不甲斐ない俺を支えてくれた君
俺は3年前に起業に失敗して多額の借金を背負ってしまった。
それでも、何も言わずについてきてくれる妻がいた、俺は感謝しかなかった
今は地道に仕事をして少しずつ返していってる途中だ。
??:パート行ってくるね!
〇〇:友梨奈、今日は混んでるからバスでいくのはやめろ、外にタクシー呼んどいたから
友梨奈:今すぐキャンセルして、贅沢すぎるでしょ!しかも私バス停まで歩く時間結構気に入ってるんだよね〜
友梨奈は俺が多額の借金を抱えてから、贅沢なものが嫌いになってしまった。
その日の夜...
〇〇:ただいまー
友梨奈:おかえり!今日は〇〇が好きなトンカツだよ
〇〇:やったー!
夕飯の準備が終わり...
友梨奈:じゃあ食べよっか
〇〇:ちょっと待ってよ、友梨奈も一緒にトンカツ食べようよ
友梨奈:私肉アレルギーなんだよね
〇〇:おいおい、初耳だぞ
友梨奈:言ってなかったからね
〇〇:しかも、その友梨奈が食べようとしてるおかず3日前のだろ?多分腐ってるぞ
友梨奈:何を言う、さっき匂い嗅いだけどまだ全然行けるから
俺が多額の借金を背負ってから友梨奈は人が変わったかのようだった
ある日...
俺は友梨奈に黙ってある計画を考えていた。
〇〇:(俺は友梨奈に黙って車を買った)
そして...
友梨奈:ただいまー...ってこの車どうしたの?
〇〇:車買ったんだ...
友梨奈:はぁ?なんで相談無しに買うの?
〇〇:30万位で売ってたからさ、これで友梨奈もバスも電車も使わなくて済むでしょ?
友梨奈:・・・
〇〇:毎日職場まで送るから怒んないで...ねっ?
友梨奈:もう、調子がいいんだから(笑)
友梨奈:ほらわかったから晩御飯にするよ!今日は〇〇の大好きな唐揚げ作るからね。
〇〇:ご飯も作らなくていいよ、もうお店予約してるから
友梨奈:えっ?
〇〇:はい、新車に乗った乗った!
友梨奈:ちょっとちょっと
〇〇:じゃあ出発しますよ!
友梨奈:どこ行くの?
〇〇:内緒!
そして...
あるお店に着いた...
ガラガラ...
店員:いらっしゃいませ〜、2名様ですか?
〇〇:はい
店員:ご予約とかってされてたりしますか?
〇〇:はい、してます
店員:お名前お伺いしてもよろしいですか?
〇〇:平手です
店員:平手様ですね、お待ちしておりました。
店員:席にご案内させていただきます。
友梨奈:ねぇ、ものすごく高そうなんだけど!
〇〇:いいの...
〇〇達は席に案内された...
店員:お決まりになりましたらそちらのベルをならしてください
〇〇:分かりました
店員:では失礼します...
友梨奈:ねぇ、なんでこんな高級しゃぶしゃぶ店に来てるの?私言ったよね肉アレルギーって
友梨奈:しゃぶしゃぶ食べたいなら明日スーパーで買ってくるからさ今日は我慢して!ねっ?
〇〇:もう1つ買い物したんだ〜、ほら指輪!俺がつけてあげる
友梨奈:じゃなくて今日どうしたの?車だったり指輪だったり借金あることわすれてないよね!
〇〇:起業に失敗した時、俺はこの世には神様がいないと思った、でも俺の横にはずっと支えてくれた女神様がいた
友梨奈:その話今関係ない...
〇〇:その女神様は俺が起業に失敗した時、指輪を売ったんだ
友梨奈:・・・
〇〇:大好きな、トンカツもしゃぶしゃぶもアレルギーだって嘘をつくんだ
友梨奈:嘘じゃない!(泣)
〇〇:借金はもう...返し終わったんだ(泣)
友梨奈:えっ?(泣)
〇〇:今まで支えてくれてほんっとにありがとう
友梨奈:うわぁぁ〜ん😭
〇〇:これからは大好きなものを好きなだけ食べよう
友梨奈:うん(泣)
そして...
店員:お待たせしました、こちら常陸牛のロースでございます
店員:ではごゆっくり
〇〇:食べよっか
友梨奈:うん!
俺はこの笑った顔の女神様が大好きだ
fin...