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『ぼくのなまえは へいたろう』

自分の名前が好きではない“へいたろう”。
ぼくの名前なのにどうして僕が決められないの?おかしいよ!
改名のこと、他の国の名付け文化、人気の名前の変化など…名前にまつわることを知っていくなかで、両親に自分の名前のことを聞いてみることに。
へいたろうくんは、自分の名前とどう向き合うのでしょうか。

自分が違う名前だったら…と、誰しも一度は考えたことがあるもの。
人によっては死活問題。名前とは一生のお付き合い。
読み進める中で、子どもが悪魔に悪さをされないように、わざと変な幼名をつける民族がいることを初めて知りました。名付けは生まれたばかりの命への最初のプレゼントなので、様々な想いや願いが込められますね。
「名は体を表す」とはよく言ったもので、呼び方はその人の人格と深く関係する、という認識は世界共通のようです。
へいたろうのお母さんもこんな風に言います。

いまでは、へいちゃんとなまえとは、合体しちゃったんじゃないかしら。へいちゃんのことが大すきなように、『へいたろう』っていうなまえも、大すきです。

へいたろうのお母さん

そして、お父さんのこのセリフ。

なまえをかえることはできないけど、なまえのほうが、かわることがあるよ。イヤなやつのなまえは、イヤなかんじがするけど、かっこいい人のなまえなら、かっこよく聞こえるからね。

へいたろうのお父さん

なんてすてき!
こうしてへいたろうは、自分の名前をかっこよく育てていくことにするのです。自分の名前が宝物になると、人生いっそう楽しいはず。

ものがたり全体の構成がどことなくEテレの『アイラブみー』を感じます。
 
ちなみに、私は我が子の名前を付ける際、大好きな漢字の中から選びました。ネットで悪戯に検索した画数占いだとそこまで良くないようですが、そもそもこの画数占い自体300種類くらいあるらしく、じゃあ、まあ、300のうちどれかでは超良い結果が出るだろうなあはは、くらいに考えています。
我が子が、いつか自分の名前を好きだと思ってくれたら嬉しいですね。

灰島かり・文 殿内真帆・絵
ページ数:28ページ
対象年齢:小学低学年から
2018年6月

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