ゴシックホラー系が好きな人は、きっと好き。「アダムス・ファミリー」
公 開:1991年
監 督: バリー・ソネンフェルド
上映時間:100分
ジャンル:ホラー/コメディ
見どころ:演劇での血の量
喪服と見間違うような黒い服と、お化けがでてきそうな雰囲気。
太陽の光より、月の満ち欠けのほうに魅力を感じてしまう方なら、間違いなくはまる作品が「アダムス・ファミリー」となっています。
手だけが動いているハンドなる生物?は、愛玩動物的なかわいらしさを持ちつつ、主人であるゴメスとチェスをさしたりもできますし、家族と敵対するものが現れれば勇敢に戦いもします。
フランケンシュタインを思わせる大男や、常にミステリアスな雰囲気を持つ美魔女。
価値観は、陽キャとは真逆にもかかわらず、なんだかすごく楽しそうです。
そんな一家の大黒柱であるゴメスの悩みは、失踪してしまった兄フェスタ―。
降霊術を行って兄を探そうとしているのですが、成果は上がりません。
「アダムス・ファミリー」は、とんでも一家が、価値観を覆してくれるところに面白さがあります。
苦痛を喜びと感じ、殺人すら楽しんでしまう。
それは、自分自身の死についても同じ。
生とは真逆でありながら、生き生きとしている人たちが描かれているのですが、いなくなったと思っていた兄と瓜二つの詐欺師がやってくるところから物語は、いい感じの化学反応を起こします。
本作品の魅力は、弟を殺そうとする姉や、平気で人にナイフを投げたりする人たちにも関わらず、なんだか優しさを感じるところにもあるでしょう。
子供を支配しようとする母親よりも、奇妙で不気味にも関わらず、価値観が合うアダムス家に魅力を感じる詐欺師の息子。
話の内容は無茶苦茶に見えますが、さげすまれてきた人間にも居場所があると教えてくれる作品です。
書くまでもありませんが、まったく怖い話ではありません。