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『カラスのいいぶん 人と生きることをえらんだ鳥』

いちばん身近な鳥であるカラス。
ごみを散らかす、うるさい、黒くて大きくて怖い…。
でも、カラスにも言いたいことがあるみたいです。
なわばりあらそいのきびしさ、子育ての苦労など、
実は知られていないカラスの生活をほりさげます。

嶋田さんがカラスの生態を学んだり、実際に観察した様子が描かれている本書。読み終えるとなぜかカラスが好きになる不思議な本です。
それくらいカラスの生態は過酷であり、合理的であり、魅力的です。

ハシブトガラスのいいぶんをきく、それがわたしの出発点でしたが、ちえをしぼり、せいいっぱい都会で生きるすがたをクロスケたちに見せてもらいました。
ひとが自分たちのつごうをおしとおすのではなく、すこしゆずれば、ともに生きることができるのではないかと思うのです。

『カラスのいいぶん』あとがきより

相手の立場に立つことは人間同士でなくても効果的。
カラスの魅力をぜひ味わってみてください。

嶋田泰子・作 岡本順・絵
ページ数:135ページ
対象年齢:3年生から
全国学校図書館協議会選定
2021青少年読書感想文全国コンクール 課題図書

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