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#逆噴射小説大賞
天国サーバーから戻った男
「無事施術が完了し、貴方の魂はサーバ4638に保管されました。ご気分はいかがですか。」
施術の成功を喜ぶ家族の声がカーテン越しに聞こえ私は目を覚ます。
家族や職員はベッドに横たわる私の肉体には目もくれず、反対側に設置されたモニターに映る「私」に向けて話しかけている。「私」は生前のように家族と楽しそうに笑いあっている。私はこっちだ。気づいてくれ。声は出ない。
職員達が事務的に私の身体を運び出す。
「無事施術が完了し、貴方の魂はサーバ4638に保管されました。ご気分はいかがですか。」
施術の成功を喜ぶ家族の声がカーテン越しに聞こえ私は目を覚ます。
家族や職員はベッドに横たわる私の肉体には目もくれず、反対側に設置されたモニターに映る「私」に向けて話しかけている。「私」は生前のように家族と楽しそうに笑いあっている。私はこっちだ。気づいてくれ。声は出ない。
職員達が事務的に私の身体を運び出す。