兵どもが夢の…前

1月11日のウォーキン。

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臨海線国際展示場前駅からスタート。484号線をまっすぐ北上すれば、1時間ちょいで汐留に着くはずだ。左側の歩道に出たのでそのまま歩き始める、が、同じ電車から降りたそれなりの数の人々は何故か迷わず信号で右側へ渡っていく。若夫婦、みたいな層。少し先へ進んだら、なるほどそうか、そこに噂のニュースポット、有明ガーデンがあるんだ。大通り沿いのファサードは普通のオフィスビル風だけど、中には8,000人規模のシアターも、劇団四季のシアターも、ホテルも風呂も、関東最大級の無印だって入っているらしい。サイトを見ると超デカイけど、ここらは風景が負けじとデカイので圧迫感は無い。そうか、若い衆はこういうところに集っているのか、緊急事態なのに。

右派は置いといて、私は左だ。まず見えてくるのは有明コロシアム。テニスですね。もちろんTOKYO2020 会場に予定されてました。続いてボコボコの砂地を取り囲むスタンドが見えてきた。アーバンパークとかいって、BMXやスケボーの会場だそう。「居ながらにして観戦できますよ」という営業の声が聞こえてきそうなタワマン数本が取り囲む。

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ゆりかもめの有明テニスの森駅越しに右側を見ると、円盤が着陸したみたいな建物。こちらは体操競技場ですって。「未知との遭遇」感。

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左奥にはレインボーブリッジが見える。河岸もきれいな公園に整備されている。なのに人はいない。というか、立ち入り禁止。そう、新しく完成なった建造物が、ことごとく放置状態で周囲も含めて立ち入り禁止なのだ。

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運河その1を渡る。東雲運河、というらしい。相変わらず地図は見ない。歩き出す前にだいたいルートを決めて、結局どこを歩いたのかは帰宅後に確認する派。なのでこの日も、あら豊洲市場?と驚く。そりゃそうじゃん、ねえ、ゆりかもめ沿いを歩いているんだもん。祝日だから、かコロナだからか、人も車もほとんどいなくてガラーンと音がしそう。

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頭上を走るゆりかもめは、ここで右へぐるっと曲がってさようなら。私は直進してまたすぐ運河を渡る。向こう岸は晴海埠頭。こっち岸には市場をぐるり取り囲む、その名も豊洲ぐるり公園がのびのび広がっている。そして虹の橋全景。

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おっ、ビルの隙間に富士山も見える。

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たどり着いた向こう岸には何やら異様なビル群が。むむむ? 高級そう。完成してる、よね、これ。だけどバリケードに囲まれてシーンとしてる。新しいのに植栽が枯れていたり、土が崩れていたり。なんだこりゃ、と随分考えてやっとわかった。TOKYO 2020 の選手村だ。話には聞いてたけど、そうか、ここにあったのか。

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ここに世界中のトップアスリートが集ってあんなことこんなことで盛り上がっていたのであろうことをイマジンしてみよう、無理なのは私だけじゃないはずさ。建物って、使わないと、人が住まないと、返って痛みが早いんだよね。完成するなりゴーストタウンかあ。

もうひとつ小さな運河を渡ると、次は隅田川。そしたら築地市場跡だ。新市場から旧市場へ。

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新に仕事を譲った旧は今、フラットな状態で大人しくしている。横から口を出したりしないし、出されたくもない。次に何をやるかって? んなこたぁ、わかんねぇよ。

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右にスカイツリー。

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左は東京タワー。

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ずっと左を歩いてきたが、築地先輩の手前の橋で工事のため右側へ。築地先輩も工事中といえば工事中なので、この間ずっと白い囲い塀沿いを歩くことになる。右側にはピンクの、左側には青の、例のオリンピック・パラリンピックのマスコットが描かれていて、次々といろんな競技をやって見せてくれる。

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こんなに沢山の競技があちこちの会場で行われていた、はずだったのかあ。イマジン不可能アゲイン。きみらに罪は無い、罪は無いよ、だけどなんかイライラするんだ、その笑顔。

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また左側に渡る。この塀の裏は浜離宮。緊急事態につき閉園中。そしてその先はもう汐留だ。兵どもが夢の後、と言うけれど、選手にとってここはまだ夢の前。器を作って形を整えて、そこまででお金が入る人たちにとっては夢の後。なんてことを思いながら最終コーナーを曲がるとドン詰まりにデーンッ!と…

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…電通ビルが聳えているという見事なエンディングまで 14,103歩。


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