【中世欧州料理試作@外伝】歴史料理試食してみた/マリガトーニスープ
このコラムでは、過去試作してご紹介した中世ヨーロッパのアレンジ料理についてちまちまご紹介しているんですが、今回は外伝ということで「別時代の再現(アレンジ)料理を食べてみた」レポートとなります。作るのも好きですがそれ以上に食べるのは好きです(というかthat's 楽)。
あくまでも個人的主観な感想となりますあしからず。
「食べて」と言われて
ことのはじまりはたまたま伺った某アタマオカシイ書店さん(誉め言葉)で、書籍復刊シリーズとして出されている『シャーロックホームズ家の料理読本(朝日新聞出版)』というご本の有償特典として本文に登場しているカレー味の羊肉スープ「マリガトーニースープ」を、中世ヨーロッパ料理にどっぷり浸っている人からの意見を聞きたい(というか食べて)とご担当者様に言われまして、ありがたくも頂戴しました。
あること自体は前から存じていたんですが、どうも「歴史再現系料理をレトルトパックで販売」に不思議な感覚をもってまして、はてどんな味なのかも知りたかったし、ちょうどよかったといえばよかったかなと思います。
「マリガトーニースープ」って?
そもそも自分は「中世ヨーロッパ料理」の趣味全開な人なんで、他の時代、いうなれば後世のお料理に関してはそこまで頭を突っ込んでいないのでほぼ素人なもんでして、このスープは何?から調べてみました。
なんかつらつら書くのもアレなんで、リンク先ご参照下さいませ(いつもの丸投げ)。
要は「カレー味のする羊肉スープ」なんですが、たぶん使っている羊肉は「マトン(生後2年以上・永久門歯が2本以上生えた羊)」かな?と思うんですが違っていたらスンマセン。現代レシピだと羊肉より鶏肉を使う傾向が多いみたいですね。
「カレー」って書いてあったから…
せっかくなのでお昼ごはんで食べようとめっちゃおなかすかせていざ準備。パッケージがまずカワイイ。レトルト食品にしてはカワイイ。いやカワイイ(3回言った)。
シャーロック・ホームズの助手であるワトソン(ワトスン)さんのお好みスープみたいです。ホームズさんは苦手だったっぽいので、やっぱ独特の匂いとかですかね?
湯せんでも温められますが、レンジでチンでもいけるそうなので作り方通りにチン。ついでに白飯もあっためて、スープカレーとしてめっちゃ美味しく頂きました(スープ単体でもちゃんと食べた)。
おぉ、カレーっぽい&ちょっと独特なスパイシーな香りがよき♪これスパイスの一種である「クミン」を感じるんですが、原材料には書いておらず。ウコンは書いてあったので、それかもしれないですがぐぬぬぬぬ。
「カレー味」と書いているんですが、要の味は「ほぼ辛くない」です。辛いの苦手なんで個人的には嬉しいっすね。むしろ香りの方が印象に残る感じでした。
お肉は当時のレシピにも書いてあった(と思う)羊肉を使っているようで、これもそこまで匂いなどきつくなくて食べやすかったです。マトン好きなんでなおさらテンション爆上がり。チキンコンソメやりんごピューレなども入っているので、比較的マイルドな味に調整している感がありました。
歴史料理はこういったパッケージ化などは物理的にできないことが多いので、こういった形でご提供頂けるのはなかなかないですし、何よりも最初から作らんでいいという理由がありますので、気軽に歴史料理に触れられていいっすね。
原材料チェック
原材料は時代問わず歴史料理では気になる事項なので箱の裏面をチェック。あらミルポワペースト(香味野菜とチキンエキスなどを煮込んでペースト状にしたもの)も入っているんすね。これは美味なはずですワ。レモン果汁などの酸味系調味料も入っているのがいいっすね。
まとめ:めっちゃ美味!
そんなこんなで一気に完食したんですが、端的にとても美味しかったです。お肉も固くなく、柔らかく加工されているのですごく食べやすいっすね。現代のカレーと比べると全然味や食感が違うんですが、ここから少しずつ今のカレー形態に変わっていくのかなー、と思うととても感慨深いものがあります。
もし中世ヨーロッパのご婦人や領主クラスの方々がこれ知ったらたぶんめっちゃ食べると思います。スパイシーな香りが大好きでしたしね(でもって辛くない)。
あとすっごく関係ないんですが、試食の際にたまたま残っていたきゅうりの浅漬けと一緒に食べたら突き抜けるほどよく合ったので、ご自宅にあればご一緒にゼヒ(歴史料理とかそういうの完全ぶち壊しでスンマセン)。
こちらのレトルトパッケージは現在ご本とセットでご提供していますが、ゆくゆくは単品でも出すかも?と仰っていたので、機会がありましたらぜひ一度召し上がってみて下さい。自分はリピートで買いますね(保存食にもできるし)。
「カレーって書いてあるのに辛さがなーい!」というご意見もあるかもしれませんが、それが古から在りし歴史料理。時には割り切りも大事っす。大変にご馳走さまでした。
最後までご一読頂き、有難うございました(^-^)。
(このシリーズ、めっちゃ楽だからまたどこかでやろう…)
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