Review-#019 『2019年冬アニメを観たので感想を書く』Vol.02
多分、今期は今までで一番多く紹介することになる予定ですが、じゃあそんなに楽しい作品ばっかりだったのかというと…そうでもないような。実際、後半はあんま良くない作品が出てくる感じになりそうだし。今のうちに予告しておきます。
1年前と比較すると、色々と自ら手間を増やしてるよなと気づきます。「いいもの」だけ紹介すれば項目数も抑えられるのにね、とは思いますが折角なので出来るだけタネは公開していきます。ということでVol.02です。
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<このページのお品書き>
④ かぐや様は告らせたい ~天才たちの恋愛頭脳戦~
⑤ 私に天使が舞い降りた!
⑥ 同居人は、ひざ、時々、頭のうえ。
《PREV
(『PERSONA5 the Animation』
『風が強く吹いている』
『ブギーポップは笑わない』)
NEXT》
(『上野さんは不器用』
『えんどろ~!』
『五等分の花嫁』)
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かぐや様は告らせたい ~天才たちの恋愛頭脳戦~
(2019年1月-3月)
アニメーション制作:A-1 Pictures
監督:畠山守
シリーズ構成:中西やすひろ
<TVアニメプロモーション映像>
<☟原作コミックに、興味はお有りで?>
かぐや様は告らせたい ~天才たちの恋愛頭脳戦~
(週刊ヤングジャンプ連載・2015年5月19日~)
作:赤坂アカ
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違う、そうじゃない
四宮財閥の令嬢かつ生徒副会長である四宮 かぐや(しのみや ―)と、勉学一筋で頂点に立った生徒会長の白銀 御行(しろがね みゆき)。
生徒会室で繰り広げられる、「先に相手から告白させる」ための頭脳戦…という名のバカップルコメディー、それが『かぐや様は告らせたい ~天才たちの恋愛頭脳戦~』なのです。
ふたりは相思相愛、しかしながら「好きになった方が負け」というルールの下では、恋愛イベントもすんなりと事が運びません。映画に誘うにも、弁当を分けてもらうにも、メルアド交換するにも、相合傘しようにも、自分から直接話を吹っ掛けるのはもっての外。あくまでも相手がその気になってもらわないといけないのです。面倒臭い!
特に白銀会長は何をするにもかぐやから「お可愛いこと…」と言われるのを阻止したいようで。妄想がノルマになっちゃってる。
まぁ、途中から頭脳戦とは言い難くなっちゃってますけどね。そもそも序盤の時点で怪しい線ではありますが。「天才たちの恋愛頭脳戦」というサブタイトルの存在意義が、公式ですら疑われている事態に。小説版だと別のサブタイになっちゃってるし…。
でもそれは大した問題ではありません。普通にすればいいのに、プライドのためにすれ違ってしまったり、イレギュラーな存在のお陰で思わぬ方向に展開したりと、そうしたシチュエーションが本作の楽しいポイントなのですから。ふたりともお可愛いこと…。あ、でも原作の方は結構進んでいるようです。
しかしまぁ、アニメは色々と凄かった。OPを期待の新人アニソン歌手、鈴木雅之氏に歌わせるとは。40年以上歌っていますが、アニメとのタイアップは初なんすね…。劇伴も冬のソ○タっぽいのとか、東○ラブストーリーっぽいのとか、演出もそうですがどことなく古っぽさを感じさせていますが、案外雰囲気とマッチしているという。
あと特殊EDですかね。ロトスコープを駆使したぬるぬる映像に、電波ソングを合体させた謎の作画リソース。どこで本気を出しているんだと。
幾らか飛ばされたエピソードもありましたが、それでも映像化された各エピソードはとても楽しいラブコメで、見応えは十分あり。原作ファンも納得の出来なんじゃないですかね。評価はGREATです。
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私に天使が舞い降りた!
(2019年1月-3月)
アニメーション制作:動画工房
監督:平牧大輔
シリーズ構成:山田由香
<TVアニメプロモーション映像>
<☟原作コミックもどうぞ>
私に天使が舞い降りた! (コミック百合姫連載・2016年11月18日~)
作:椋木ななつ
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ダチのアネキがウザすぎる!
『ウザメイド』が終わったかと思いきや、動画工房はまたおねロリ作品をアニメ化してたよ! 何ででしょうか。1話を観た時は何故か2018年の残り香を感じました。
みゃー姉こと星野みやこ(ほしの ―)が一目惚れした、小学5年生の白咲 花(しろさき はな)と仲良くなりたい系スケッチコメディー…だそうですが、エッチスケッチワンタッチコメディーの略なんですかね。みゃー姉はやはり変態です。得意のお菓子で釣ってコスプレ衣装を着させて写真を撮りまくる…そういう人です。アニメの世界では変態と女子力が比例するんですか??
