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親友と恋人どちらが大事。映画「ショーン・オブ・ザ・デッド」

公  開:2004年(日本劇場公開 2019年)
監  督: エドガー・ライト
上映時間:99分
ジャンル:コメディ/ゾンビ

ゾンビ映画というのは、それこそ無数にあります。

ジョージ・A・ロメロ監督による「ゾンビ」からはじまり、膨大な数のゾンビ映画があるわけですが、その中にありながら、コメディゾンビ映画として、圧倒的に面白い作品が「ショーン・オブ・ザ・デッド」となっています。

さて皆さん、もしも、ゾンビが発生したら、どこに行きたいでしょうか。

ロメロ監督作品がゾンビ映画を確立させた「ゾンビ(Dawn of the dead)」は、世界が崩壊するようなゾンビ大量発生事件があったときに、やっぱり、ショッピングモールにいけばなんとかなるんじゃないか、というところが暗に示されているのが面白かったりします。

そして、そんなシチュエーションがイギリスで発生したとしたら、どこがアメリカでいうところのショッピングモールに相当するでしょうか。

そう、パブ(飲み屋)しかないっ
という発想が「ショーン・オブ・ザ・デッド」なっています。

また、本作品はブロマンスものにもなっておりまして、子供のころからの大親友がいるせいで、恋人と全然発展しない主人公のショーンが、ゾンビ事件を通じて成長し、全てを解決させるラストにもっていく、というのも面白いところです。

主人公を演じるサイモン・ペッグと、ニック・フロストのコンビが実にいい感じなのが特徴となっていまして、次回作の「ホットファズ 俺たちスーパーポリスメン」もいい感じですし、監督は異なりますが「宇宙人ポール」でも二人が主演となりつつ、宇宙人との交流を描く作品として素晴らしいものとなっています。

仲がいい二人の男がやるダメっぷりも面白いのに、それにゾンビ要素を付け加える化学反応が面白いのです。

また、物語の冒頭で、サイモン・ペッグ演じる主人公が、ゾンビ事件で大変なことになっているのに、まったく気づいていないのも面白いです。

テレビでニュースが流れていても見ない。
店の中が血まみれになっていても気づかないで、普通にジュースやアイスを買って帰る。

コメディだからというのもありますが、人間って案外こういうものかもな、と思わせるのもいい感じです。

あと、イギリスですので、ゾンビを倒すときには、クリケットのラケットというのも、お国柄が感じられるところです。

ゾンビ映画であり、ブロマンス映画という面白さ。

間違いなく面白い作品の一つですので、もしまだ見たことにない人がいれば、見てもらいたい作品です。

悪ふざけがすぎるのですが、それも併せて、いい感じ、なのです。

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