人の写っていないスナップ写真に人を感じる
スナップ写真が好きだ。おそらく写真において一番自分を現わせるものだと思うから。
僕の場合、スナップは主に街中だったり田舎風景だったりの、基本的に人の写っていないものだ。
人が直接的に写っていないからこそ、アイデンティティなりエゴなりが見え隠れするんじゃないだろうか。
スナップを撮るうえで一番好きな時間帯は日の沈みゆく時間帯。黒い空と明るい空の間。人が写っていなくても街灯の滲む光に人の生活を感じられるのが好き。
でも今のご時世、街の明るさは同時に寂しさを滲ませる。
僕のスナップ写真は殆どがアンダー。今のご時世とは関係なく以前から。服も黒が好きだし根暗なのかと疑う。
スナップは時に記録として、時に記憶としての役割を果たす。『写真家』を志す以上、その二つをしっかり残していきたい。