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映画評『カード・カウンター』(ポール・シャレイダー監督)/退役軍人とギャンブラー映画の最前線
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2023年初夏、ついにポール・シュレイダー監督の新作がやってきた。
ポール・シュレイダーといえば、マーティン・スコセッシ監督『タクシー・ドライバー』『レイジング・ブル』などの脚本を務めた人。
脚本家として世界的に知名度が上がったが、最近はもっぱら映画監督業で凄まじい作品を連発している。
最近では、2019年公開の監督作『魂のゆくえ』が、精神を病んでいくイーサン・ホークの名演もあり素晴らしかった。(あの浮遊カット、忘れられない!)。Blu-rayも買ったけど気軽には観返せないヘビーな1作だ。
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正直なところ、わたしは世界的な巨匠とされるマーティン・スコセッシより、ポール・シュレイダーの方が監督として好きだ。
物語が進むにつれて、主人公の精神が凝縮された結晶のようになり、それでいて深みがグググっと増す。
そして待ちかまえるクライマックスの暴発。
あのどん詰まり感が好きなのだ。
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