みゃー姉は人見知りなため、少なくとも筋肉メイドよりかはアクティブではありません。その点で言えば、まだハードルは低く抑えられて…いるんかねぇ。『ウザメイド』をリタイアしちゃった身内に見せていいものかどうか…。家族思いだったり面倒見の良い一面もあるんですけど。
とまぁ、犯罪臭が抜けきっていませんが、確かに登場する女の子キャラクターは天使のように可愛いのです。序盤はキャラクター紹介などもあってか、イマイチ花ちゃんの影が薄いようにも見えますが、メキメキと天使度が上昇(昇天?)していく後半からが本番です。
最終回はアニメオリジナルパートでガッツリ尺を取っています。いつもの日常ではないことに戸惑う人もいたと思いますが、これはこれでアリではないかというのが私の素直な感想。日常系でここまでやるのかと感心しました。どういうことなのかは本編を視聴して確かめましょう。
あと、円盤の3巻にはOVAが付いてくるそうなので、日常パートを補充したい方は是非とも購入すべし。
評価はGREAT。ほのぼの(?)とした雰囲気に癒される日常系アニメとして楽しめる一作です。…あ、そうだ。あのキャラクターのこと、紹介するの忘れてました。松本香子(まつもと こうこ)。怖い人です。第6話から出番がありますが、実は第1話からずっとチラっと登場していました。本性が分かった時、OP映像と主題歌の印象も変わることでしょう。…うーん、お前もか。
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同居人はひざ、時々、頭のうえ。
(2019年1月-3月)
アニメーション制作:ZERO-G
監督:鈴木薫
シリーズ構成:赤尾でこ
<TVアニメプロモーション映像>
(注:アニメ本編だと素晴の髪の毛はちゃんと黒くなってます)
<☟原作コミックもどうぞ>
同居人はひざ、時々、頭のうえ。 (COMICポラリス連載・2014年10月16日~)
原作:みなつき
作画:二ツ家あす
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ネコと和解せよ
人見知りの作家、朏 素晴(みかづき すばる)と野良猫の陽(はる)が出逢い、一緒に過ごし「家族」になっていく…。そんなハートフルストーリーが展開される『同居人はひざ、時々、頭のうえ。』に、アニマルセラピーを求めて視聴開始です。
本作のポイントは2つの視点から描かれるストーリー。
前半では、人間の素晴視点で物語が進みます。人付き合いが苦手な彼が、陽との生活を通じて他人と関係を築き合うと同時に、自分の過去と向き合っていきます。しかしまぁ、両親が事故で他界とは設定が重いっすね…。1話からしていきなり葬式シーンだものなぁ…。
で、素晴パートであっちこっち動き回っていた陽がどんな意図で行動していたのか、というのが後半で解き明かされます。むしろこっちが本番とも言えるでしょう。
陽の視点から答え合わせ。普通に人語を喋っていますが、当然ながらヒトとのコミュニケーションは取れません。ここで「成程こういう風に考えていたのね」と理解することができる、という仕組みになっているのです。猫らしくフェレンゲルシュターデン現象も発生します。分からない人は調べておくように。
ストーリーは悪くない。ただ、ちょいと極端なキャラクターの作りに賛否が分かれそうではあります。
素晴の性格は内向的過ぎるんじゃないかと。何故人付き合いがこうも苦手なのか、という理由は劇中で明かされるのですが、それって生活にこうも支障が出る程なのか…? と、疑問符が付いてしまいました。
陽も思考が人間的過ぎるかな。ここまで頭が回るんだったら普通に意思疎通できるんじゃないか。自分も以前猫を飼っていましたが、「意思疎通できそうで、できない」という不思議なバランスがあったように思います。だから人によっては「猫の姿をした別の生き物」に見えるかもしれないです。
猫派かどうか、というよりは「ファンタジー」な一面を許容できるかどうか。本作を楽しむにあたっては、そこが一番重要だと思います。
評価はGOODです。自分の中では、引っかかりを覚えてしまった惜しい作品だったかなぁ。あ、最後に。ラストシーンのタイトル回収は流石に無理があったんじゃないか?
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どうしても書きたいことを書こうとすると長くなりますね…。いかんいかん。それは評価画像で補足するとして。Vol.03に続きます。
©赤坂アカ/集英社・かぐや様は告らせたい製作委員会
©椋木ななつ・一迅社/わたてん製作委員会
©みなつき・二ツ家あす・COMICポラリス/ひざうえ製作委員会