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先日は2回目の結婚記念日だった。
とてもたくさんの気づきがあったので、ここでシェアしたい。
(※最初に断っておくと、惚気全開です)


当日は子どもを実家に預け、2人でディナーを食べにいった。
その帰りに、夫が「これあげる」と手紙をくれた。


初めての手紙

手紙の書き出しはこうだった。
「婚姻届を提出してから2年が経ちました。11月11日は、2人にとってだけ意味を持つ日です。だからこの日に手紙を送ります。」


私たちは、2018年の11月11日に入籍した。
一般的に11月11日というのは独身の日らしい。
入籍日をその日に選んだのは、単にゾロ目が覚えやすかったからでそれ以上の意味はなかった。


入籍するかどうかも、子どもが産まれる上で入籍しておいた方が面倒ごとが少ない、という理由で決めたくらいだったし、2人ともかなり淡白だったように思う。


しかしこうして夫婦として日々を過ごす中で、11月11日が2人だけにとって意味のある日になったのだと思うと、とても感慨深かった。


2年という歳月がもたらしたもの

この2年は、人生の中で最も濃い時間だったと言える。
入籍、結婚式、出産、子育て、転居、2度目の妊娠…
ライフステージが一気に変化し、初めての経験をいくつもした。

拠点も東京、愛知、北海道、奄美大島、小豆島と変動していったので、
それに伴って住むメンバーもシェアハウス、私の家族、夫家族、3人だけ、と変わっていった。

おかげさまで、常に人や環境に恵まれていた。

慣れないことばかりで、夫と衝突することも度々あった。
泣いたり、怒ったり、寂しがったり、笑ったりと感情は入り乱れて、特に産前産後は不安定だった。


結婚は生活だ。この生活を放棄したくなったことは何度もある。
それでも一緒にいる方向に舵を切り続けたからこそ、この激動の2年間を共にして来れたんだと思う。


私たちは、別に劇的な恋愛をしてきたわけでもないし、こうして2人で生きるようになったのはきっとたまたまだ。
でも、そんな縁も、気づけば確かな力を持つようになった。

一緒にいる時間を積み重ねる中で、私にとって夫は、世界中で一番心の許せるかけがえのない存在になった。


真実の愛なんてものは

バチェロレッテという番組で、一人の女性が真実の愛を求めて17人の男性と出会う企画があった。
そこで女性は何度も「真実の愛」という単語を口にしていた。

今ならわかる。
真実の愛なんて存在しない。ただの幻想だ。

愛は、出会った途端に生まれるものでも相手が与えてくれるものでもない。
時間をかけて育んでいくものだから。

だからこそ、本人次第で誰とでも築くことができる。


きっと出会いが違うものだったら、私たちの相手はお互いじゃなかったかもしれない。
お互いじゃなくても、それぞれ家庭を築けていたと思う。


それでも、今、一緒にいる相手は彼で私。
それが全て。


三文小説

夫がとにかく気に入っている曲がある。
King  Gnu の三文小説。


「結婚記念日の今日に聴きたい曲」だというので聞いてみたら、恐ろしく良かった。特に歌詞。なんて愛情に満ちているんだろう、と感動した。

私に宛てた手紙は、この曲をリピートしながら書いてくれたらしい。
それだけで、十分すぎるくらい愛を感じられた。


三文小説とは、低俗な小説を軽蔑して使う言葉らしい。
他人から見れば、三文小説のような人生だとしても、自分たちにとっては唯一無二の物語なんだ。


夫からの手紙で、特に感動した文章を、ここに記載したい。

この2年は、10年後、30年後に振り返っても大切に思える時間になりました。
明日はどうでしょうか。未来のことはわかりません。
ただ、今思うのは、10年後もその先も、知らない場所に行く時も、迫り来る困難に立ち向かう時も、いつもの朝ご飯も、あなたが隣にいてくれるのであれば、それは大切に思える良い時間になるだろうということです。


あなたは、世界中の人と比べて特別とは言えないかもしれません。
でも、今のあなたは、僕にとって、2年という時間を共に過ごしてくれた誰よりも特別な存在になっています。


積み重ねた先にあるもの

ずっと、特別になりたいって思っていた。
1番になりたい。必要とされたい。優先されたい。

そんなチャイルドの願いが消えずに残っていた。


でもその願いって、めちゃくちゃ傲慢だって分かってた。
だってそのための努力をする気がなかったから。


誰かと継続的な関係を築くのを避けてたし、職場も転々としてた。


だから私が家族以外で本気で向き合ったのは、彼が初めてだと思う。


その人が、私を特別だと言ってくれた。
その人を、私も特別だと思っている。


こんな幸せってあるだろうか。


来年はどうしてるかなんて分からない。
もしかしたら一緒にいるかもしれないし、別れてるかもしれない。

それでも、積み重ねた時間だけは嘘をつかない。

様々なことを一緒に乗り越えてきたこの2年だけは、ずっと残る。
この2年一緒にいた相手は彼だった。それが揺るがない事実。


それって、ものすごい安心感。
自分にはとても大切にしたい相手がいて、同じように大切にしたいと思ってくれる相手がいる。

一人じゃ見つけられなかった幸せだと思う。


終わりに

生き方は時代と共に多様化しているけど、「人は一人じゃ生きられない」それだけは変わらない事実だと感じる。


人と生きる喜びを教えてくれた夫に、心から感謝したい。
未来のことは分からないけれど、だからこそ、今ある瞬間を大事にしようと思う。

いつもありがとう。

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