#hel活
#85.【希語メモ#4】なくなる *weyd- [ᾍδης]
サンスクリットの語彙もそうだが、宗教用語にも使われている語の語源を探ろうとすると、時を経て後から後から付け加えられた意味が表面を覆っていて、堆積している意味の一番下の層には元々どんなニュアンスがあったのかを読み取るのが難しくなる。普通に辞書を引いても現代どういう意味で使われているかしか出てこないが、語源を探ると深層が見えてくる気がする。
"hell" というと、火の燃え盛る地獄というイメージが一
#84.【希語メモ#3】 苦痛で尋問する牢番の試金石 [βασανίζω/𓃀𓐍𓈖𓈙]
最近、印欧語族のアナトリア語派が気になっている。西岸がエーゲ海に面し、ペロポネソス半島の対岸にあり、ペルシャ戦争やアレクサンドロス大王の東方遠征の舞台となったため、ギリシャとペルシャの狭間というイメージがある。確かに沿岸部はそうかもしれないが、内陸部には古代より、ヘレニック語派でもイラン語派でもない、印欧語族アナトリア語派の国家群があった。代表的なもので言えば:
ヒッタイト帝国(紀元前1586-