コンピューターがデータを使いこなす土台を作ろう
デジタル化を進めていく上で多くの人がソフトウェアを導入したりして、業務をシステム化すると思います。
それは、データを使って、新しい価値を生もう、だったり、デジタル化する事で、人がやっていた業務をコンピューターに移管して効率化を図ろうといったものになります。
こういったシステム化をするという事はどういう事かというと、要はデータをデータベース化するという事が土台となっています。
そのデータベース化のメリットをシステムを通じて享受しているわけです。
これを理解してデジタル化の企画・推進をすると個々のデータをその時のデータだけではなく、繰り返し利活用出来る宝物に変える事が出来ます。
単純に紙をデジタルファイルにする「デジタル化」
単純にデジタル化を目指した場合、例えば今まで紙で書いていた事をWordやExcelに変更してファイルとして保管するという事になります。
文字情報がデジタルファイルになっている事によりデジタル化していると認識できますが、この状態はデータ利活用が存分に行える状態かと言えば若干違うかなと考えられます。
デジタルファイルの弱点とは
何故、デジタルファイルではデータの利活用が難しいのかというと、デジタルファイルにはコンピューターに業務を任せ、データを取り出す時の弱点がいくつかあり、それをコンピューターの都合に合わせて人が維持管理するのがとても難しいからです。
その弱点は以下になります。
①ファイルの位置が自由に移動出来てしまう
デジタルファイルは人が管理しやすい様に、ディレクトリ構造の中を自由に動かせます。別の会社に送るなど、ファイルのやり取りが出来たりという面ではメリットがあり、その仕組み自体は非常に優れているのですが、ことデータを自動で取り出して利活用に繋げるという面ではデメリットになります。
何故デメリットになるかというと、ファイルの位置が固定出来ない為、データを自動で取り出すのが難しいというところになります。
②ドキュメントファイルは名前が変えられる
デジタルファイルはやはり人が認識しやすいように名前を自由につけられるというメリットがあり、版管理も名前で行う事が多いかと思います。
これも使い方によっては素晴らしい仕組みなのですが、これにより、コンピューターに自動でデータを特定させるという用途で使いたい場合はデメリットになります。
③ドキュメントの中身の位置も変えられてしまう
デジタルファイルでも表計算ソフトなどでは決まったアドレスに文字を入れ、データとして管理出来ますが、これも時代の流れにより、フォーマット等変更したい場合に、データの位置がずれてしまい、コンピュータが正しい位置を認識する事が出来なくなる可能性があります。
では、どうしたらいいのか
デジタルファイルでは、コンピューターがデータを自由に出し入れして管理する土台にするというのが非常に難しいという事が何となく分かった部分もあると思っていただけたかと思いますが、それでは、どういう考え方でデータを集めていけばいいのかという話になるかと思います。
それの一つの答えが以下になります。
「データはコンピュータが分かりやすい格好で保管し、入出力は人が分かりやすい格好で仕立てれば良い」
様は、本当にコンピューターに任せて効率化したかったら、仕組みも人の都合だけを考えて設計せずに、コンピューターに合わせられる部分は合わせましょう。という事ですね。
最初の仕立ては少し面倒になりますが、確実にトータルではメリットが出るはずです。
デジタル化を進める為にはこの「データベース化」をし、「コンピューターと人の業務按分を変えていく」という考え方が必須です。
是非、色々なデータのデータベース化を検討してみましょう。