現地パートナーと学習塾を始めて会社を作って今に至る。

貧しい地域で学習塾を始める。

現地パートナーのChamanculoの自宅で学習塾を始めました。Chamanculoは下町というか貧しい人が多く住んでいる地域です。パートナーは経済的な理由やなんらかの障害があって学校の勉強についていけない子のための場にしたいという思いが強く、そういった子どもたちを紹介してもらえるように近所の小学校へお願いて生徒を集めたところ、2021年の5月からこの活動を始めて6月には生徒数が20名を超えていました。授業内容は主に学習塾ということで四則演算のドリルやポルトガル語で、算数のドリルは子どもによってはすぐに効果が出てきました。当時、公文がアフリカへの進出を進めていて、ある程度実績を積んだらアプローチして協業したいなと思っていました。

Chamanculoの学習塾というかパートナーの家のベランダで勉強する子どもたち

集金でつまづく


 滑り出しはよかったのですが、三か月ほど続けてじゃあそろそろお金をもらえるようにしようかということで子どもたちの保護者のところに行って授業継続のためのサポートを依頼して回ったのですがこれが難しくて残念ながら誰一人として1メティカルも払ってくれなくて、そういう状態がしばらく続きました。単に勉強を教えるだけだと地元の既存NGOが、なんらかの寄付金があるときに無償でやっていたんですね。地元の人たちはそれを知っていて、私たちとしては計算ドリルとかで特色を出していたつもりだったのですが保護者にはどうも響かなかったようでした。勉強を教えるというだけでない何かフックが必要でした。ターゲット層も勉強にお金を払う層ではなかったですね。場所も生徒の集め方もなんというか非営利団体的というか無償サービスを提供し続ける感じの動き方でした。パートナーのイメージしていることと私がイメージしていることが全然違っていたなと思います。ドリルを使った反復によって基礎学力を向上させる取り組みは、見せ方を工夫すれば他の層にアピールできるだろうと今でも思っています。

方向を少し変えてみる


 パートナーとは顔を合わせるたびに集金の話になり、どうしようかねえと結論の出ない話し合いをしていました。そうした状況と同時並行で、パートナーはブラジル人がやっている発達障害児向けの臨床心理士コースに参加していました。特に自閉症児に興味を持ち出したパートナーは学習塾と並行して自閉症児のいるお宅に通ってインターンシップというか子どもの面倒を見ていました。自閉症児について話しているパートナーはすごく楽しそうで、これはフックになるかもと思いました。
 
 そうした過程の中で法人を設立しました。Chamanculoに教室をレンタルして学習塾を本格化させようと計画していましたが、それは取りやめて都市部のアクセスのいい場所にしました。発達障害児向けのプレイセラピー+もう一人いるパートナーの提案で芸術や言語のクラスもやることになって教室をオープンしました。それが2022年の1月です。

レンタルした教室で

今に至る


 教室のレンタルを開始したのが1月でFacebookに広告を出したのですがお客さんは全然来ず3月にようやっと初のお客さんが来てくれました。値段はパートナーが5000mt(約10000円)とその場で決めてしまいました。週三回、一回2時間のセッションで。激安ですね。その後何人も見学の人が来てくれました。でも5000mt以上の金額を提示するとお客さんが来てくれなくて、といったなんとなくの金額に関する経験則が出来てきました。まあでもこの金額だと教室をフルに稼働させてもほとんど利益は出ないので次のステップに進もうとしています。

ビルの前にある教室の看板
歩行者からは全く見えないので場所を変えようとしたら近隣の人からいろいろ言われて頓挫中。
看板屋さんにはもう一つ小さめの看板をオーダーしたのですがなぜか放置されており諦めました。


 という感じで2023年の1月現在も教室を運営しています。2022年の10月からは土曜日に日本語日本文化の教室をオープンしてそちらはそちらで少しずつ発展しています。これまで生徒は二名だったのですがこの1月からは4名になります。

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