周りは敵で埋まってます#6
6話
俺は久しぶりに体が疼いていた、相手はしっかり実力者だ!構えだけでわかる殺気
○ :まじで俺の首もらいに来てるやん
ウォ:オマエノクンフーヲミセテモラウ
ウォーレンは〇〇に向かって鋭い突きを放った
〇:あっぶね、制空圏築いといてよかった~
制空圏(せいくうけん)
武術の第二段階「緊湊」に至る事で自然と見えてくる自分の間合い。また、自身の間合いに気を張り、そこに侵入したものを悉く打ち落とす技でもある。間合いのみに気を張ることで、頭上や背後など自身の死角からの攻撃も正確に察知し受け止めることができる。
ウォ:イマノモハイラナイカ、ジブンデイウノモハズカシイガオマエニカテルミライガミエナイ
〇:じゃあなぜ俺の首を狙う
ウォ:ウエノシジ
〇:上の指示だと!
ウォ:イクゾ!
〇:来い!
ウォーレンは間合いを詰めてきた
○ :正拳突き!
〇〇の正拳突きはモロにウォーレンのみぞおちに入った
〇:クリーンヒットしたな
ウォーレンはふらついた足取りで〇〇の胸に両手を添えた。
○ :大丈夫か?
ウォ:ジャアナ
○ :まずい!
ウォ: 双掌打!!
双掌打(そうしょうだ)
両手で放つ掌打。
〇○は1メートルぐらい吹っ飛ばされた
〇: 痛ってぇー、普通の人だったら死んでるぞこれ
さ: 〇〇!大丈夫?
遥: 〇〇!平気?
サ: サスガワタシノアニ!
○ : 大丈夫だよ!2人とも自分達の戦いに集中して!簡単に倒せる相手じゃないぞ!
さ: そんなこと私たちだってわかってるよ
遥: 強すぎるんだけどこの子!
○ : お前らの武術は種類が違うだろ!
自分達の武術のメリットを活かしあうんだ!
協力して戦え!
さ遥: はい!
○ : え?なんか俺師匠みたいになってない?笑
○ : 俺もどうしたもんかなー、あ、そうだ目には目をだ!
ウォ: ハァハァモウイッカイ双掌打ヲウツ
○ : そうは行かないアルヨ、なんちゃって
ウォ: フザケルノモタイガイニシロ!
レンゲキヲオミマイスル!
オラオラオラオラオラ!
○○は腕を渦を描くかのように回した
なんとウォーレンの連撃をなんなく受け止めている
ウォ:マサカソレハ化勁ナノカ!
○ : そうだ化勁だ!
化勁(かけい)
太極拳の優れた身法。腕をコロの原理で回転させ、相手の攻撃力を吸化、あるいはベクトルをコントロールし攻撃の軌道を変化させ無効化する技。
○ :からの~
○○は一気に距離を詰めた
ウォ:オレノマネカ?ソレカオマエモ双掌打をヤルノカ?フッ、ヤメトケ双掌打ハマイニチノヨウニクラッテルカラキカナイゾ!
○ :それはどうかな?
ウォ:ヤッテミロ
○ : 双纒手!!
双纒手(そうてんしゅ)
八極拳の一手。敵の防御をこじ開け、足から送り出された力を背中の筋肉で増幅させて放つ双掌打。
ウォ:ウソダロ!ウワァー
ウォーレンは2メートル近く吹っ飛び気を失った
○ :手加減してあんなに飛ぶのか、もっと手加減しなきゃな
サ:アニ!!!アナタタチニカマッテルヒマハナイワ
サヤカは決めにかかった
サ:張果老!!
張果老(ちょうかろう)
遠心力をつけた裏拳と、後ろ回し蹴りを同時に放つ技。
さ:遥香!
遥:そっちこそ頼むわよ、さくら!
さ:山突き!!
山突き(やまづき)
上段と中段に同時攻撃を行う突き。スポーツ空手では使われなくなった技の一つで、余程の訓練を積んでいないと両方の突きをかわす事は難しい。
サヤカはとっさに上段と中段の同時攻撃を交わしたが、体制を崩してまった。
さ:遥香!あとは頼んだ!
遥:了解!
遥香は体制を崩したサヤカの元へ一気に距離を詰めた。
サ:タイセイヲクズシタスグモチナオサナイト
遥:そうはさせないわ
遥:背負い投げ
背負い投げ(せおいなげ)
相手の袖と襟を掴み、自分の腰を相手の腰の下に入れて浮かせた後、袖を引っ張り肩越しから投げる技。
遥香はそのままサヤカを押さえつけた、さくらもすぐ合流し、一緒に押さえていた。
○ :さくら、遥香怪我はないか?
さ遥:大丈夫!
○ :よかった~、その子一応腕だけ縄で縛っといて、事情を聞くから
さ:事情?
○ :なんかいろいろあるみたいなんだ
○ :俺のことを裏で嗅ぎ回ってるなにかが。
to be continued…。