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夏の訪れ ーオオヨシキリー
晴天となったGW。
鳥を見に、秋ヶ瀬公園に出かけた。
広場はファミリーのテントで埋めつくされ、子供たちのにぎやかな笑い声で溢れている。
鳥がいそうな人気のない静かなエリアを目指すと、ずいぶん遠くから騒々しい鳴き声が聞こえてくる。息継ぎしてんのかってくらい長ーいフレーズで。
何だ何だ。
声の元をたどっていくと、どうやら田畑の真ん中に立つ木の上にいるようだ。
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私はこれまで生のオオヨシキリの声を聞いたことがなかった。
ギョギョシギョギョシと文字では知っていたが、これがオオヨシキリの声かと、音と文字が私の頭の中でつながった。
小林一茶が「行々子(ぎょうぎょうし)口から先に生まれたか」とオオヨシキリを詠んだように、彼はずーっと鳴き続けている。そして、かなりけたたましい。近くで聞いていると頭が痛くなってくる。
彼らはこの時期やってくる夏鳥。メスよりいち早くオスが来訪し、繁殖のため縄張りを確保してメスを待つという。彼らが鳴き続けるのは、縄張りを守るため。そしてメスにアピールするため。
「ここボクの縄張りやからオスは入ってきたらあかんで!どう、おいしそうな虫いっぱいいそうでしょ?ねえ、ボクの歌もうまいでしょ?ねえ、おいでおいで!」と私には聞こえる。
一方で、これだけ目立つ場所で長時間大きな声でさえずっているということは、天敵から目立つということ。彼らは命がけだ。
頑張れよ、と思いながらその場を後にした。
「行々子」は夏の季語と聞く。オオヨシキリの声に、耳から夏の訪れを感じた一日だった。
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どうやら私に俳句の才能はないらしい。