日本先進会の研究(9) 「三権分立」の大改革
日本先進会が掲げる「中長期の大改革」を敢行するにあたって最も優先で重要で大切で大変だと思われるのが「政界の大改革」。 魑魅魍魎渦巻く政界をどのように変革しようとしているのか? 本日はその点を見てみましょう。
サムネイルからして聞いたコトない言葉が並んでいますが、まず問題点として以下を挙げています。
ひとつめの「日本は実質的に『二極分立』の状態になってしまっている」という点ですが、
と、問題提起しています。 確かに仰る通りで「行政+立法」と「司法」の二極分立状態になっているといえるでしょう。 ただ私が考える最も簡単な解決方法は「解散権の剥奪」だと考えています。 内閣不信任案の可決や総理大臣の判断による衆議院の解散は緊張関係をもたらす目的が有るのでしょうが現状はそれによって政治家が日々政局に翻弄されています。 大体、自分の任期(4年)を殆ど全うできない人たちが何をエラそうにしてんだ! って話で。 まずはそこからではないかと・・・ 次に参議院についてですが、
まぁまぁ、ここまでは言っているコトは分かるのですが・・・
いや、それは違うだろ! ねじれ国会になってこそ参議院が衆議院のチェック機関として機能するワケで、例え衆議院に持ち帰って衆議院の議決通りに成立したとしても衆議院が何でもかんでも議案を成立するようなコトが無くなる。 何より安倍前政権が憲法改正が出来なかったのは参議院で(ねじれていないまでも)賛成議員数が足りなかったからという点でも参議院の存在価値は充分に有るといえるでしょう。 そして最後は司法についてですね。
うん、確かにそうかもしれませんが、「何か具体的な訴訟」つまり都度都度の事案に対して判断をするからこその三権分立であり、もし常に司法が監視してしまったら司法権力が増大する気もしますが・・・
これらの問題を解決するために日本先進会が主張しているのが、コチラ。
参議院を廃止とは大きく出ましたね! そしてそれに代わる機関「国家監査院」とは何でしょうか?
確かに「行政+立法」と「司法」に対して一定の影響力を持つように感じますが・・・ ちょっとチカラが強すぎませんか? しかもそれらを衆議院と同じように選挙で選ぶらしいのですが、
当選した議員には様々な制限がかかる。 これらの条件を承知の上で国家監査院になりたいという人が出てくるとは到底思えません。 もしいるとしたらそれはきっと、各種の制限がかかっている期間もその人を抱えられる組織・・・
つまりは、大手の政党しかいないと思うのですが?
司法で、法律についても強い影響力を行使できる、そんな強力な機関。 それじゃあ「行政+立法」と「司法」の二権よりも上位に位置する権力にもなりかねない。 そんな美味しい機関を大手の政党が放っておかないでしょうし、もし日本先進会が政権を獲ったとしたら当然国家監査院にも人材を送り込もうとするでしょう。 それでは何の意味も無いのでは?
こんな隙だらけのビジョンで「中長期の大改革」が出来ると思っているなら、考えが甘いと言わざるを得ません。 まさに机上の空論です。
次回以降は動画の掲載順に追ってみて、日本先進会の掲げる政策に対して順を追ってツッコミを入れます。
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