ウィズコロナでも動画制作を受注するためのガイドライン
こんにちは。
おーとふぉーかす(@sonycameralove)と申します。
大阪で動画クリエイターとして活動しています。
ボクの主な収入源はブログと動画編集です。
コロナウィルス影響化の特需もあって、2020年は4月以降、前年度の売り上げの130%をキープし、今のところ順調に会社を経営できています。
新規事業でライブ配信の業務も取り掛かっている最中で、日々忙しく活動しています。
ただしコロナウィルスによる影響は少なからず受けていて、中でも定期的に発注のあった撮影案件は3月以降ほぼ壊滅状態です。
2019年は撮影案件で150万円程の売り上げがありましたが、このままだと2020年は70%以上減少する勢いです。
では私の周りの会社の状況を可能な限りでお話します。
付き合いのある映像制作会社は私以上にダメージを受けているところが大半です。
特に撮影だけを請けていたフリーランスのカメラマンさんは収入が全くなくなって、給付金と補助金でなんとか食いつないでいるという方も意外と少なくありません。
ところが一方で、フリーのエディターさん、特に web向け動画の編集をしている方は忙しくしている方が多いです。
これは感染予防の自粛のおかげで、ネット動画の視聴時間が全体的に高まっていることが理由です。
この流れは以前からありましたが、コロナ禍でますますこの傾向が進みそうです。
さて、話は変わります。
過去に私が作成したnoteでは、私がとり行っている映像制作の受注方法について解説してきました。
多くの動画クリエイターさんに読んでいただき、ご活用いただけたと自負しておりますが、今多くの方がコロナウィルスの環境下で新規の仕事を獲得するのに苦戦しているのではないでしょうか。
対面の打合せができないというのは仕事を受注する上で大きな足かせです。
また、壊滅的なダメージを受けている業界もあり、継続的に発注してくれていた会社からの仕事が途絶えてしまった方もおられると思います。
新型コロナウィルスに対するワクチンの開発・支給の話がようやく海外で出始めましたが、世界全体でこの騒動が終息するにはまだまだ先の話です。
それに加えて消費増税や米中関係の冷え込みの影響で日本国内の景気は再び後退しつつあります。
もし
今はまだ仕事がある。だけど、そのうち完全になくなってしまうのではないか?
と不安に感じているなら、今すぐ動くべきでしょう。
でも、このひどい状況の中で、どうすれば映像制作の仕事を受注していけるのでしょうか?
最善の方法は何でしょうか?
ここでは
「ウィズコロナ時代でも動画制作を受注するためのガイドライン」
というテーマで
コロナウィルスが蔓延する環境下に合わせた映像制作の仕事を受注するための方法を解説しようと思います。
結論を先に言うと
ネットで問い合わせ → 会議アプリで打合せ → 受注・製作開始
という流れが定番となり、コロナが終息した後も元に戻ることはないと思います。
このnoteでは
✅映像業界で落ち込んでいく会社・ジャンル
✅映像業界で伸びていく会社・ジャンル
✅ウィズコロナ時代に映像業界でサバイバルする3つのポイント
以上のテーマで、これから仕事を受注するための方法を解説します。
そして
自粛時に仕事を受注した方法・ジャンル
対面をなるべく避けて仕事を獲得する手順
を、私の実例も含めて解説します。
中には絶賛活用中の手法もあるので、読んで下さった方はぜひマネしていただき、twitterで意見や感想もいただけますでしょうか。
(今後のnote執筆の励みにします)
それでは始めましょう!
死にゆく業界と活性化する業界を見極めろ
まずはこの数か月で起きた、気になった動きをざっと紹介してみますね。
世界的に有名な投資家のウォーレン・バフェットを会長とする投資会社 バークシャー・ハザウェイが、保有していた米航空株を全て売却したと明かしました。
■航空株すべて売却「乗客戻らない」
バフェット氏は米国経済の明るい将来を信じる一方、冷徹な投資家の顔もみせた。株主総会ではデルタ航空など保有していた米大手エアライン4社の株式をすべて売却したと明かした。エアライン株はバフェット氏の「お気に入り銘柄」として知られていただけに驚きが広がり、株主からの質問も集中した。
コロナウィルス自粛によって一番ダメージを被っているのが旅行業と外食産業であるのは言うまでもありませんよね。
このnoteを書いている時点で、政府の「Go to キャンペーン」の良し悪しをメディアが毎日騒ぎ立てていました。
大物政治家が旅行業協会の会長だから、真っ先に補助金が施行されたという話もありますが..
