水曜休みの意義について

水曜休みだった。

私のような、独身属遊びたがり科のホモサピエンスにとって、土日の価値はかなり高い。平日5日の労働を取り返すがごとく、思い切り遊ぶための貴重な48時間である。

そんな中、ぽつんと現れた水曜の祝日。前後に有休をとっても連休が作れるわけもなく、あまり気張って遊んでも、どうせ翌日は仕事が待っている。結果、人との予定は特にない1日となってしまった。今日はそんな水曜休みについて記したい。

なお、結論からいうと、水曜休みサイコー！！！！！！って話である。

朝、映画を観る

水曜日といえば映画ファンサービスデーだ。TOHOシネマズなんかは、福利厚生で安く観られることも多いけれど、いわゆる単館の映画館、新宿武蔵野館とかピカデリーとか早稲田松竹のあたりは、水曜に行く以外に安くする手段があまりない。

そこで、せっかくなので午前中に、かねてから気になっていた映画（「マヤの秘密」――ナチスに激しく虐待されたルーマニアのロマという民族の女性が、戦後平和に暮らしている最中、突然過去に虐待された男らしき人物と住んでいる町で会ってしまう話）を予約した。

この映画についての感想は追々述べるとして（まあまあだった）、まず朝から映画を観るというのは、精神的な充実度がかなり高いのでお勧めである。映画というそれなりに集中力を要する行為を終えてもなお、これからランチなのだというわくわく感、これは何にも代えがたい。平日の、気づいたら終わっている午前中とは天と地ほどの違いであった。

昼、行列覚悟のラーメン屋に行く

何せ一人で、この後の決まった予定もないので、好きなものを食べていいし、どれだけ並んだっていいのだ。ということで、気になっていたラーメン屋に行くことにした。

最初に訪れた店（言わずと知れた「金色不如帰」）は、店の前を３ターンくらいの折り返しができていて、あまりの混雑に絶望し断念した。次点で行ったお店（つけ麺五ノ神製作所）は運よくそれほど混んでおらず、15分程度で入店ができた。

このつけ麺について、実は個人的にはまあまあだったのだが、「気になっていたお店に行けた」ことの充実感によりトータルの満足感は非常に高かった。お得な性格である。

夕方、菓子を作る

人と出歩いていると、あっという間に時間が経ってしまうものだ。これももちろん楽しいことなのだが、用事が終わったらすぐに帰宅し、日が高いうちに自宅に戻るのも、なかなか贅沢な感じがする。

帰宅し、バレンタインのときここ数年使っているレシピでパウンドケーキを焼いた。このレシピ、発酵無塩バター（スーパーで売ってない）だとか、ローマジパン（原材料の想像がつかない）だとか、水あめ（使い道ないし持ってるわけない）だとか、やたら微に入り細を穿つこだわりの材料を使っており、毎回バカみたいな材料費がかかるのだが、いかんせんおいしいのでついついリピートしてしまう。

なお、非常におすすめなので、以下にURLを貼りつけておく。年に１～２回程度ならお金かけてお菓子作りしてもいいかな～、ってくらいの人は参考にしてください。

https://cookpad.com/recipe/973315

なお、今回は糖類をグラニュー糖やトレハロースではなく、まとめ買いして処理に困っている「ラカント」で作ったせいで、ちょっと不満の残る仕上がりになってしまった。こういうとき、お菓子作りはちょっとした化学だなと思う（甘さが同じでも、化合物としての特性に違いがあると特に焼き菓子では違いが出てしまいやすいのだ）。

夜、ジムに行く

コロナが始まって2年、あまりに運動しないので、昨年パーソナルジムに通ってみた結果、筋トレにだだハマりした。おかげで、パーソナルジムの期間が終わってから現在に至るまでの1.5年、ジム通いが続いている。

筋トレの魅力については追々語りたいが、とかくレベルアップしていく感じが面白い。いつもギリギリで持てていた重さが、ある日突然楽になり、それが２～３日続いた時が「重さの上げ時」である。

現在、ウェイトトレーニングは主にワイドスクワット、ヒップスラスト、デッドリフト程度であるが、当初は30キロくらいだったウェイトは、1.5年で70キロにまであがってきている。ここまでくると何を目指しているのか自分でもわからないが、ひとまずこのまま「どこまで重くできるか」突き詰めていきたいと思う。

と、いうことで。

こうして振り返ると「まあまあだった」ものばっかりな割に、かなり充実感のある１日であった。また、明日は仕事だが、2日働けばすぐ休みなので、それほど憂鬱でもない（むしろ「やったるぞ」という闘志すらある）。これは水曜休みの偉大なる効果であり、我々日本人の幸福度に大きく寄与するものではないか。

したがって、神様仏様、総理大臣様、日本の全社長、その他お偉いさん方皆々様。何卒毎週水曜日を休みにして、週休3日制をこの世に実現くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。かしこ。