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我が家の絵本棚📚

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年間300冊以上児童書を読む中で、素敵!と思った本をご紹介します。
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2024年8月の記事一覧

『あしたはきっと』

あしたは きっと 空がみえるよ。 ひょっとすると 青空かも。 あしたは きっと ともだちに あうよ。 ひょっとすると、くじらのせなかに のれるかもね。 きみのいるあしたは、おどろきにみちてる。 だから、どんなことがおこるか、たのしみにしてねむりましょう。 おもいもかけないユニークなあしたが、きっとあなたを、まっているから。 絵本を開くと、たくさんの「あした」の情景が広がります。 どんどんカラフルになる世界。 決して「今日の繰り返し」ではない一度しかない「あした」を こんな風

『ねむれない おうさま』

広い海と高い山をいくつも越えたところに、 カール王という王様が住んでいました。 このところ、カール王はどうしたことか一晩中眠れません。 なんとか王様を眠らせようと知恵をしぼった大臣達は なんと国中の音のするものをどんどん追い出します。 国中は大騒ぎ!王様は眠れるでしょうか? 夜眠ることができない…という悩みはおとなだけのものではないようです。 もっとも、眠れないことを心配したり悩んだりするのはおとなだけかも。 大臣たちの的外れな作戦と、乳母の優しい気持ちのコントラストが、

『おててかいじゅう つみきのまちへ』

ゴロゴロゴロー! ぼくがつみきをつくっていると、 おててかいじゅうグーゴロンがやってきた。 ああ、つみきのまちが、こわされちゃう。 あぶなーい!つみきロケットはっしゃ。 グーゴロンをたおした!と、おもったら… 今度は、おててかいじゅうチョキチョッキンがやってきた!? 登場人物(?)はカラフルなつみきと ”手” のみ。 いろんなものに見立てて遊んでいる様子がダイナミックに描かれます。 あの手この手で守ったり、壊したり。 大きな手と小さな手のハイタッチで終わるラストは、 ふたり

『いのちの水』

「いのちの水」はなぜ自由に飲めなくなったのだろう? 昔々、誰もが飲める「いのちの水」の泉がありました。 しかし、その水に感謝するために建てたはずの記念碑や礼拝堂は、 当初の思いを越えてどんどん大きくなり、やがて、泉がどこにあるのか分からなくなってしまいました。 また、泉を管理する特別な人たちが現れ、その水をいつ、誰が、どのように飲めるのか、意見の相違が生じてしまいます。 カナダ人神学者トム・ハーパーが遺した痛烈な寓話を、幻想的で美しい消しゴム版画が彩ります。 とてもとてもマ