【映画感想】ヴェノム:ザ・ラストダンスを観てきた!【こんなこと言いたかない】
昨日公開されたMARVEL映画、『ヴェノム:ザ・ラストダンス』を観てきました!
ヴェノムシリーズはMARVEKの中でも結構好きな作品。1作目も2作目も大好きで何回も観ております。そんな中でシリーズ最後となる(恐らく?)今作!!
予告編で色々騒がれていたこともあってワクワクしながら公開初日に観に行きました。
観た後の正直な感想、
「面白かったけど、想像以上につまらなかった」
悲しいッ!! 俺は悲しい!!!!
何というか全体的に「まとまってなくね?」って感じで話が進んでいった印象を持ってしまった。
こんなこと言いたくはないけれど、俺が持った感想を書いていきます。
※この先映画のネタバレを含みます※
1.話の規模は壮大なのに起こっていることは小さい
まずこれ。何というかストーリー全体のアンバランス感を感じてしまった。
映画冒頭で出てきたヌルというとんでもない奴の封印を解くための鍵をヴェノム&エディが持っているらしく、ヌルの手先(ゼノファージ)に襲われまくる。
っていうストーリーなのだけれど、
いきなり話の規模感大きくなりすぎじゃない!!?
MCUならまだしも、今まで地球の中でわちゃわちゃやってたSONYのNARVEL映画(ヴェノム1,2、モービウス、アメスパ、etc…)でいきなり宇宙規模の話するのはちょっと唐突すぎないかい??
そして、冒頭でそんな話されたから
「今回のヴェノムはかなり大きな規模の話なのかなー」
って思ってたら、映画の中身はゼノファージとの追いかけっことエディ&ヴェノムの珍道中
なんかアンバランスじゃない!!?
起こっていることは結構深刻なのに、映画の大半はエディが良い人と出会ったり軍に追われたりっていう規模感の小さいイベントの連続。
ヴェノムはいま何と戦ってるんだ? 軍? ゼノファージ? ヌル? 結局ヌルが復活しちゃったらどうなるの? ヌルへの対抗手段はあるの? ゼノファージから逃げる術は?
どんな規模感で話が進んでるのかよく分からないーーーとなったまま話が進んでいってしまった。
2.チェンさんとマリガンの扱い
エディが訪れたカジノに何故かいたチェンさん。
この『何故いたのか』が何も語られないまま話が進み、何故かゼノファージに見つかるリスクを背負ったままチェンさんとダンス→普通に捕まる。
全員何をしているのか何がしたいのか分からないままエディが拘束されました。チェンさんとのダンス要る?
そして、映画の最初の方から捕まっていたマリガン刑事。
マリガン刑事は前作でシンビオートに寄生されているという伏線があったから
「次作で何かあるだろう」
と思っていたけれど、終始ただ拘束されているだけ。
マリガン刑事に寄生したシンビオートが出てきたかと思ったら、ただの説明役になっていてその後ゼノファージに食べられて瞬殺。
前作からわざわざ伏線貼ってたのにただの説明役で終わるってマジか……。
と思ってしまいました。
3.シンビオートへの深掘り無し&それ以外の深掘りシーン有り
多分、この映画で1番盛り上がるところはシンビオート軍団で協力してゼノファージと戦うところだと俺は思う。実際、そこが1番面白かったと思うし。
でも、ヴェノム以外のシンビオート達への深掘りが一切無い。説明が一切無いまま一緒に戦って、一切無いまま瞬殺されて、おしまい。
せっかく盛り上がったシーンなのに感情移入が一切できなくて残念だった。
それなのに!!
シンビオート達への深掘りが何も無いのに宇宙人大好き家族とか雷に打たれた博士とかが深掘りされている。これらはストーリーにはほとんど関係ないのに!!
そっちを深掘りするならシンビオートvsゼノファージの戦闘の見応えを増すとか、各シンビオートに感情移入できるシーンを作るとか、そういうのが欲しかった。
あと、せっかく博士の深掘りしたのに博士全然戦わないじゃん。もうちょっと早くから戦ってくれてもよくないですか。
マジで全てのシンビオートが瞬殺され過ぎで残念!!
4.色々と設定が雑で説明が無い
これは俺が理解してないだけなのか……? と思うレベルで色々な設定が雑だと感じた。
まず、『ゼノファージはヴェノムが完全体の姿じゃないと感知できない』という設定。
ヴェノムが完全体になった瞬間すっ飛んでくるのは分かるんだけど、なんか完全体になってないのに感知してない?? と思うシーンが多々あった。
ヴェノムとエディが軍に拘束された時もなんかよく分からんけど普通にヴェノムが乗ったヘリを追って軍の施設までついてきてたし、ヴェノムに一直線に向かってくる訳じゃなくて他のシンビオートとか軍の兵士とかを標的にして戦ってる感じもしたし。
ところどころご都合主義で設定守られてなくない?
あと、シンビオート軍団の1人(1匹)が、
「私たちは敵じゃない! あなた達を守ろうとしたのに!!」
みたいなこと言ったシーンも違和感。
ヴェノムはエディと共生してるけど、他のシンビオートは別に人類の味方ではなくない? 1作目のライオットも2作目のカーネイジも全然人類の味方ではないし、「脳食ったら元気100倍!」みたいなエイリアンが味方な訳なくない??
『ゼノファージを倒さなきゃいけないから人とシンビオートが共闘する』っていうのは分かるんだけど、急に「私たちは元から味方です!」みたいな発言するのは違和感しかなかった。
あと、シンビオートって誰にでも寄生できるんでしたっけ?
相性がいい人間の体じゃないと寄生できないみたいな設定があった気がするんだけど、周りにいたテキトーな研究者にシンビオートが寄生して普通に戦い始めてたけど、なんだか設定が守られてなくない??
5.エンドクレジット後の映像、訳わからん。
エンドクレジットでヌルが、
「鍵は手に入れた……お前らの世界を滅ぼす!!」
的なこと言ってたけど、そんなことなくない??
鍵はヴェノムが道連れになってくれたおかげで渡さなかったのに、その直後にそんなこと言われても納得できんて。じゃ、ヴェノムの犠牲はなんだったの??
エンドクレジット後のワンシーンっていうのは次の映画に繋がるような重要シーンがあるっていうのはMARVEL映画あるあるだけど、今回のヌルの発言はあまりにも脈略が無さすぎて、次の映画へのワクワクよりは疑問しかなかった。
ヴェノムは1作目から観てて好きな映画だったのに、こんなに批判的なことを書いてしまった……。でも、書かざるを得ない。自分的にあまりにも残念だったから。
もちろん映画の全てが面白くなかったわけではない。ヴェノムが色んな生き物に寄生するシーンとかシンビオート軍団が戦うシーンとかは迫力があって面白かった。
でも、それは映像的な迫力があって面白かっただけでストーリーが面白かったわけではない。絶景を見て「きれい〜」って思うのと同じで、その瞬間だけは感動できてもその前後で何かが起きているわけではない。
ということで『ヴェノム:ザ・ラストダンス』の感想でした。
ヴェノム、4作目出してもいいから綺麗に面白く終わってくれ……!!
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