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Photo by
inagakijunya
人生は祭りだ?!~南米駐在記~vol.3
前回までのおさらい
大学でスペイン語を専攻しながら、
それをひた隠して
仕事をしていた私。
しかし、平穏な暮らしが
上司の一言で崩れ去る。
突然の、
南米コロンビアへの出向命令。
調べれば調べるほど、
不安に慄く私に
一体どんな試練が
待ち受けているのか。
オフィスに立ち尽くす私。
戦時中の赤紙招集のような
上司からの出向宣告。
まるで私の周りだけ
時間が止まったように感じた。
やけに喉が渇く。
フワフワとした、浮遊感。
今思おうと、あの時、
上司はやけにニヤニヤしていた。
![](https://assets.st-note.com/img/1644288279759-sSxHcHiLnp.png?width=1200)
あの野郎、知っていたな。
これから私が行くであろう
国のことを。
そして腹の中で
嘲笑っていたに違いない。
ふつふつと湧いてくる、
殺意を抑える。
そして、私は固く誓った。
いつか「千年殺し」を
お見舞いしてやろうと。
![](https://assets.st-note.com/img/1644288322382-m30IQ3B0Yb.png?width=1200)
注
「千年殺し」とは、古来伝わる、
暗殺武術である。
人さし指、中指を立てた状態で、
両手で印を組み、
そっと背後に忍び寄り
一気に急所(〇門)に突き刺す。
刺されたものは、
息することすら難しい程の
苦痛に見舞われ、
歩行すら困難となる。
しかしながら、
刺す位置を誤ると、
自らの指を負傷する危険もある、
まさにもろ刃の剣である。
あぁ、おそろしや。
続く