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我が家の絵本棚📚

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年間300冊以上児童書を読む中で、素敵!と思った本をご紹介します。
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2024年5月の記事一覧

『きょうのおやつは?』

きょうのおやつは? 卵をわって、小麦粉、砂糖、牛乳を入れて…さあ、なにを作るんでしょう。 両側のページの絵が互いに映りこみ、立体的に見える新しいしかけ絵本。 ページに自分の姿も映りこむので、その場にいるような気持ちになります。 我が子がとにかく好きで覚えるほど読んだ本。 5歳からとありますが、2歳頃から十分に楽しめると思います。 他にも同じしかけのシリーズ本で『ふしぎなにじ』や『かがみのサーカス』がありますが、 我が子は『きょうのおやつは?』がダントツ好きでした。 絵本を読

『おたんじょうびのおくりもの』

うさぎのぴょんぴょんは、今日がみみーの誕生日だと思い出しました。 りんごをプレゼントしようと考えますが、どこを探しても見当たりません。 おとなりのメーメおばさんにあげてしまったことを、すっかり忘れていたのです。どうしようかと困っているとメーメおばさんがやってきて…。 『ぐりとぐら』や『かえるのエルタ』など名作でおなじみ、やまわきゆりこさんの描くぴょんぴょんはとてもいきいきとしていて、りんごがあるかも?ないかも!と読んでいるこちらをワクワクドキドキさせてくれます。 特にりんご

『おさるはおさる』

南の島にすむおさるの少年は、友だちも家族もみんなおさる。 ところがある日、カニに耳をはさまれ、取れなくなってしまいます。 自分だけみんなとちがうなんていやだなあ…どうしよう。 おじいちゃんに相談に行くと、おじいちゃんは自分にも同じことがあったと教えてくれて…。 短いことばでぐいぐい引き込んでくれる楽しいお話し。 おじいちゃんの、おじいちゃんの、そのまたおじいちゃんまで、 同じような経験をしている流れに思わず笑ってしまいます。 まわりの人と違うことって、自分はとっても気になり

『だんごむしまつり』

実はいろんな種類がいるだんごむし。 今日はそんなだんごむしのおまつりです。 あんな子もこんな子もみんなで一緒にごろごろまるまってわっしょい。 こんやのおまつりで、一番かがやいただんごむしには、 すばらしいごほうびがあるらしいんだけど…? そんなだんごむしがいるの!? とまずは色とりどりなダンゴムシに驚かされます。 そして話の展開はぎゅんっと命を見つめる方向へ。 調べてみたら、本当にダンゴムシが青くなる病気があるんですね。 一番かがやくってどういうことか、 子どもが考える良い

『パフィン島の灯台守』

児童文学の巨匠マイケルモーパーゴの作品。 『戦火の馬』や『アーニャは、きっと来る』でおなじみですね。 本作も、人種、戦争、いのち、家族、環境など様々な要素を詰め込んだ息もつかせぬ展開で、ますます私たちを惹きつけます。 とはいえ、物語は主人公アランの視点で淡々と語られます。 その中でも灯台守ベンの友だちを信じて待つ心に、こちらも心打たれます。 などなど… どんな境遇にあっても、希望を捨てないベンの力強さ。 そのベンのそばを離れず支えるアラン。 そして築かれる新しい家族。  ベ

『おちびさんじゃないよ』

すらぷりさんのテンプレートを使用して、読書感想文を書いてみました。 ※使用漢字は配当漢字を考慮していません。  わたしは、本を読むことがにがてです。だから、学校からのしゅくだいで読書かんそう文が出たときに少しいやだなと思いました。でもせっかくなので、あまり読んだことがない本を読みたいと思い、としょかんへ行きました。すると『おちびさんじゃないよ』という本がありました。読むのを楽しみにしながら家に帰って、すぐに読みはじめました。  『おちびさんじゃないよ』の主人公は、テンちゃん

