越後妻有の空気
雨が降ったり止んだり晴れたり霧が出たり、コロコロとうつろう越後妻有の忙しい天気。
ワイパーをオンにしたと思えば気づけば乾いたフロントガラスを擦ってしまっている。忙しいはずの天気なのに、パッと晴れた空があまりにも綺麗で居心地が良い。
それぞれ閑静なところにあるので一見ささやかな作品だけど、視野を広く持って物事を知るようにしたいなと感じる。
今までの私なら素通りしてしまっていた気がする。
心を豊かにしてくれる、大地の芸術祭。越後妻有の空気が私を成長させてくれる。
市街地へ車を走らせ、MonETへ行く。
大きく展示は変わらないが新作がありますよとSOKOのお母さんが言っていたのでわくわくしながら向かう。雨が降ってきて、傘を持ったまま回ったのですこし大変だった。
四角い池に雨粒が跳ねていて、いつもシンとしている池が楽しそう。
冒険を終え、館内へはいる。
蒸し暑い外から、キン冷えた美術館。疲れて緩んだ体の意図がピンと正されるような美術館の空気が好きだ。見慣れた展示を見て、ホッと一息する。
作品を見終わり、ミュージアムショップでお土産を買う。
タラの芽のハンカチ、しおまめおつまみ、蕎麦を買った。
その後隣接する道の駅へ行く。
旅先で道の駅に寄ると、その土地の特産品が待ってましたと迎えてくれる気がする。
インターネットや流通が発達した現代では、道の駅でないと買えないものはあまりなく、なんだかんだ他のサービスエリアや地元のスーパーにも売ってたりするのだけど。
未知との遭遇のような、宝探しのような空間が好きだ。
夜ご飯にがんもどきの煮物を作りたかったので椎茸を探すが、あいにく売っていなかった。
ハロウィンの季節が近いので津南で採れた飾りカボチャが170円で売っている。あれこれ吟味して、2つゲットする。
お土産も買い、夕焼けに染まる空を見る。
いつの間にか雨が上がり、雲の狭間が光っていて綺麗だ。
ふと、あの窓を見てから帰ろうと思い立つ。
越後妻有の空気をふんだんに楽しみ、帰路に着く。
夢見心地な高速道路。
アートサイトはいつも私を特別な気持ちにしてくれる。