私が住んでいる大阪では外国人の旅行客が激減したために、中心街も明らかに寂れてきており、素人目でも政府が補助金で支援しないとあっという間にシャッター街になりそうなのが容易に想像できます。
また、アパレル業界も業績悪化が目立ち、レナウンといった名門企業の子会社も資金繰りに窮し、自己破産申請。
おっさんの私でも知ってるレディースブランド ZARAは2021年にかけて1200店舗を閉店すると発表しています。
一体何人が解雇されるのでしょうか..
今後
✅自粛によって売り上げが激減した会社
✅中国のサプライチェーンに依存していた会社
から順番に
関連会社・子会社の倒産、売却
親会社の倒産
が始まります。
このような動きは映像制作者にとって対岸の火事ではありません。
note「【副業は読むの禁止】無理なく動画編集の仕事を受注するためのガイドライン」で
映像制作費は発注する側の会社にとって
「広告費」である
と解説したことがありますが、景気が悪くなるとすぐに予算が縮小されるのが広告費であり、ひいては映像制作費と言えるでしょう。
そこで映像制作者は、常に広告費が潤沢にある「調子のイイ業界・会社」をかぎ分けるといった、社会のトレンドを読むスキルを養うことが重要です。
映像業界で落ち込んでいく会社・ジャンル
それでは映像界隈でコロナの影響を真っ先に受けたジャンルを挙げてみましょう。
・セミナー
・結婚式
・テレビのロケ
・学校行事
・企業イベント(リクルート・株主総会等)
・店舗のプロモーション
三密を防ぐ理由でこれらのジャンルは真っ先に縮小となりました。
また、実店舗の売り上げがメインとなる企業からの発注も減っています。
例年3月は映像を生業としている方々の繁忙期ですが、コロナ禍によって多くの仕事が消し飛んだのではないでしょうか。
株主総会等の大企業のイベントは、開催しないわけにはいかない理由があるので、なんだかんだ距離をとりながら実施されていますが、そもそも縮小傾向であった結婚式の映像制作はコロナ終息後もすぐには回復できないでしょうし、セミナーは今後インターネットライブ配信で開催される流れが一気に加速すると思います。
もしこのジャンルからの収入が大半を占めていたのなら、そろそろ方向転換しないと収入減はまず避けられないでしょう。
映像業界で伸びていく会社・ジャンル
一方、コロナの影響で時価総額が5~10倍増えた企業も数多く、生活必需品を扱うドラッグストアやスーパー、通販事業、家電、ゲームなど巣ごもり消費に関係する業種が一気に業績を伸ばしています。
クライアントにこのような業種が含まれていれば予算・報酬アップ・新規案件受注の交渉がかなり成功しやすいでしょう。
中でもテレワーク・リモートに関連する業種の需要が高まっており、ライブ配信業務の需要が増加しているのは映像業界にいる方ならヒシヒシと感じていると思います。
私もここ数か月はライブ配信用の機材を導入してライブハウス・セミナーのライブ配信業務を受注しています。
Blackmagic Design のライブ配信用スイッチャー ATEM mini シリーズが大人気で手に入りにくくなっており、発売から半年経過しているにもかかわらず、入荷まで1~2か月待ちとなっています。
このような状況もライブ配信需要の増加を裏付けていると言えます。
実は最新のライブ配信機材があれば素人でも簡単にライブ配信ができるため、業務としてやるとしても値崩れするのが早そうなのは否定できません。
しかし、どんなジャンルでも「プロにすべて任せたい」と考えるお客さんは必ず一定数いるので、早めに機材をそろえてノウハウと実績を蓄え、地域ナンバーワンのポジションをとりにいく気概がある方にはオススメのジャンルです。
ちなみにテレワーク推進や非対面型ビジネスモデルへの転換に関する事業は、国からの補助金の対象にもなっているので、資金も準備しやすいというメリットもあることを付け加えておきます。
YouTubeの動画編集者や配信者はチャンス
また副業系の動画編集ではビジネス系ユーチューバーの動画制作が人気ですが、コロナ禍によってEラーニング動画はますます需要が高まると思います。
