった。
その会社には、歴史を知りすぎた変な人や、握手をするだけで人の性癖が分かる変な人、質問力で相手をイカせる変な人がいる。
文字起こしをして再認識したけど、自分は新卒一年目の歳でとんでもない人達と毎日働いている。とても楽しい。上半期がまるで嘘だったかのように幸せだ。
最近は、吉岡里帆の写真集のサイン会に当選して、吉岡里帆に名前を呼んでもらった。
「ひなつさん。すごい、めっちゃ可愛い名前だなぁ。太陽の陽に夏。陽夏さん。」
2020年前半に訪れかけた数度の死は、ここで吉岡里帆の一言と等価交換がなされ、全ての伏線は回収された。
総括すると
辛いことはもちろんある。そして辛いことは大抵連続で襲いかかってくる。
でもその辛さは、その時のためだけにあるものではないと思う。挫折や清算しきれない苦い思い、失恋、そして腹痛。
そういった辛さは全ては後になってから幸せとなってやってくる。そして幸せは大抵連続で降り注ぐ。仕組みはよくわからない。
結局コピーライターにも起業家にもならなかったけれど、コピーライターになる決断をしていなかったら、起業家になる決断をしていなかったら、今の自分がいる場所には来られなかった。本当の最善のためなら決断なんて何度したっていいんだ。
大切なのは、どんな状態であろうともひとつずつ楔を打ち続けること。伏線を張り続けること。
スティーブ・ジョブズ風に言うならば、ドットを散りばめ続けること。
そうやって伏線を張り巡らせておけば、どうやら未来の自分が全て上手いこと回収してくれるらしい。
2020年はそんな感じのことを強く、身を持って体感した年でした。
そして、来る2021年。どんなに辛いことがあっても乗り越えていける自信がある。
何故なら2021年の自分は吉岡里帆に名前を呼ばれた事実と、サイン入りの写真集がある状態でスタートを切るからだ。水を得た魚いや、吉岡里帆を得た俺だ。
おっと、そろそろ仕事の時間なので行かなければ、、お仕事がんばります。
雑な文章を最後まで読んでくださって本当にありがとうございます。
自分に関わってくれた全ての人に感謝を。
来年もよろしくお願いいたします!
それでは、良いお年を!