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2020名古屋大学法学部3年次編入試験体験記①-1.筆記試験について(英語)

1.はじめに

 はじめまして。かなどめといいます。私は、2020年に名古屋大学法学部三年次編入試験を受験し、二次試験で撃沈した結果、所属大学に残留している四回生です。本来ならもっと早い段階で執筆すべきだったかもしれませんが、いろいろあって書くのが遅くなりました。当時の記憶やメモ、メール、DMのやりとり、研究ノートを見ながらできる限り詳細に書いていくつもりではいますが、あまり信憑性はないです。これから受験される方は「こんなパターンもあるんやな」程度にとどめておいてください(名大は今年から普通に筆記試験も始まりますよね)。受験者のサンプルは多ければ多いほどいいですからね。

最初は筆記試験、口頭試問、志望理由(研究計画書)、落ちた所感を一気に書いてしまう予定でしたが、ごちゃごちゃしてきたので、一つずつ分けて投稿します。今回は筆記試験編(英語)です。

これだけは真剣にやっておけ→英語和訳の訓練(不得手なら添削必須)、研究の深堀、所属大学の勉強、読書、小論文対策(添削必須)、口頭試問の練習(こいつらはなんぼあってもいいですからね)


2.1年~2年夏(筆記試験対策)

0.いつから始めたか
私は1年生の5月くらいから準備を始めました。準備といっても、応援してくれそうな大学の教授に受験することを打ち明け、「持ってきてくだされば添削しますよ」と言っていただき受験勉強の土台を構築し始めました。

1.全文和訳について
名古屋大学法学部三年次編入試験の試験科目は、A4一枚分の全文和訳が二問出題されます。辞書持ち込み可なのがありがたいですね。このnoteを読んでいる受験生で、まだ目を通したことがない人はまずは過去問を確認してください。名古屋大学法学部事務で閲覧させてもらえます。「1年生だし……」「英語全然できなくて……」等々あるかと思いますが、敵を知ることは大事なので暇を見つけて覗きにいくことをお勧めします(法学部も理工みたいに過去問販売してくれればいいのにね)。私は全文和訳が苦手で、初めて添削を頼んだ時(1年8月盆明け)は真っ赤になって返ってきました。それでも添削と訓練を積めば、2年GW明けくらいには「ほとんど直すところはありませんが、1点だけ……」と添削でいわれるようになりました。

「でもさ、そんな過去問手に入らないでしょ。訓練ってどうすんのさ」

その通り。名大法学部事務で過去問は閲覧できますが、3年分しか見れないしコピー、写真撮影NGです。運よく自主ゼミで手に入ったり、メルカリで販売されている過去問を手に入れなければ、自由に工作できる過去問に会える機会はほぼありません。多分。ですので、試験内容が近い他の大学の過去問で訓練することをオススメします。名古屋大学の場合、他大学の編入試験の過去問より、大学院試験(博士課程前期・後期不問)の過去問が実践に近かったです。実際に私は東北大学や、名古屋大学大学院の問題を使用していました。ほかには、オックスフォード大学の法哲学の入門書の和訳や『大学院入試の英文法』や『テーマ別英単語ACADEMIC[上級]01人文・社会科学編』の参考書を利用していました。
そもそも長文和訳が苦手な人は、河合塾出版の『登木健司 難関大英語長文講義の実況中継【早慶上智・関関同立・MARCHレベル】 (実況中継シリーズ)』を解きこむのもおすすめです。
時間配分は2年春まで気にしなくていいと思います。それと最後まで訳しきれなくても受かるそうです。あくまでも、日本語訳が学術的に違和感のないものに仕上がっているかが重視されていると外交ルートで教えてもらいました。それ故に法学、人文科学系の単語の語彙を増やすためにも上記の参考書や過去問演習をおすすめします。

和訳する上では、学術的に違和感のない文章にすることを気をつけていました。指導教員が説明してくれる訳し方を一言一句逃さないようにしたり、論文特有の変な言い回しや、初見の専門用語は書き出して単語帳にまとめていました。『大学院入試の英文法』はそこまでハイカロリーな問題集ではないので、一日一題ペースで軽い運動気分で和訳していました。一方で、テーマ別英単語ACADEMIC』はかなりキツく、三巡できたか怪しいです。ですが後者の参考書は、その文章の前後に背景事情を解説してくれるセクションがあるので、普通に勉強になります。編入試験に関わらずおすすめしたい本ですね。


3.+α添削について

筆記試験の添削は、どんなルートを使ってでも一度は受けた方がいいです(小論文の添削はまた小論文の記事で書きますが、小論は人によって評価ポイントがかなり異なります(指導教員からは「いい答案」と言われた答案でも、自主ゼミや合格者添削ではかなり低い評価だった)。一方で、全文和訳の添削は誰がみても同じような評価に落ち着くはずなので、可能な限り場数を踏むことをおすすめします。また、添削してもらう人ですが、予備校に通っていたり、それに類似するサービスを享受できているのなら問題ないですが、もし独学で大学の先生に依頼する場合は、編入試験を嫌う方もいるので、「大学院入試の準備がしたくて云々」など適当な嘘をつくなどすることもまた一つの作戦かなと思います。私は、入学したときに自分が前期に受講する講義の先生の出身大学(受験校かどうかを確認)を調べ、講義のことで質問がある体で研究室へ行き、添削を依頼できそうな方であるかを見極めていました。その中で、編入の面倒を見てくださる教授に出会えたのはまさに僥倖といえます。

小論文についてはまた後日別の記事で紹介します。


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