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『わらってよ ピッコ』
公園で眠たそうなロバたちに交じって子どもたちを引くポニーのピッコ。
いつもなんだか悲しそう。
アルフレッドとジーナの兄妹はピッコを元気づけようと試行錯誤します。
美味しいものをあげてみたり、絵本を読んで聞かせたり。
ピッコとやり取りを続ける中で、アルフレッドはどうしたらピッコが元気になるか、分かったような気がします。
お小遣いを握りしめ、今日もピッコのために出発です!
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幼いふたりの兄妹があれこれ思いつく限りのことをピッコにしてあげます。
その健気な様子と、ピッコの「ちがうんだよなぁ…」のコントラストがユーモラスです。たくさんトライアンドエラーして、その間にだんだんピッコのことが分かるようになってきて、ついにふたりは最後の作戦に出ます。
細い線、優しい色合い、そしてつぶらな瞳。
可愛らしいだけでなく、仕草や表情が豊かに描かれ、臨場感があります。
公園が気持ち良いこの季節にお勧めの一冊です。
ルイス・スロボドキン・作
こみやゆう・訳
ページ数:32ページ
対象年齢:年長さんから
2022年10月