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共同体の支え

アルコール依存症のななにいにです。
私たちのように精神的に強くない人は一人で問題に立ち向かうことはできません。私たちが健康的に生きていくためには「仲間」が必要です。そんな共同体の支えについて書いていきたいと思います。

①共同体に飛び込もう
学校や職場というのは多種多様な人間性の人たちが集まっています。そのため、あなたが抱えている問題について基本的にはされないものと考えたほうがいいと思います。そのため、学校や職場の人に自分のプライべート、人格、病気の問題を相談したとしてもほぼ解決にはなりませんし、新たなトラブルを抱える可能性があります。
私は自助会や病院のデイケア、ナイトケアなど「同じ問題を抱えた仲間」の中で過ごすことが、あなたにとって最も安全な場所だと思います。そのような場所をリアルでもSNSでも探して頼ることをお勧めします。

②同じ問題を抱えた仲間の集まり
自助会でも、個人的な集まりでも、同じ問題を抱えた仲間というのは心を通わせやすいものです。病気に限らず、営業職であれば、新規開拓やノルマ達成の大変さについて仲間と分かち合うことができます。みんな同じ大変さを知っているので共感することができるのです。
私は酒を飲んでいた時には、同じ営業職の仲間で飲みに行くのが好きでした。そこでは営業についての話が中心になるので、ただ酒を飲んでいるだけではなく、建設的な話も交わされていたと思います。まあ、翌朝私は覚えていないんですけどね。

③共通の解決策を持った先行く仲間が経験と希望と力をくれる
自助会に入ると、そこには病気や問題と長年向き合ってきたベテランがいます。その人たちからあなたは経験と希望と力を分かち合ってもらうことができます。
私はアルコール依存症なのでアルコール関係の自助会に参加しているのですが、そこには何十年も断酒を継続している「ロングソーバー」と呼ばれる長老みたいな人たちがいます。そのような人たちは何人もの新しく自助会に入ったアルコール依存症者を救ってきた経験があるので断酒の知恵をくれます。
彼らの輪の中に入っていることで私はアルコールから自分を遠ざけることができています。
それぞれ抱えている問題は表面上違うかもしれませんが、根っこの部分は同じはずです。対人関係に困っているのであれば「恐れ」や「利己心」が強い傾向があります。また成育歴も似通っているケースが多いです。ずっと親からの圧力があって思ったように自分の意見が言えないという課題を抱えているケースも多いです。
先人たちも同じような問題を抱えていますが、問題や依存症から回復しているのであなたに力を分け与えることができるのです。

たしかに自助会に入ると会費があったり、頻繁に参加しないといけない、役割を担わないといけないなど、面倒くさいことも多いかもしれません。しかし、そのひとつひとつがあなたが回復するために必要なコストと考えてみてはいかがでしょうか。
何かを犠牲にしなければ欲しいものは手に入らないというのは世の常です。あなたが人生に行き詰っていてどうにもならない状態なのだとしたら、少々面倒くさい役割や時間、ほんのちょっとのお金を払うだけで悩みから解放されるとしたら安いものではないでしょうか。

依存症や病気や悩みごとに共同体の大きさ、人数などは違います。しかし、ネット社会ですので、救われたいという「意欲」があれば共同体をすぐに見つけることは可能だと思います。そして「行動」を伴うことで参加することができます。
あなたが救われるために必要なのは「意欲、行動、開かれた心」だと思います。
そしていつか、あなたは共同体に支えられ、新しい仲間を支えていくことになると思います。あなたが新しい仲間を同じ問題から救い出すこともまた、あなたをその問題から遠ざけてくれる力と経験になるのです。
これが共同体の支えであり力です。人生に生きづらさを感じている方は勇気を出して同じ問題を抱えている人たちが集まる自助会への参加をお勧めしています。

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