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#09 懐かしき夢恋

大人になってたまに夢で、昔関わった友達とかが出てくることがある。
不思議なことで、そういう夢を見ると、無性に懐かしさが恋しくなる。

あの時の記憶だし、実際には大分美化されたような夢なんだけど、
またあの時に戻りたくなる。

中学生の頃の話。ある一人の方が今でも鮮明に覚えている。僕が惚れていた人だ。その人は、とても自由でよく授業中に寝ている人だった。
その自由さにとても惹かれて、マイペースで何を言われてもちゃんと自分の軸を持ってる方だった。

絵を描くのがとても好きみたいで、よく絵を描いていた。
僕は、絵が下手だったから、とてつもなく下手に書いて笑いを取るくらいしか出来なかった。

そんな、ちょっかいを出すみたいなことでしか気を引けないことが、悔しくて。とてももどかしかった記憶が残ってる。

一時期、僕がその子のことを好きだっていう噂が広まったことがあった。
なんで広まったかは覚えてないんだけど。
その時にも、彼女はとてもクールに単なる噂だしってさらっと流していて。
僕としてはかなり複雑だったけど、そんな姿もかっこいいなって思った。

今は特に連絡を取ってないし、何をしているのかも分からない。
美術系の大学に行ったって風の噂で知ったので、どっかで絵を描いてるのかもしれない。

今僕が何かを作ることに憧れを感じてるのは、当時そんなことがあったからなのかも知れない。

あの時に、例えば僕がセンスのある絵を描いていたのなら、もっと違ったかも知れない。とかね。
あくまでも、たらればに過ぎないのだけれども。

何かを作る人、自分の表現を持っていて、それを形に出来る人は強い。
だって、自分の考えを表に出すってことだから。
自分はこんな人間だって、こんなことを考えてるって表立っていえるのは、かっこいい。


大人になった今、少しでも自分の表現を表に出したくて、noteを書いてるのかもしれないって最近思った。
いつか、その子に出会ったときに、こんなモノを作ってるよ、こんなことを感じてるよって会話が出来ることを夢見て。









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