#036 最後の夏

 「平成」最後の夏がやってきた、というのは今になって言うまでもないことである。さっさとタイトル回収してやったぜ。誰か褒めて。
 それはさておき、とにもかくにも夏である。今年はどれだけ気温が上がることになるんだか、今棲んでいる拠点は網戸にしておくと涼しい風が時折吹いてくるが、それでもこの季節は当然暑くなる。

 自転車なんか漕いでいたら汗びっしょりになるのもそんなに時間のかからないことである。自転車の何が辛いって、走っている時よりも止まっている時よね。走っている間は風を感じられるからいいけれど、止まった途端にそれまでに貯まった汗が一気に噴き出してくるというか。特に坂が多い私の拠点区域なんかもう大変。走っている時さえままならない。

 まぁこの文章を書いている時点ではまだ暑さのピークなんて全然迎えていないのだが、早めに夏の計画を立てておくことは小学生と同様、大人にとっても重要である。

 小中学生の頃は大分後半に集中するということが多かったけれど、高校生の時は夏休みが始まる前から手を付けて後々に回さないようにしていたかなぁ。ひょっとして、こうした年齢別のスケジュールの傾向って割と典型的なんだろうか。大人になった(多分)今はどっちに転ぶ…というかそこまで極端にはならないし、なってもいいことはないので、無理なく、しかし余裕をもってこなしていくとしよう。

 となると、まず今後早めに行っておくべきことは「iPod touchの新調」かな。

 こんなツイートが先日流れてきたのでついリツイートしてしまった。6月5日(日本時間)に開催されたWWDC 2018(アップル社の年次デベロッパー向けカンファレンス)では、新ハードウェアの発表はなかった。うん、まぁ、元々WWDCで発表されるモノってソフトウェアが中心では確かにあるのだけれども、でも前々から噂されていた「iPhone SE2」(iPhone SEの後継機)の発表すらない、ということは2018年中の発売も絶望的かな? ...と思っていた最中、年内はおろか発売すること自体が絶望的になってしまったとは。

(WWDC 2018で何が発表されたかは、こちらの方で詳しく書かれています
WWDC 2018まとめ:発表された12のコト」(ギズモード・ジャパン))

 うーん…今持ってるガラケー、通称「キャサリン」というのだけれど今年で6年目、今まで持ってくれたとはいえ、既存サービスの終了や今後のライフスタイルに照らし合わせていくとどうもガラケーだけではカバーできなくなってきた部分が多い。
 そこまで緊急を要する事案ではないとはいえ、今後スマホに乗り換えるというのであれば現在ある選択肢をじっくりと吟味していきたいと思っていたのだ。例えばiOSとAndroidでは特徴や性質が色々と違うわけだし。どちらが適しているのか、特にAndroidならどこのメーカーのどの機種が良いのか、とか考えることはいくらでもある。

 そうそう、こないだ身内のガラケーを新調するために販売店に行ってきたのだが、本当にバリエーションが限られてるのね。3台しかない上に、1台は少し価格が高い機種だから実質2台のうちどちらか、製造メーカーは違えど性能に大差はなく、せいぜいカラーバリエーションとかの好みの問題...普段携帯電話を多用しない身内にとってはそれでも充分過ぎるほどではあったのだが、この数年間でここまで様変わりすることになるとは思いもしなかった。そうか、NECもカシオもとっくに撤退したのか…。ガラケーも今や肩身の狭い存在ですなぁ。

 話を元に戻そう。iOSだとiPhone一択だが、それでも機種のバリエーションはある。iPhone 8, iPhone 8 Plus, iPhone X。ガラケーが手に馴染んでいる私にとっては、「少しも俺には関係ないのに」で申し上げた通り「大きすぎない?」と思ってしまうのである。やっぱ海外だと大きくないのに値段が高い商品は割高感があると思われちゃうのかしら。昔PCエンジンがターボグラフィックス16としてアメリカで発売された時も本体の横幅を倍にしたらしいし。いやまぁ、アップル社は元からアメリカ企業だけれど。何にせよ時代を逆行している感じがするっちゃあするなぁ。ありとあらゆるものがミニマイズされていくこのご時世に。

