第一章
暑さに苦しみながら登った坂
土手の下のロープスライダー
化学工場のにおいがする自転車通学路
今はもう誰か思い出せない、自転車の2人乗り
仲のいい人は居ない町
満点の星空と桜のトンネル
3棟3階東の音楽室
人生の恩人が遺したスタジオ
入口がトイレ臭い自習棟
お姉さんの餃子のストラップ
12時間の意気込み、オールドファッション
冷房の当たらない場所を探した自習室
都会まで片道1時間の赤い電車
カマしてやろうと臨んだ第4集会室
飲み会についていけなかった部活
熱意の差に恐縮したジャズ研
Excel、YouTube、尖り散らかしていた運営
スピーカー横までパンパンの第9集会室
無くなると思っていなかった当たり前
家に引きこもった4月
給付金で買ったカメラ
先輩と夜遅くまで残った12月
3年弱の月日
2年ローンと再始動
最前写真おじさん
初めて好きになってくれた人
集大成として挑んだライブとその夜
これまでの点と点が線で繋がった日
やり残し消化と成仏
終電、始発、終電、始発、やりきった発表
親友にありがとうを言えた雨の4時半
思い出の詰まったボロボロの建物
1人だけ号泣した今日、寂しいと言ってくれたみんな
15年以上過ごした自室
忘れてもまた思い出すから、大丈夫。