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U2 Does the Joshua Tree

私たちがバンドに求める物は、期待するものは、いったい何なんだろうと思う。

バンドは人々が望むものを演奏すれば、それでいいんだろうか。いや、違う。ここでレフセッツ先生が言うように、バンドとは、文化とは、みんなの先を行き未来を変えて行くものである、と私も思いたい。ちょうど夜中にR.E.M.のドキュメンタリー映像を見て、ロックバンドとはこうあるべきだと感動しまくっていただけに、このU2のこのニュースには愕然とした。

この記事を書かれたボブ・レフセッツ先生は業界でもっとも知られた有名音楽業界ブロガーだ。なんと25万人が購読しているという。私もその1人なのだが…。

アイルランドにU2が存在してくれることで、私たちアイルランド関係者がどれだけ恩恵を受けたか計り知れない。「あいるらんど? えっ、アイスランド?」と言われていた時代から、多少は「アイルランド、あ、U2の国ね」と言ってもらえるようになった。それについてはエンヤも一緒だ、リバーダンスだってそうだ。彼らの世界的ヒットで、どんなにアイルランドの認知が高まったか。私たちアイルランドの伝統音楽を生業にするものも、その恩恵に預かっている。

ところが、私は実際には彼らの音楽は「WAR」以外、ほとんど聞いていない。にも係らず(一応CDを買ったりもしたりしていたが、真剣になど聞いていない。コンサートは見たことすらない)ここにこんな事を書くのは、無理な理想を彼らに押し付けてしまっているのかもしれない。熱血漢で正義感の強いアイルランドのロック・バンドはこうでなくてはいけないと…。

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