 そんな中iPhone SEは魅力的に映る。2016年春に登場したこの機種は画面が4インチと、今私が所持しているiPod touchと同じサイズ。それでもってCPUやGPUのパフォーマンスは当時の最新機種であったiPhone 6sと同等である。
 しかし今やiPhone SEも2年前の製品、iPhone 8などとは性能に大きく差をつけられている。ここで噂通りiPhone SE2が登場するという運びになっていれば、価格帯やコンパクトさを踏襲しつつスペックの向上がなされた、使いやすいスマホとして検討する際の優先順位も上がっただろうになぁ…と思うだけに開発中止となってしまったのだとしたら残念なことに他ならない。
 うぅむ。やっぱり原因はハードウェアの売行か、あるいはハイエンドモデルを売り込みたいという思惑か、それとも高スペックのパーツをあのサイズに収めることが困難だったか。
 あくまでも「開発中止」というのは今の所複数の情報源による噂の領域でしかないので、もしかしたら本当は未だ細々と開発を続けているのかもしれない。まぁ、期待しないで続報を待つとしようか…。

 今後販売するアップルのハードウェアが大型の端末に絞られていくのが本当だとしたら、スマホはAndroid系のものを選ぶことになるのかなと思う。とはいえ、iOSも捨てがたい。んじゃあiPod touchでいいんじゃないかという結論に至るわけである。そうか?
 現在は第6世代が最新のハードウェアである。CPUはApple A8、これはiPhone 6と同じタイプである。当然iPhone SEよりも性能は劣るが、私が持っている第5世代と比較すれば劇的に改善している。メモリも倍になったのでアプリケーションがクラッシュする事態も大分減ることだろう。iOSも11.3までアップデートできるのでインストールできるアプリケーションの数も増えるし、つまり通話やらの機能が無くともスマホを利用する目的の1つ2つぐらいは、iPod touchでも達成することが可能だということになる。インターネット環境が必要なアプリケーションもあるが、それは単純に環境のあるところで作業すればいいだけの話である。

 それにそろそろ、私のiPod touchも容量に限界がキている。音楽データが全体の7割程を占めているおかげでついに新しいアルバムを落とし込むことができなくなってしまった。聴くアーティストの選別をして何とかやりくりしているが、今後のためにも新たなストレージ領域を確保しておきたいという事情が今回の新調予定の理由の中に含まれているのだ。

 第一の計画はこのぐらいにして、あとは…...

 ......。

 どうしようか?
 第二でつまづく私の夏の計画。だめだこりゃ。

 お盆は大分立て込むことになるかもしれない、として他には何かあるかなぁ。今年はどうなるか、ちょっと分からない。もしかしたらもう少しまとまった休日が取れるかもしれないし、そううまくもいかないかもしれない。先はそれなりに長いし、それは今後機会があればその時にまた書くということで。


 しかし今年が終わると来年は別の元号になっちゃうのね。最後の夏とて、特別何かいつもと違った印象を受けるでもないんだろうけれど。夏の印象なんて1年でコロコロ変わるもんでもなし。昭和から平成の変わり目の夏なんてどうだったんだろう。実感あるのかな。ないだろうな。
 でもあと10年、はたまた20年ぐらいすれば嫌でも感じることになるのだろうか。その時はどんな未来になっていることやら。

 アイスが体全体に染みわたるような夏。
 しばらくぶりに会った親戚、友人と他愛のないことで盛り上がる夏。

 それでも、大切な時間と思えるような、まさに醍醐味と言えるような。暑い暑いと文句を垂れつつも、夏という季節に訪れる楽しさはこれからもずっと在り続けていくものだと信じたい。