副業で動画編集に取り組んでいる方は本業の兼ね合いもあって、大っぴらに営業活動ができないかもしれませんが、Eラーニング動画をこれから作りたいと考えている専門家や先生は山ほどいるので、営業先を変えるだけで収入が倍増する可能性が非常に高いです。
また、今後は企業の採用活動もどんどんオンライン化が進むはずです。
✅2020年コロナ以降の採用動画の事例
・企業紹介動画|日立ハイテクソリューションズ
・新卒採用 座談会動画|株式会社ローカス
採用動画はこれまでイメージ映像と社員のインタビューを織り交ぜたPR動画を制作するのが定番でしたが、これからはインターネットライブ配信で説明会を行い、面接もweb会議アプリで行う企業も増えるでしょう。
そこで採用活動に動画を取り入れたいと考える中小企業向けに、動画制作とライブ配信の運用をセットで実施するサービスはとても喜ばれるでしょうし、単価も高く継続的な案件になりやすいと思います。
ライブ配信なら説明会の会場の準備や費用を抑えることができるので、その分予算を回してもらいやすいのではないでしょうか。
2020年は一時的に求人が減っていますが、終息後はコロナの影響でむしろ売り上げを伸ばした企業から先に採用活動を行うはずです。
ライブ配信やweb用動画は、YouTubeの動画制作やライブ配信で得たノウハウをそのまま活用することができます。
今はまだ仕事がある動画編集者さんも、YouTubeの動画編集がいつか飽和することを想定して、それ以外の収益の柱を作ることをおススメします。
コロナで仕事を失った制作会社の特徴
コロナ自粛で仕事が激減したクリエイター、映像制作会社は、技術的・能力的に問題があったわけではありません。
ただ単純に
コロナの影響をモロに受けた取引先の仕事しかやっていなかった
会社や個人です。
映像の仕事は制作の時間や手間がかかることもあり、お客さんを新規に獲得するためのリソースを割くのが非常に難しい業種と言えます。
その反面、一度取引した会社から継続的に仕事を依頼してもらえやすい業種です。
このためか「継続案件」は動画クリエイターにとって非常に嬉しく、喉から手が出るほど欲しいと考えてしまうかもしれません。
継続的に仕事をもらえれば、生活が安定するし営業をする手間も省けますからね。
しかし継続案件には
✅制作に没頭してしまう
✅新規の仕事を獲得しようとする意欲がなくなる
✅継続案件の収入に依存してしまう
というリスクがあります。
これに気付かず、収入源の分散や新規獲得のリソースをいっさい確保せずにやり過ごしてしまっていると、運よく今は仕事がある方も、ちょっとした変化ですべてを失ってしまうかもしれません。
ウィズコロナでも映像制作で生き抜くための3つのポイント
国内・海外を含めた経済紙や経済専門家の発信をざっと見わたしても、コロナ終息後の日本国内の経済を楽観視している文脈は皆無です。
このため私たち動画クリエイターもこれから数年は心を引き締めて、想定できるリスクを回避するための準備に徹する必要があります。
そこで私から提案したい3つのポイントがあります。
1.取引先を絞らない
2.新規獲得の種を常に植え続ける
3.収入を細分化する
私はここ数年アフィリエイトと動画編集を軸に収入を得ていることもあって、インフルエンサーやブロガー、ユーチューバーの方たちの発信を常日頃からチェックしています。
そこで思うのは、ネットビジネスに取り組んでいる人はやはり不景気に強いという点です。
例えばアフィリエイトはgoogleが定期的に行う検索アルゴリズムのアップデートで検索順位が変動し、それまで得ていた収入が突然限りなくゼロになる。といったことがよく起きます。(フツーに起きます)
なのでアフィリエイターやインフルエンサーは、いつか収入がゼロになってしまうかもしれない、と常に新しいサイトやサービスを立ち上げてコンテンツを制作し、次々に種を植え続けます。
また、人気のSNSや新しいプラットフォームを使えば収入が増える傾向があるため、積極的に乗りかかることで集客源・収入源も分散されます。
ひとつの取引先に執着せず、その場その場で売り上げを伸ばしやすいものを優先的に注力して収入を上げていきます。
また生活水準を上げない(上げられない)ので資金が残るため、それを株式や不動産の投資に回すというサイクルが生まれやすいです。
