シャドウハーツ
今回は不朽の名作、来来来世まで語り継ぎたい神ゲームについて語ります。本当に凄まじい神っぷり、プレイしたことあるよって人ともしも巡り会えたなら、私は固い握手を交わしたい。絶対に。
『シャドウハーツ』(SHADOW HEARTS)は、2001年6月28日にアルゼから発売されたPlayStation 2用ゲームソフト。
(wikiより引用)
に、2001年……!もうすぐまるまる20年なんだ…驚愕ですね。
ジャンルとしてはRPGのこのゲーム、まあ〜〜〜とにかくキャラクターが魅力的でヤバい。ヤバすぎる。
主人公は「ウル」という名前の男の子。粗暴でヤンチャでお馬鹿で、悪魔や神といった異形のものを心の中の墓地に埋葬している、不思議な力を持ったキャラクターだ。(ちなみに超絶イケメンだ。ゲーム内でイケメン扱いをされてる描写はほぼないけど、とにかく頭抱えるくらいイケメンビジュアルだ)(イケメンでアホの子なんて、もう好きしかない。無理である)
ウルは、心の中の墓地(グレイブヤードという場所だ。ここでセーブしたりウルの強化をしたりもできる)に埋葬しているモンスター達に変身することができる。
変身するとそのモンスターの姿になり、その力を使うことができるのだ。勿論モンスターのビジュアルももう本当にめちゃくちゃかっこいいので、眺めているだけでも幸せな気持ちになります。眼福。戦闘の時、なんと個々にモーションも変わる。出血大サービスである、全く本当に…アルゼは神だ。
ホラーがダメって人は、もしかするとこのおどろおどろしい世界観の描写がちょっと苦手かもしれない。ドッキリのないバイオハザードくらいのホラーレベルだろうか。笑えるサイレントヒルというか…。確か全年齢ではなかった気がする。
ダークネスな世界観。その世界観とは一見チグハグに感じるギャグセンス、すっとぼけたやり取り、キャラ達のとんでもな攻撃や技。どこを取ってもかっこよくて軽快で、正直私はこういうバランスのゲームに出会ったことが他にない。バランスが本当にすごいんだ。本当にすごい。今リリースされてもメチャクチャウケると思う。
あとゲームシステムの基盤となる「ジャッジメントリング」。これはいわゆる「目押し」である。タイミング良くボタンを押すことで、行動が大成功したり失敗したりするわけだ。
私はこのシステムが恐ろしく好きだった。狂ったように周回してたので、ウルのリングだけは目を瞑っててもパーフェクトが取れるくらいにまでなった。人生史に残しても良い誇りの一つである。
1と2どちらも大好きで何度もプレイしたけど、私は特に2の、ウルとカレン二人の関係性が大好きだった。ぶっちゃけウルカレの過激派だった。エンディング、恥ずかしながら泣いてしまったくらい。
二人は男女という意味では結ばれないので、もうそれが切なくて切なくてたまらなかった。何度結ばれてくれと祈ったか。なんでもいいから二人で幸せになってくれよって。20年経った今でも切なくて胸が痛い。カレン俺だ結婚してくれ(ウルと)。
シャドウハーツはダークな雰囲気とキャラデザの格好良さが突出してるが、ストーリーも本当に良い。1と2は話が繋がっているので、やるなら絶対どっちもプレイしてほしい。本当にいいんだ。本当にいい。泣きながらジャッジメントリングを目押しする羽目になる。(泣いていても慣れれば目押しはできるので安心してほしい)
1のラスボスのことは、ほとんどの人が大好きになると思う。自分の正義をちゃんとずっと貫いてる人なので。2はごめん忘れた。カレンに全部持ってかれた。
1と2のどちらだったか忘れたが(どっちもだったかな…?)、戦闘が終わった後ターンラストだったキャラクターが一言、ボイスありで決め台詞を吐いてくれる。私はこれが好きでたまらなかった。20年経った今でも鮮明に脳内で再生できる。
ウルがかったるそうに首を傾けながら、倒した敵に
「…ごめんなさいは?」
と吐く。
し、死ぬ………。
かっこよすぎてだめだ、これを書いてる今もときめきで死にそうだ。敵ではないのに「ごめんなさい」と言ってしまいたくなる。平伏して見下ろされたい。
私はこんなにかっこいい主人公を他に知らない。こんなに心をメチャクチャに盗まれた主人公を他に知らない。
ウルは異形のものを心に埋葬し、心の墓地に住まわせながら、ずっとひとりぼっちだった。ひとりぼっちで闇を足蹴にしてきた。
ひとりぼっちで強い人というのは、どうしてこんなに哀しくて愛しいのだろう。傷だらけのその背中に薬を塗ってくれる人は、一体世界のどこに、いるんだろう。
その存在と出会いたくて、その存在を探す為に旅をするゲームなのかもしれない。
ウルが強くなる度に少しだけ切なくなるのは、きみがひとりぼっちでも生きていける力を、どんどん手に入れてしまっているような気がするから、かもしれない。
ちなみに、リメイクを切望して止まないが、可能性は限りなく低い。当時のゲーム制作チームが散り散りになっているらしいし、アルゼという会社は今はもうゲーム制作をしていない。(パチスロで有名なあのアルゼです。そっちの方が馴染み深いという人は多いかも)
もしリメイクされたらこのゲームの為にゲーム機本体を買うことも厭わないほどだ。奇跡よ起これ。頼む。
笑いながら少し怯えて、怯えながら笑って、だけど笑いながらやっぱり泣いてしまうウルの物語。ステイホームのお供に是非、プレイしてみてほしいゲームだ。
きみがおどろおどろしい闇に対して、唾を吐くように言う「ごめんなさいは?」に、私は今もずっと恋をしている。
蹴散らして進む傷だらけの背中に、ずっとずっと、恋をしている。
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