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やりたいことをやるな!

アルコール依存症のななにいにです。
時代は個人主義・自由主義になりつつあります。
「やりたいことをやれ!」というのが世の中の風潮のように感じます。
私の通っていた大学では一年生で一定の教養を積んだら、そのあとは自由に学問を選びなさいというスタンスだったため、自由に卒業論文の課題を選んでそれに向かって勉強しました。結として、なんとも言えないゴミ論文が出来上がりました。

あなたは「やりたいこと」を選んだ結果人生はどうなってきましたか?
逆にやりたくないことをやってきた人生はどうなってきましたか?
これまでわがままに自分のやりたいように生きてきて、人生がうまくいかなかった人は、これまでの古い考え方を捨て去り、これまでとは真逆の生き方を目指すべきだと思います。それについて書いていきます。

【ポイント】古い考えを手放せ
私は子供のころから割と好き勝手に生きてきました。小学生時代は少年野球をやりたいと言ってやらせてもらい、ポジションも自分で決めて、中学生になってから野球を辞めるという決断も自分でしました。
母親の指示に従って決断してきたときは何となくうまく事が運ぶなあと子供ながらに思っていましたが、人の意見に従って動くのは嫌だったので、自分のことはなるべく自分で決めるようにしていました。
就職活動で営業は向かないという就職診断結果が出ていましたが、お金に目がくらんで激務の営業職となり、メンタルをすり減らしてアルコールに手が伸びてしまいました。

私が義務教育を受けていた時代には「自己責任論」が真っ盛りの時代でしたので、自分のことは自分で決断して、その責任は自分でふき取るということが当然のように思っていました。企画から実行まで自分の力で行うことが優秀な人間だと思っていましたし、社会もそのような人間を求めているような気がしていました。

でも、多分違ったんだろうと思います。基本的には自分の事情を第三者に話して、意見や提案を受けて最終的に自分が決断を下すというのが正しい意志決定だったのだろうと思います。ゆりかごから墓場まで全部自分の力で行うのではなく、出来るところは自分でやり、出来ないところは他人の知恵を借りて効率的に物事を進めるというのが正しい仕事の進め方だったのだろうと思います。

私のケースですが、母親の意見を採用して決断した時には割と人生がうまく運んでいました。それは、それなりに自分のことを理解している第三者が客観的に自分のことを見て、提案を行ってくれていたからだと思います(親の場合は子供をコントロールしようという欲求から提案を行うケースもあるので注意は必要です)。

アルコール依存症者は「すべて取り仕切りたがる役者」ということが書籍『アルコホーリクスアノニマス』には書いています。他のアルコール依存症の人と同じように、私はわがままにすべて自分の思い通りにならないと気が済まないから他人の意見を聞かず、1~10まで全部自分の手で行ってしまっておりました。

依存症から回復するためには古い考えを手放して、「やりたくないことをやれ」、「やりたいことをやるな」と言われています。
私にとってやりたいことは「自分の意志でなんでも決定すること」です。
やりたくないこととは「他人の意見を聞いて従うこと」です。
それをすることで、自分勝手な自我が無くなり、寛容や忍耐といった良い性格が自分の中に入ってくるといわれています。
私は現在何を行うにしても専門分野に精通している人に先に聞くようにしています。利害関係のない友人に助言を求めてもいいかもしれません。
自分の考えだけでは偏った見方になってしまいますが、誰かの知恵を借りることで客観的に意見をいただくことができます。

また、私はせっかちな性格なのですが、その性格の改善にも取り組んでいます。
このブログを更新する際、以前までは書き終わってそのまますぐに更新していましたので、誤字脱字が目立っていました。
いまは必ず一晩おいて翌朝文章をチェックしてから更新するようにしています。
夕方書き込んでいる自分は書きたいことをキーボードに熱量一杯に打ち込んでいますが、興奮して書いているので決して冷静ではありません。翌朝の頭がフレッシュな自分は、今の自分から見れば他人と言ってもいいくらい考え方が違っています。その視点から見れば誤字脱字を見つけたり、言葉の使い方や表現の仕方に改良を加えることができるようになっています。
以前の自分は「すぐに更新したい!」と思って、翌朝に再考する必要性は分かっていたものの決して一晩更新せずにおいておくことなどしませんでした。古い考えを捨て去った結果、一晩寝かせることができるようになりました。

古い考えを捨て去るためには、人生に対して自分自身が無力であることを認め、自分のいらないプライドを捨てようという意欲を持つことが必要となってくると思います。そのことについてはまた別の日に書きたいと思います。
「やりたいことをやらない」「やりたくないことをやる」「古い自分の考えを捨て去る」そのように常日頃から意識しているだけで、善い生き方に向かって前進することができるのではないかと思います。

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