ここまで話すとネットビジネスを勧めているように聞こえるかもしれませんが(汗)
他のビジネスの良いところは積極的に取り入れたほうが良いと思います。
私は、これからは不安定を前提にしたビジネスのやり方が必勝パターンになると思っています。
動画制作は没頭すると際限なく時間がかかります。こだわると終わりがありません。
クリエイターは作業に没頭しているときほど見えなくなっているものが多いです。
忙殺されてはいけません。
特に限られた業界・会社からの受注だけになっているときは危機感を感じましょう。
取引先の仕事をしている傍らで、常にその仕事がなくなっても困らない準備をしましょう。
時には継続案件に期限を決める勇気も必要です。
明日の種の植え方
今自分の目の前にある仕事に誠実に取り組みながら、2年後、3年後も余裕をもって仕事に取り組めるよう準備に取り掛かりましょう。
私たち動画クリエイターがとりあえず始められる準備は
✅空いた時間に制作実績をまとめてポートフォリオを作る
✅自分のビジネスサイトを作る
✅集客の入り口を作る
YouTubeアカウントを育てる。ブログを書く。..etc
✅新しい機材を買って次の仕事に備える
✅動画編集の教本や教材を買ってスキルを養う
が挙げられます。
まずこの中でお勧めなのは「自分のビジネスサイトを作る」です。
YouTubeの動画編集代行の仕事を獲得するなら、SNS経由でも受注できなくはありませんが、単価の高い動画制作を受注するにはビジネスサイトが欠かせません。
副業で動画編集している方は、勤めている会社にバレるとまずいのでビジネスサイトは作れないと考えているかもしれませんが、身バレせずにビジネスサイトを立ち上げる方法があります。
ちなみに私も副業から始め、ビジネスサイトで受注していました。
ビジネスサイトから仕事を受注する手順を
で解説したので、興味がある方は読んでみてください。
次にお勧めなのが「新しい機材を買って次の仕事に備える」です。
撮影機材を用意すれば動画編集で稼げる可能性は大きく広がります。
私はいろんな映像制作会社の経営者と出会いましたが、会社を拡大できている社長の多くは
「新しい機材に投資するのがとにかく好き」な方が多いです。
彼らから創業当時、貯金を全部はたいて機材を揃えて家族を困らせたという逸話を頻繁に聞きます。
レンタルを活用すれば機材は買わなくても良いという考え方もありますが、やっぱり最新機材を買うと手っ取り早く差別化ができ、他のライバルと一気に差をつけることができます。
私も1件1,000円の動画編集代行の副業から始めたので、お金がないのに機材を買う辛さはよく分かりますが、キツい時ほど投資をしましょう。
まだ動画編集を初めて間もない方は、動画編集の教本を買い、講座を受けるのも立派な投資です。
恐怖を感じるときほど、どんどん自分に投資しましょう。
私は毎年100万円ほど機材を買っているので(買いすぎ)
どんな順番で何を買っていけば、効率よく低単価の案件から抜け出せるか分かってきました。
このnoteでは、低単価案件から抜け出すための機材の購入手順も解説したので、良かったら合わせて読んでみてください
まとめ
こんな感じです!
ここでまとめます。
コロナウィルスのせいで、これまで力(広告予算)を持っていた企業の勢力図がガラっと変わりました。
そこで動画クリエイターのなすべきことは
✅伸びている業界やジャンルに飛び込んでいく
✅取引先を一つに絞らず、常に新規獲得の準備をする
✅収入源を細分化し、再投資する
となります。
収入の源泉が分散されれば
「これがなくなったらどうしよう..」
という不安が和らぎます。
また生活水準をなるべく上げないようにして、余ったお金は自分やビジネスに投資し続けましょう。
たとえ収穫するのは2年後、3年後になったとしても明るい未来を信じることができれば、今頑張れるはずです。
それでは長々とお読みいただき誠にありがとうございました!
このnoteの感想などありましたらtwitterでリツイートする感じで絡んでいただければボクも嬉しいです。
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