京都郊外の川で野鳥観察:初カワアイサ
京都の郊外にある実家で新年を迎えた朝。
曇天で時折雨が降る中、近くの川に鳥がいないか散歩に出た。
実家周囲は観光客がおらず、静かな正月の空気に包まれている。
最寄り駅まで続く川べりの道。通学に何度往復したかわからないが、川に住む鳥には無関心。鳥と言えばカラスかハトかスズメくらいと考えていた。
野鳥観察を始め久々に帰省した際に、川面をカワセミが飛んでいくのを見つけ、いつか見に行こうと思っていた私。
双眼鏡や望遠レンズは無いが、カメラを手に川に向かう。
アオサギは留鳥として京都でも定番のようだ。
大人の証、黒い冠羽が風になびく。
コサギは鴨川でもよく見かける鳥。
純白で綺麗な姿が京都に馴染む。
ちなみに京都府の鳥はオオミズナギドリ。
日本海側に行かないとまずお目にかかれない。
雲の合間から太陽がのぞき、マガモの緑がキラキラ輝く。
川べりを歩く鳥はイソシギか。
誰か、双眼鏡を持ってきて。
イソシギは海のない京都市にも留鳥として住んでいるらしい。
知らなかった。
目の前の柵にシュッと白い鳥が留まる。
人馴れしたハクセキレイ。こっちを見ている。
ごめん、餌は持っていないから。
川には結構な数のハクセキレイが飛び回っていた。
セグロセキレイとハクセキレイとで縄張り争いが繰り広げられ、セグロセキレイは劣勢だとか。
頑張れよ。
昔だったらスズメと見間違えていたであろうモズ。
スズメより明らかにすばしっこい。それに肉食系だ。
ちなみにモズは、大阪府の鳥。
大阪府のマスコットキャラ「もずやん」にまでされている。
百舌鳥(もず)という地名もあるもんね。
地名の由来を調べてみると、仁徳天皇の時代にさかのぼるらしい。
モズは鹿まで襲うのか。
モズが耳に入った鹿が「痛い、痛い」と暴れて、人の前に飛び出したんじゃないのかしら。
勇敢な鳥であるには変わりないのだけどね。
さらに歩くと、見たことのない鳥が潜水している。
他のカモに比べて体が大きい。つがいでなく一羽で行動しているようだ。
カワアイサに出会うのは初めて。
後頭部がふんわり大きく緑色。白い身体が美しい。
東京では見かけたことが無く、京都でもたまにしか見られないらしい。
ラッキーだったと嬉しくなる。
京都に住んでいた頃は全く眼中になかった鳥たち。
山に囲まれ自然豊かな京都にはたくさんの鳥が住んでいる。
また、場所を変えて行ってみよう。
1時間ほどの散歩だったが、新しい出会いもあり大満足。
母の待つ実家に戻る。