古代レリーフは語る
「MOTHER」で引用した成長記録ノートは3才くらいで記入は終わっており残りのページは白紙だったのだが、読みながらパラパラめくっているとメモ用紙が1枚、ひらりと落ちてきた。
日付はぼくが小学1、2年のころ。
そこには
と書かれていた。何年も前に書き終わって、あまり見返すこともなく恐らく荷物の奥へしまい込んでいたノートに。
ぼく自身は全く覚えていないが、その話自体はぼくがそっけない態度を取ると母から何度も聞かされていた話だった。
生まれた子供が歩き出したり喋り始めたり。それらは確かに初めてのことだし記録に残すのもわかるけど、ぼくがココアを作ったのが母にとってはそれらと並ぶくらいの出来事だったのか、とぼく自身が覚えていないのが残念なのと同時に、数年前に使ってたノートを引っ張り出して追記するという資料の整理整頓・管理能力に驚いた。