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我が家の絵本棚📚

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年間300冊以上児童書を読む中で、素敵!と思った本をご紹介します。
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2024年9月の記事一覧

『わすれていいから』

はじめておれがこの家にきたとき、 生まれたばかりのおまえがいた。 ここは、おれたちのなわばり。 おれがどんどん大きくなって、おまえはゆっくり大きくなった。 お気に入りの場所も、遊びも、ご飯の時間も一緒。 嬉しい時も、悲しい時も、おれはそばにいる。 おまえは少しずつ家にいないことが多くなって、 すっかり大きくなった頃……。 成長のスピードは違うけど、”なわばり”は一緒。 どんな時も気持ちの良い距離感で同じ時間を過ごしてきたおれとおまえ。 賢く悟ったおれは言います。 それまで

『すごいぜ ほんの ちからって! モーリスの おうちは ライブラリー』

モーリスは思いついた。 ネズミたちに本を読んで、聞かせて、おびき寄せ、 集まってきたところを食べちゃおう! でもいざ本を読みはじめたら、みんなで一緒に笑い、一緒に泣き、一緒に感動し、一緒にドキドキしているうちに、 ネズミを食べよう、というと気がなくなってしまい…。 ネズミのおかげでマドレーヌと出会い、自分で物語を書くようになる最高のエンディング。 とにかくかわいい! ネコもネズミもかわいいです。 物語には食い意地を凌駕する魅力があることを感じます(大げさ)。 とモーリスは

『サイモンは、ねこである』

百獣の王ライオンを筆頭に、チーター、ピューマ、クロヒョウ、トラの 大型ネコ科動物5匹組が集うところに遭遇した、子ねこのサイモン。 「ぼくたち、似てますね!」 うれしくなったサイモンが言うと、みんな大笑い。 こんな小さくてまるっこい子ねこが俺さまたちと似ているだなんて! といばって言うのですが、よーく見てみると・・・。 全然違うように見えるけど、実は同じところがたくさん! そんな風に相手と自分を認め合う素敵なストーリー。 サイモンが仲間になる展開には、新しさがあります。 絵の

『もし ぼくのかみが あおいろ だったら』

「ねぇママ、僕の髪が青色だったら、ママ、僕のこと好きだった?」 「それじゃあ、もし僕が半分猫で生まれていたらどうだった?  ママって僕のこと好きになった?」 「じゃあね、いつか僕がパパになって、生まれてきた赤ちゃんに障害が  あったら、僕はどうしたらいい?」 長男、長女、ダウン症のある次女の3人の子育てをする母が 長男との実際のやりとりをもとに制作した、英語と日本語で読める一冊。 本当にシンプルで、だけど大切なことがギュッとつまった言葉たち。 完璧な人間などいないからこそ