『ワニぼうのこいのぼり』

ある日お父さんがこいのぼりを買ってきました。 1匹だとかわいそうだと、2匹追加で買い足します。 ゆらゆらと春風を泳ぐこいのぼりは、なんだかとっても気持ちよさそう。 そこでお父さんは考えた…そしてワニぼうもまねをして…。 ナンセンスが楽しい絵本です。 お父さんからはじまり、町中みんながこいのぼりになるという、内田鱗太郎さんらしいユニークな展開。 我が子は「なんだこれー!」とげらげら笑いながら繰り返し読んでいます。 「5月5日は春風がいちばんおいしい日」というラストがたまらなく

『オタマジャクシの尾はどこへきえた』

ウシガエルの各成長過程をイラストとともに追います。 おたまじゃくしがカエルになるのは知ってるけど、それってどんな風に? 前足はいつ出るの?どこでエラ呼吸が肺呼吸になるの?目は??などなど… 身近な生き物でも考えてみると知らないことばかり。 カエルの成長とその成長を守るために自然に目を向けることが語られます。 大人になってから読む自然科学系児童書の面白いとこ! 私はこの本を読んでいて「薄い皮膚を突き破って前足が出てきます」というあたりで興味が湧いてしまい、Youtubeで検索

『なかよしの犬はどこ?』

ペニーはお父さんと一緒に新しい街へ引っ越してきました。 友達もいなくてさみしい彼女は、庭で一匹の犬と仲良くなります。 それなのに、次の日犬はいなくなってしまい…。 お父さんと一緒に探しまわるうちに、 ペニーはだんだんと街になじんでいきます。 そして、いなくなった犬を通じて、新しいお友達をつくるのです。 誰もがどこかで感じたことのあるひとりぼっち感。 助けてくれたのは可愛いわんこ。という設定があたたかい物語です。 街の人たちがあたたかくペニーとお父さんを迎えてくれている様子が

『まだまだつづきがあるのです』

暑い日にオレンジが枝から落ちます。それが全てのはじまりです。 オレンジに止まっていた蝶が羽ばたき、 蝶に鼻をくすぐられたネズミのくしゃみが止まらなくなり、 ネズミに驚いたロバが暴れだし、 事態は町を巻き込む大騒動へ。 犯人をこらしめろと訴える人々に、かしこい王さまが下した命令とは? まさに「バタフライエフェクト」や「桶屋が儲かる」のストーリー。 小さな出来事がトントン拍子で大事件へと発展します。 水彩の絵がとてもキュートで、特にかしこい王さまの風格はさすがです。 海のはじま

『どうぶついっぱい!ひっぱってだーれだ? Who Am I ?』

ボードブックのしかけ絵本。 「だーれだだれだ、わたしはだれだ?」と言いながらしかけを引っ張ると、色々な動物が出てきます。 我が子が大好きで繰り返し読んでいます。 日本語と英語の対訳なので、 英語の読み聞かせのとっかかりにするのも良いですね。 仕掛けはこちらでご覧ください。 トリスタン・モリ・作 おおはまちひろ・訳 対象年齢:2歳から ページ数:24ページ 2020年11月

『わらってよ ピッコ』

公園で眠たそうなロバたちに交じって子どもたちを引くポニーのピッコ。 いつもなんだか悲しそう。 アルフレッドとジーナの兄妹はピッコを元気づけようと試行錯誤します。 美味しいものをあげてみたり、絵本を読んで聞かせたり。 ピッコとやり取りを続ける中で、アルフレッドはどうしたらピッコが元気になるか、分かったような気がします。 お小遣いを握りしめ、今日もピッコのために出発です! 幼いふたりの兄妹があれこれ思いつく限りのことをピッコにしてあげます。 その健気な様子と、ピッコの「ちがうん

『あなたにぴったりのふくつくります』

森の中にある小さな洋服屋さん。 ことこさんはここで洋服を作っています。 こぶたさんには着替えやすいブラウスとパンツ。 ママはおそろいのワンピース。 うさぎさんには飛び跳ねたときに美しいスカートを。 最後はみんなでことこさんが作った服を着てパーティーです。 それぞれにあった生地を選ぶことこさんのセンスの良さよ! どのお洋服もとっても素敵です。 服を作ってもらった動物たちのいきいきとした姿も印象的。 水彩で描かれる色とりどりな森の様子が愛らしい作品です。 小渕もも・作/絵 ペ