アイス・ロード(原題:The Ice Road)
総合:★★★★☆
┝構成 :★★★★★
┝演出 :★★★★★
┝映像 :★★★★☆
┝音楽 :★★★☆☆
└独創性:★★★☆☆
ー基本情報ー
監督: ジョナサン・ヘンズリー
出演者: リーアム・ニーソン、ローレンス・フィッシュバーンなど
製作年: 2021年
★おすすめポイント★
①未だに老いを感じさせないリーアム・ニーソンのアクション
②見応えのあるアイス・ロードでの走行
③程よいアクション、キャラ、サスペンスで安心感満載
▼あらすじ
カナダ北部のダイヤモンド鉱山でメタンガスが爆発!
坑道が崩れ落ち、26人の作業員たちが地下に閉じ込められてしまった!酸素が切れるまで30時間、それまでに救出に必要な抗口装置を取り寄せなければならない。バカでかい装置の輸送は飛行機にも大型ヘリにもムリ、トラックにしかできないと判明する。しかも、4月になった今は閉鎖されている最短コース、氷の道〈アイス・ロード〉を通らなければ間に合わない。
そんな神にも難しい〈死のミッション〉を空軍から依頼された、運輸会社の経営者ジム・ゴールデンロッド(ローレンス・フィッシュバーン)のもとに、トラックドライバーたちが集められる。(以下省略)
(公式サイトより)
▼構成
勇敢なドライバーが鉱山に閉じ込められた安否不明の従業員を救うために危険なアイス・ロードを渡っていくアドベンチャー要素、事故の裏側には権力者の腐敗な部分が隠れているサスペンス要素、そしてそれぞれのキャラクターにそれぞれのストーリーがあるというヒューマンドラマな要素が詰まっている。当然ながら、リーアム・ニーソンの老いを感じさせないアクションも見所だ。
▼演出
アイス・ロードは文字通り氷の道。その道をトラックで走るのだが。動くと振動で氷が砕け、止まったら重量で氷が砕けるという常に危険と隣り合わせ。氷がいつ壊れてもおかしくない瞬間がハラハラして、見応えがある。一方、鉱山に閉じ込められた作業員達は事故の原因を探ると権力者の陰謀を知り、こちらの場面でもどのように展開が進むのかが見所。いいタイミングで両方の場面を見せる編集の良さに天晴だ。そしてリーアム・ニーソンのアクション。70歳目前だが、まだまだ動ける。氷の上でのアクションは観客の心を掴む勢いだ。彼のアクションは大いに評価されてもいいと思う。
▼キャラ
緊張感を与える場面がありつつも、リーアム・ニーソン演じるマイクとマーカス・トーマス演じるガーティの兄弟からは哀愁を感じてしまう。この兄弟はイラク戦争の帰還兵だが、ガーティは失語症を患い、マイクと一緒に職を転々としている。エンターテイメント満載のスタントだけでなく、失語症を患っている人がどうやって過ごしているのかをこのキャラを通して教えてくれた。ローレンス・フィッシュバーンの早期退場は非常に残念だった。
▼その他
エンディングが予想しやすい作品かもしれないが、安定している作品だと言える。個人的に退屈しなかったし、分かりやすい作品だからこそ無駄に考えることなく鑑賞できる作品だ。リーアム・ニーソンは好きな役者なので、劇場で彼の新作が見ることができて本当に良かったと思っている。来年もまた新作が出るのでそれも楽しみだ。
▼この作品が好きな人へのおすすめ作品
本作のサスペンス性の基になったのは、
→恐怖の報酬(原題:Le Salaire de la peur)(1953)
本作のドラマの基になったのは、
→二十日鼠と人間(原題:Of Mice and Men)(1992)
リーアム・ニーソンのアクション作品といえば、
→96時間(原題:Taken)(2008)
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